2012年カナダグランプリは、2012年F1世界選手権第7戦として、2012年6月10日にサーキット・ジル・ヴィルヌーヴで開催された。正式名称はFORMULA 1 GRAND PRIX DU CANADA 2012[1]。
予選
混戦の予選をレッドブルのベッテルが制した。
Q1を通過した全17台が1秒以内にひしめき、全車Q1からスーパーソフトタイヤを使用することとなった。
Q2もバトンは0.008秒差で小林可夢偉をかわしてのQ3進出となった。
なお、マルドナドはQ2最後のアタック中、最終コーナーの通称チャンピオンズウォールにリアをヒットしスピン、ギアボックス交換を余儀なくされた。
Q3ではベッテルがただ一人13秒台に入れる速さを見せ、Q1からQ3まで全てをトップで通過した。
ベッテルにとっては今季2回目、通算32回目のポールポジションで、ナイジェル・マンセルに並んで歴代5位タイとなった。
結果
- 追記
- ^1 - マルドナドはギアボックス交換のため5グリッド降格のペナルティ[2]
決勝
展開
気温27℃、路面温度45℃のドライコンディションで行なわれる決勝レースは、特に大きな混乱もなくスタートが切られた。
ここまで毎戦スタートで順位を上げてきたフェラーリの2台も、ここでは蹴り出しがあまり良くなくポジションアップはならなかった。
2週目のバックストレートエンドでマッサがロズベルグをオーバーテイク。3周目にはDRSを使うディ・レスタにもかわされてしまい、ロズベルグはなかなかペースが上がらない。
6周目の1コーナーでマッサが単独スピン。復調の兆しを見せて順調な週末を過ごしていたが、12番手まで後退してしまう。これでベッテル、ハミルトン、アロンソ、ウェバー、ディ・レスタ、ロズベルグのオーダー。
先頭のベッテルが17周目に1回目のピットイン。次の周にハミルトンが続き、ハミルトンがベッテルの前でコースに戻った。
昨シーズンから先にピットインしたドライバーが有利になる傾向が続いていたが、ここカナダではタイヤの温まりが悪い為アウトラップのタイムが上がらず、後からピットインしたドライバーが順位を逆転するシーンが何度も見られた。
20周目にタイヤ交換したアロンソもこれによってハミルトンの前でコース復帰したが、今度は冷えたタイヤのアロンソがタイヤの温まったハミルトンにバックストレートで抜き返された。
43周目にはシューマッハのDRSが閉じなくなるというトラブルが発生。安全に走行を続けることができなくなり、今季5回目のリタイアを喫した。
50周目に先頭を走るハミルトンが最後のピットストップ。アロンソの約15秒後方でコースに戻った。しかしアロンソとベッテルはタイヤ交換しないことを決断。優勝を狙ってギャンブルに出た。
しかしハミルトンのペースはラップ1秒以上早く、その上残り10周という所でタイヤは寿命を迎えた。たまらずピットインしたベッテルは4位フィニッシュ、無理やりチェッカーまで走り切ったアロンソは5位まで下がってしまった。
この結果優勝はハミルトン。7戦で7人目のウィナーとなった。2番手にグロージャン、3番手にペレスという若い2人が今季2度目の表彰台を獲得した。ハミルトンはこれでドライバーズポイントでも首位に立った。
結果
第7戦終了時点でのランキング
- ドライバーズ・チャンピオンシップ
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- コンストラクターズ・チャンピオンシップ
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- 注:ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。
脚注
- ^ FORMULA 1 GRAND PRIX DU CANADA 2012(The Official F1 Website)
- ^ “マルドナド、決勝を前にグリッド降格が決定”. AUTO SPORT WEB. (2012年6月11日). https://www.as-web.jp/past/%e3%83%9e%e3%83%ab%e3%83%89%e3%83%8a%e3%83%89%e3%80%81%e6%b1%ba%e5%8b%9d%e3%82%92%e5%89%8d%e3%81%ab%e3%82%b0%e3%83%aa%e3%83%83%e3%83%89%e9%99%8d%e6%a0%bc%e3%81%8c%e6%b1%ba%e5%ae%9a 2012年6月12日閲覧。
- ^ http://www.formula1.com/results/season/2012/870/