株式会社スープストックトーキョー(英: Soup Stock Tokyo Co., Ltd.)は、スープ専門店チェーンを運営する会社。当初は親会社の株式会社スマイルズがチェーン展開していた[2][3]。
概要
「無添加、食べるスープ」がコンセプトで、うま味調味料や保存料を使わずに手間やコストをかけ、素材の旨みを活かした豊かで安心できるスープを提供する。駅ビルなどの駅の構内(駅ナカ)、オフィスビルの飲食店街、デパートの地下食料品店街(デパ地下)などに出店している。
1999年に東京・お台場のヴィーナスフォートに1号店を出店した後、2000年からは三菱商事の子会社・株式会社スマイルズを設立したうえで運営しており(2008年2月にはMBOにより独立)、2003年からは店舗での販売のほか、通信販売や缶入りスープ(発売元:キリンビバレッジ)のコンビニエンスストアなどでの販売も行っている。
また、日本航空と提携して成田空港のサクララウンジでは食事の1つに同社の商品を提供しており、2008年6月1日からはJALハワイ線の機内食も手がけている。
2007年5月から同年7月まで業務委託先のキスコフーズが東京参鶏湯を製造する際に浅井が出荷した事故米穀が混入していたことを、2008年10月17日に農林水産省が発表した[4]。
2016年2月1日に、これまで事業を運営していたスマイルズから会社分割され、新たに「株式会社スープストックトーキョー」が新設され、以降は同社が事業を運営するようになる[5]。但しスープストックトーキョーの業態の一つだったファミリーレストラン「100本のスプーン」(FUTAKOTAMAGAWA、あざみ野ガーデンズ)は引き続きスマイルズが運営するため、スープストックトーキョーの屋号は使用されなくなった。
2016年からは、6月の特定日をほぼ全店舗で一日だけ「カレーストックトーキョー」として展開している。これは1日限定で通常のスープメニューを提供せず、「豚トロのビンダルーカレー」「茄子と牛挽肉の辛くないキーマカレー」等のカレーのみを提供するもの。但し、持ち帰り専門店舗の「家で食べるスープストックトーキョー」、品川駅の「おだし東京」、自由が丘の「also Soup Stock Tokyo」(2019年5月31日閉店)では通常のスープメニューを提供する。また、店舗に「黄色いなにか(サムシングイエロー)」を持っていって注文の際にスタッフに見せると「少しだけいいことがある」というお楽しみキャンペーンも一日限定で開催している[6][7]。2020年は、新型コロナウイルスの影響で店舗での開催を中止(サムシングイエローも中止)、オンラインとUber Eats(一部店舗)のみの開催となった[8]。2021年に関しては、2020年同様一日だけの開催を取りやめ、2021年6月18日から9月5日までの80日間開催とし、イートイン・テイクアウト・デリバリー(一部店舗)で週替わりで3種類のカレーを提供する[9]。また、期間中は毎週金曜を「Happy Yellow Friday」とし、店舗では提供するカレーを1種追加(最大4種類)する。
2023年4月18日、それまで一部店舗で行っていた離乳食の無料提供を4月25日より全店舗で行うと発表した[10]。しかし、この件についてSNS上で賛否が分かれた[11][12][13][14][15][16]。4月26日、スープストックトーキョーは声明を発表し[17]、その内容が評価される形で収束した[18][19][20]。
ポイントカード・公式アプリ
ポイントカードがあり、オンラインショップを除く全店で会計時に提示することで760円未満の単品・セット1点ごとに1ポイント、760円以上の単品(Lサイズ等)・セットなら1点ごとに2ポイントの捺印が受けられる。20ポイント捺印を受けることで満杯となり、900円分(「スープストックセット」の代金に相当)の割引特典を受けられる。かつては、ポイントに有効期限が設けられていた(カード発行日から6か月間以内に満杯にしなければ端数分が無効)が、2012年4月2日より付与期間・引き替え期間の有効期限が撤廃された[21]。2014年3月にポイント加算ルールが変更され、お買い上げ500円ごとに1ポイント(10円単位繰り上げ計算)捺印され、20ポイントで1000円以下の商品と交換出来るように変更された。
なお、2019年7月16日から公式モバイルアプリ[22]をスタートさせるのに伴い、同年9月30日でカードの新規発行を終了、翌2020年9月30日でポイントカードへのポイント付与終了(当初は2020年6月30日までだったが、新型コロナウイルスの影響で延長された)、2020年12月31日でポイントカードでの商品引き換えを終了する[23]。
公式モバイルアプリでのポイント加算は、60円毎に1ポイントで180ポイント貯まると1スープカップとなる。1スープカップは、1000円分のチケット等と交換が可能。また、スタンプカードでは貯まるのが店頭のみだったのに対し、モバイルアプリではオンラインショップでの購入にもポイントが貯まる。
主なメニュー
ほか多数(季節限定や朝限定の商品もあり)。なお、供食可能なメニューは日によって異なるが、店舗入口の掲示や下記の公式サイトから確認できる。
店舗
