多くの神話同様、この話にはいくつかのヴァージョンがある。古いものでは、ソポクレースはテーレウスは大きなくちばしのある鳥(鷹という人もいる)に変身したとし、多くの作品がそれを受け継いだ。アリストパネースの『鳥』などでは、テーレウスはヤツガシラに変身したことになっている。古いギリシアのものでは、プロクネーはサヨナキドリに変身し、子供を殺した事を後悔して、美しくも悲しい歌をうたう。ピロメーラーは歌わないツバメに変身する。オウィディウスやガイウス・ユリウス・ヒュギーヌス、アポロドーロス(さらにジョン・キーツらイギリスのロマン主義詩人たち)は、舌はないもののピロメーラーはサヨナキドリに、プロクネーはツバメに変身したとしている。それらの中には舌の切断をカットしたものもある。エウスタティオス(Eustathius of Thessalonica)の話は姉妹が逆になって、テーレウスの妻がピロメーラーになっていて、テーレウスはプロクネーに恋をする。イテュスに関しては復活させられてヒワに変えられたともいう[4]。