デーイオーン(古希: Δηΐων, Dēïōn)は、ギリシア神話の人物で、ポーキス地方の王である。長母音を省略してデイオンとも表記される。
アイオロスとエナレテーの子で、クレーテウス、サルモーネウス、シーシュポス、アタマース、マグネース、ペリエーレース、カナケー、アルキュオネー、ペイシディケー、カリュケー、ペリメーデーと兄弟[1]。
クスートスの娘ディオメーデーを妻とし、1女アステロディアーと、4子アイネトス、アクトール、ピュラコス、ケパロス[2]、ニーソスを得た[3]。
デーイオーンの子供の中では特にケパロスが有名で、彼は暁の女神エーオースや、プロクリスに愛された[4][5]。しかしケパロスの系譜には異説があり、しばしば混乱が見られる。アポロドーロスによればエーオースに愛されたケパロスはアテーナイ王ケクロプスの娘ヘルセーとヘルメースの子であり[6]、プロクリスに愛されたケパロスとは別人である[7]。
系図
脚注
- ^ アポロドーロス、1巻7・3。
- ^ アポロドーロス、1巻9・4。
- ^ ヒュギーヌス、198話。
- ^ アントーニーヌス・リーベラーリス、41話。
- ^ ヒュギーヌス、189話。
- ^ アポロドーロス、1巻14・3。
- ^ アポロドーロス、3巻15・1。
参考文献