緑区(みどりく)は、名古屋市を構成する16区のうちのひとつ[1]。名古屋市の南東部に位置する[1]。
概要
- 1963年4月1日、愛知郡鳴海町が名古屋市に編入されたとき新設された区である(1964年12月1日、知多郡有松町・大高町も名古屋市に編入)[2]。
- 2004年8月1日現在の人口推計において中川区を抜き、名古屋市の区の中で最も人口の多い区となった。
伝統工芸の「有松・鳴海絞り」で有名な有松があり[2]、織田信長軍が今川義元を倒したことで知られる1560年の桶狭間の戦いの舞台のひとつが、有松町桶狭間である。鳴海には東海道の鳴海宿があった。大高は伊勢湾岸自動車道(新東名高速道路)・名古屋高速道路・知多半島道路の交わる高速道路の要衝である。昭和40年代(1965年 - 1974年)以降、区の北東部の開発(土地区画整理事業)が進み、これが人口急増の原因となっている。名古屋市で唯一の元額田県の地域を含んでいる[3]。
地理
南西部の天白川をはじめとする河川に沿った低地と北東部のゆるやかな丘陵地で形成され、大高緑地公園に代表される公園および緑地が多い[2]。
緑区南部に位置する大高町に氷上山がある。またそこには熱田神宮の元宮である氷上姉子神社がある。昔は氷上ではなく、火上であった。大火事があり、火上から氷上に変更されたという噂がある。
従来から区南部には旧東海道・国道1号線、国道23号線、JR東海道本線、名鉄名古屋本線が通っており、住宅も区の南部に多く、区の北部は里山が多かったが、2011年3月に地下鉄桜通線が区の北部に延伸したのちは、北部も住宅街の発達が著しくなった。
地形
山岳
- 主な山
河川
- 主な河川
湖沼
- 主な池
地域
地名
- 区内の町名
人口
隣接自治体・行政区
名古屋市の行政区
他の市町村
歴史
近世
- 江戸時代
江戸時代、現在の区域はすべて尾張藩の領地であった。 東海道鳴海宿に尾張藩の鳴海代官所があった。鳴海陣屋とも呼ばれた。また家老の志水家が大高に1万石で館を構えていた。
近代
- 明治時代
- 大正時代
近現代
- 昭和時代(戦前)
- 昭和時代(戦後)
- 1953年(昭和28年)、町村合併促進法が施行され、名古屋市と周辺町村との合併が議論され始める。各町村(愛知郡鳴海町・豊明村・猪高村・天白村・海部郡富田町・南陽町・十四山村・飛島村・西春日井郡山田村・楠村・知多郡有松町)議会や名古屋市議会が合併を次々と承認するが、愛知県の合併阻止活動が活発化しはじめる(県は、農業の衰退や役場職員の失職などが起こるとするビラまで作って配布した)[5]。鳴海町は議会が合併推進であったが、反対運動がエスカレートし、賛成派議員の拉致や賛成派住民に対する傷害事件も発生[5]、更には反対派による町長のリコール運動も起こった。有松町では一部に反論があったものの議会が合併を承認した。一方、大高町は名古屋市と愛知県の対立や鳴海町の傷害事件を踏まえ、合併賛成から一転見送りになる。こうした中、鳴海町は合併を県に申請するも県議会はこれを否決した。名鉄名古屋本線中京競馬場前駅開業。
- 1955年(昭和30年)鳴海町・有松町の両議会が、内閣総理大臣へ審査請求提出(これに名古屋市や富田町・南陽町・十四山村・飛島村・山田村・楠村も付随)。しかし、両町編入を否定する内閣総理大臣裁定が出されるに至り、1度目の合併構想は頓挫した。
- 1959年(昭和34年)大規模住宅団地の鳴海団地竣工
- 1963年(昭和38年)4月1日 合併に向けての3度目の動きが高まり、先行して愛知郡鳴海町が名古屋市に編入され、14番目の区として緑区となる。旧鳴海町役場がそのまま緑区役所となる。区名候補には他に「愛知区」「緑丘区」などがあった。
- 1964年(昭和39年)12月1日 一部に合併反対の動きが残っていた知多郡有松町および大高町が名古屋市緑区に編入される。両町の旧役場はそれぞれ区役所の有松支所・大高支所となる。
- 1965年(昭和40年)4月29日 知多郡上野町大字名和の一部分を編入。
- 1974年(昭和49年)1月21日 区役所が現在地に移転。同時に有松・大高の両支所が廃止される。2007年(平成19年)現在、旧区役所は緑生涯学習センター、旧有松支所は有松・鳴海絞会館、旧大高支所は江明公園となっており、いずれにもそこに(合併前の)役場が存在したことを示す碑が建てられている。
