ジェイドロバリーとはアメリカ合衆国生産、フランス調教の競走馬である。競走馬としてグラン・クリテリウム(フランスG1)を制し、引退後に日本の社台グループによって種牡馬として購入された。馬名の意味は「翡翠泥棒」。
経歴
父は世界的大種牡馬ミスタープロスペクター。母ナンバーはアメリカで重賞2勝を挙げ、その半兄にヌレイエフがおり、ほかの近親にもサドラーズウェルズ、フェアリーキングなどが名を連ねる。この血統背景から、1歳時に出品されたセールで80万ドルという高額で購買された。
1989年にドーヴィル競馬場のリステッド競走でデビューし2着。続く2戦目で初勝利を挙げた。初重賞挑戦のロンシャン競馬場で行われたロシェット賞では2着に敗れたが、続くグランクリテリウムで重賞初勝利とともにG1初勝利を挙げた。その後重賞を3戦して勝ち星を挙げることができず、ジャンプラ賞で5着に敗れたのを最後に3歳春で早々に引退した。
種牡馬成績
1994年に初年度産駒がデビューし、初年度からタイキシャーロック、テセウスフリーゼなどダート重賞を中心に活躍馬を輩出した。産駒のダートでの強さは特筆すべきもので、1997年から1999年まではサンデーサイレンス、ブライアンズタイムといった種牡馬を抑え、3年連続でダートサイアーランキング[1]の1位を獲得している。
芝で活躍する産駒もおり、阪神3歳牝馬ステークスを制したヤマカツスズランを筆頭に複数の重賞勝ち馬がいる。産駒の勝ち上がり率も高く、リーディングサイアーランキングでも常に上位につけた[2]。2001年からはリースでオーストラリアやアラブ首長国連邦などでも種付けを行っていたが、2004年に疝痛のため17歳で死亡した。その後、2006年秋にイタリアの2歳G1競走グランクリテリウムでアイルランド産の産駒カークレスが優勝している。
グレード制重賞優勝馬
太字はGI競走。競走名の前の国旗は開催国 (日本以外の場合に明記)
- 1992年産
- 1993年産
- 1994年産
- 1997年産
- 1998年産
- 2002年産
- 2005年産
地方重賞優勝馬
- 1992年産
- 1993年産
- 1995年産
- 1996年産
- タワリングドリーム(開設記念、坂東太郎賞)[24]
- 1997年産
- 1998年産
- 1999年産
- 2000年産
- 2002年産
- 2003年産
- 2005年産
日本国外調教馬
- 2001年産
- 2004年産
- Kirkless( グランクリテリウム)[38]
母の父としての主な産駒
- 2001年産
- 2002年産
- 2003年産
- 2004年産
- 2006年産
- 2008年産
- 2010年産
- 2012年産
- 2013年産
血統表
近親には種牡馬として大成功したサドラーズウェルズやフェアリーキング、ヌレイエフなどが名を連ねる世界的な良血馬である。
脚注
外部リンク