詳細は「外部リンク」節の「店舗をさがす」も参照。
店舗展開については関東・東海地区を中心に店舗を増やしているが、閉鎖した店舗も多く、1号店のヴィーナスフォート店はすでに閉店している。閉店理由については施設利用における契約期間の満了によるものが多い。また、一度閉店した施設に再出店する事例も多い。
2011年5月4日にはルクア内に関西地区1号店を出店し、2012年5月には九州地区に、2019年4月には北海道にも進出した。
- 業態について
- 無印:通常店
- (家):家で食べるスープストックトーキョー(冷凍スープ専門テイクアウト店)
- (お):おおきなSoup Stock Tokyo(レストラン)
- (also):also Soup Stock Tokyo(オルソ スープストックトーキョー、スープ鍋とワインを提供する新業態店)
- (だし):おだし東京(和風の「おだし」を提供する新業態店)
- (Y):YELLOW(イエロー、新業態のカレー居酒屋)
関東
北海道・東北
東海・甲信越
関西
九州
閉鎖した店舗
書籍
テレビ番組
- カンブリア宮殿 スープを主役に変えた! 常識破りのファストフード店(2021年7月15日、テレビ東京)- スマイルズ 社長 遠山正道氏出演[25]。
出典
- ^ a b 株式会社スープストックトーキョー 第9期決算公告
- ^ “Soup Stock Tokyoに学ぶ「小さいことはいいことだ」の哲学 スマイルズ 遠山正道社長インタビュー #2”. 文春オンライン (2017年6月27日). 2024年4月26日閲覧。
- ^ “ルポ スープストックトーキョーの国産材プロジェクト” (PDF). 木材情報2012年11月号. 2024年4月26日閲覧。
- ^ 事故米転売:「スープストック」などにも流通 毎日.jp(毎日新聞)2008年10月18日
- ^ 株式会社スープストックトーキョー設立(2016年2月設立予定)に関するお知らせ
- ^ 【本日限定】Soup Stock Tokyoが「スープのない1日」 - 週刊アスキー
- ^ 2019年6月21日(金)スープストックトーキョーは、1日限りのカレー専門店へ - スープストックトーキョー公式 2019年6月14日閲覧
- ^ #CurryStockTokyo はオンライン開催へ。 - Soup Stock Tokyo 公式note(2020年7月20日閲覧)
- ^ 「Curry Stock Tokyo」開催 “おうちで楽しむ”80日間 - スープストックトーキョー公式(2021年7月8日閲覧)
- ^ “(4月20日19時更新)Soup Stock Tokyoの離乳食・キッズセット”. Soup Stock Tokyo(スープストックトーキョー). 2023年4月21日閲覧。
- ^ “スープストック、離乳食提供は本当に「炎上」したのか 賛同・応援も多数...SNS反応の実態は”. J-CASTニュース (2023年4月20日). 2023年4月22日閲覧。
- ^ デジタル報道グループ (2023年4月20日). “スープストックトーキョーが離乳食を無料提供 SNSに心ない反応”. 毎日新聞. 2023年4月22日閲覧。
- ^ “「スープストック」離乳食無料提供で賛否「いままでの客層をないがしろ」「子供に優しい社会が一番」”. Smart FLASH. 光文社 (2023年4月20日). 2023年4月22日閲覧。
- ^ “スープストックトーキョーが大炎上…高単価の店で実施する「無料サービス」がアダに?”. 日刊ゲンダイ (2023年4月21日). 2023年4月21日閲覧。
- ^ 益田暢子 (2023年4月27日). “スープストックの無料離乳食は子ども優遇?ネットで議論、会社が声明”. 朝日新聞. 2023年4月28日閲覧。
- ^ 小鍜冶孝志 (2023年4月28日). “スープストックの離乳食提供「歓迎」 こども政策担当相が企業を擁護”. 毎日新聞. 2023年4月28日閲覧。
- ^ “離乳食提供開始の反響を受けまして”. スープストックトーキョー (2023年4月26日). 2024年4月26日閲覧。
- ^ 徳力基彦 (2023年5月1日). “スープストックの離乳食騒動に学ぶ、巻き込み炎上時代にバズるリスク”. Yahoo! JAPAN. 2024年4月26日閲覧。
- ^ 下矢一良 (2023年4月28日). “スープストック「離乳食炎上」への対応が秀逸な訳”. 東洋経済新報社. 2024年4月26日閲覧。
- ^ 鳥海不二夫 (2023年5月1日). “スープストックの件をChatGPTに根性で分析させてみた”. Yahoo! JAPAN. 2024年4月26日閲覧。
- ^ 2012年4月2日(月)から、ポイントカードの有効期限がなくなりました。
- ^ “Soup Stock Tokyoの公式アプリが新登場!”. Soup Stock Tokyo(スープストックトーキョー). 2021年6月29日閲覧。
- ^ よくある質問 - スープストックトーキョー公式(2019年6月28日閲覧)
- ^ シンガポール店公式サイト
- ^ スープを主役に変えた! 常識破りのファストフード店 - テレビ東京 2021年7月15日
外部リンク