- 1984年(昭和59年)有松町の旧東海道沿いの町並みが名古屋市の「有松町並み保存地区」に指定される。
現代
- 平成時代
政治
行政
役所
- 区役所
- 行政機関
- 名古屋市緑生涯学習センター
- 緑保健センター
- ユメリア徳重
出先機関・施設
施設
警察
- 警察署
- 交番
- 桃山交番(桃山三丁目)
- 徳重交番(亀が洞一丁目)
- 平手交番(大清水三丁目)
- 東陵交番(鳴海町字細根)
- 有松交番(有松)
- 大高交番(大高町字下熊瀬)
- 桶狭間交番(桶狭間森前)
- 鳴海交番(鳴海町字本町)
- 鳴子交番(鳴子町一丁目)
- 滝ノ水交番(滝ノ水四丁目)
- 南大高交番(南大高四丁目)
- 2015年(平成27年)2月、住民の設置要望に応じて、大高交番より独立新設された。敷地面積は189平方メートル、間口9メートル、奥行き21メートル、鉄筋2階建ての建物。
消防
- 消防署
- 出張所
- 大高(大高町字下塩田)
- 徳重(熊の前一丁目)
- 鳴海(鳴海町字乙子山)
- 有松(有松町大字桶狭間字生山)
医療・福祉
- 主な病院
郵便局
- 主な郵便局
文化施設
- 図書館
- 劇場
運動施設
経済
第三次産業
商業
主な繁華街
主な商業施設
本社を置く企業
上場企業
情報・生活
ライフライン
電力
ガス
上下水道
電信
交通
鉄道
鉄道路線
東海旅客鉄道(JR東海)
- 東海道本線:(大府市)- 南大高駅 - 大高駅 -(名古屋市南区)
名古屋鉄道(名鉄)
- NH 名古屋本線:(豊明市)- 中京競馬場前駅 - 有松駅 - 左京山駅 - 鳴海駅 -(名古屋市南区)
※区の西部(鳴海町)に 名鉄常滑線が通っているが、駅はない(天白川橋梁上を、数十mのみ通る)。また、東海道本線に並行して東海道新幹線が通っているが、駅はない。区の南端に当たる有松町には大府市にある共和駅が最寄りとなる地域もある。
地下鉄
名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)
- 桜通線:(名古屋市天白区)- (S19)相生山駅 - (S20)神沢駅 - (S21)徳重駅
区の中心駅は鳴海駅と徳重駅であるが、利用者は分散している。区役所への最寄駅は左京山駅となる。また、上記に掲げた区内所在の駅の他に、区境から徒歩圏内の駅として地下鉄野並駅と地下鉄鳴子北駅(いずれも天白区所在)がある。
バス
路線バス
営業所
交通広場
道路
高速道路
- 中日本高速道路(NEXCO中日本)
- 愛知県道路公社
- 名古屋高速道路
国道
県道
- 主要地方道
- 一般県道
幹線道路の道路通称名
- <南北の道路>
- <東西の道路>
教育
専修学校
私立
高等学校
県立
市立
中学校
市立
小学校
市立
自動車学校
観光
名所・旧跡
主な城郭
主な寺院
- 鳴海地区
- 誓願寺
- 浄蓮寺
- 桂林寺
- 光明寺
- 長翁寺
- 功徳院
- 東福院
- 圓道寺
- 如意寺
- 円龍寺
- 万福寺
- 浄泉寺
- 瑞泉寺
- 善明寺
- 金剛寺
- 長福寺
- 大高地区
-
長福寺
-
春江院
-
安昌寺(2014年2月13日撮影)
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明忠院
-
長寿寺
主な神社
- 鳴海地区
- 浅間社
- 津島神社
- 緒畑稲荷神社
- 成海神社
- 鳴海八幡宮
- 諏訪神社
- 神明社
- 天満社
- 熊野神社
- 明神社
- 篭山社
- 豊藤稲荷神社
- 古鳴海八幡社
- 秋葉社
- 大高地区
観光スポット
主な公園
文化施設
温泉
ゴルフ場
その他
文化・名物
祭事・催事
主な祭事
- 成海神社例大祭
- 鳴海八幡宮例大祭
- 有松天満社例大祭(春季・秋季)
主な催事
- 有松絞りまつり
- 桶狭間古戦場まつり・万燈会
- 夏まつり in ヒルズウォーク徳重ガーデンズ
- 緑区区民まつり
- サムライ・ニンジャフェスティバル
- FREEDOM NAGOYA
名産・特産
出身関連著名人
脚注
注釈
出典
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
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