スーパーファミコン (SUPER Famicom )は、任天堂 より日本 ・中華民国 (台湾 )・香港 などで発売された家庭用ゲーム機 。略記・略称はSFC 、スーファミ など[ 注 1] 。日本発売は1990年 11月21日 、生産終了は2003年 9月30日 。
ファミリーコンピュータ の後継機として開発された。同世代機 の中では後発であったが、ファミリーコンピュータに引き続き、最多出荷台数を記録した。
北米 ・欧州 ・オーストラリア ・ブラジル などでは“Super Nintendo Entertainment System ”(スーパーニンテンドーエンターテインメントシステム、略称:Super NES 、またはSNES )、大韓民国 では現代電子(現:SKハイニックス) ・スーパーコンボイ (韓 : 현대 슈퍼 컴보이 )の名称で発売された。
沿革
1987年 9月9日 - 京都新聞 にて、山内溥 社長(当時)が初めてスーパーファミコンに言及。
1988年 11月21日 - 任天堂本社にて、試作機を披露し1989年7月発売を発表[ 4] 。同年に本体と同時発売のソフト『マリオブラザーズ4』、『ドラゴンクエストV』発売と発表[ 5] 。
1989年 7月28日 - 任天堂本社にて、仕様が確定しファミリーコンピュータとの互換性のための「ファミコンアダプタ」は作らないと発表。サードパーティは21社、発売延期の理由はNintendo Entertainment System とゲームボーイ の増産によって半導体が不足しているうえ、依然としてファミリーコンピュータ市場が活況を呈しているため[ 6] 。
1990年
6月21日 - 同年11月21日発売を発表。同時発売ソフトは3本、サードパーティは33社[ 7] 。
11月21日 - 日本国内発売開始。本体価格25,000円。セット内容は本体とコントローラ2個、取扱説明書のみで、テレビとの接続ケーブルやACアダプタ(ファミリーコンピュータ専用品が使用可能)は含まれていない[ 注 2] 。
12月 - シャープ よりスーパーファミコン内蔵テレビ「SF1 」発売[ 8] 。画面サイズは14型、21型の2種類。
同月 - 出荷台数、約65万台[ 9] 。
1991年
3月 - 出荷台数約149万台[ 10] 。
12月末 - 出荷台数約380万台[ 11] 。
1992年
1月9日 - 大容量化の周辺機器『スーパーファミコンCD-ROMアダプタ』をフィリップスのライセンスを得て、1993年1月発売を発表[ 12] するが取りやめに
3月 - スーパーファミコンの音源性能をプレゼンテーションする目的で制作された音楽作品「任天堂スーパーファミコン・ゲームミュージック」発売。冒頭8曲は音楽制作機材を用いたリアレンジ版で、リアレンジは元ゴダイゴ の浅野孝已 が担当。
1993年
3月18日 - 経営悪化していた衛星デジタル音楽放送 に7億8200万円を出資するとともに、スーパーファミコンと衛星放送を結びつけるサービスを1994年4月から開始と発表[ 13] 。
12月 - 出荷台数、国内1136万台、米国1416万台[ 14] 。
1994年
1995年
2月23日 - 「スーパーファミコン放送」開始日を同年4月23日に延期することを発表[ 17] 。
4月1日 - BS音声放送局セント・ギガ と共同で、専用アダプタ「サテラビュー」を接続したスーパーファミコンを受信端末とした、衛星データ放送 の試験放送を開始。
4月23日 - スーパーファミコン向け衛星データ放送の本放送を開始。
12月14日 - 1996年2月1日 より任天堂は自社ソフトの価格上限を引き下げると共に、ソフト評価機関スーパーマリオクラブで一定の評価を得たサードパーティ製ソフトのロイヤリティを引き下げると発表。ソフト価格を最大9,800円に設定した次世代機NINTENDO64 の発売を見据えた措置[ 18] 。
1996年
4月中旬 - 電話回線による通信対戦可能な機器『XBAND』がカタパルト・エンタテインメントから発売[ 19] 。
8月14日 - 本体の希望小売価格を9,800円に引き下げ。本体値引きクーポン券の期限切れによる代替措置。当時の実売価格は1万円台前半で推移していたが、日本国内において希望小売価格値下げが行われたのは初めて[ 20] [ 8] 。
11月14日 - フラッシュメモリを利用してゲームソフトを書き換えるシステムをローソン で展開することで合意。1997年4月から試験運用、夏から本格稼働すると発表[ 21] [ 22] 。
1997年
1998年
1999年 3月31日 - 任天堂が衛星データ放送事業から撤退。4月以降、サテラビュー向け放送サービスはセント・ギガ単独提供で継続。
2000年 6月30日 - セント・ギガがサテラビュー向け衛星データ放送終了。
2002年 8月31日 - ニンテンドウパワー、ローソン店頭でのサービスを終了。以降は任天堂本社、各営業所へ引き継がれる。
2003年
5月 - 部材調達の困難を理由に同年9月を以てスーパーファミコン及びスーパーファミコンジュニアの受注生産終了を決定[ 26] 。
6月 - スーパーファミコンに続き、スーパーファミコンジュニアの受注生産終了も決定[ 27] 。
9月 - スーパーファミコン及びスーパーファミコンジュニアの受注生産終了。
2004年 - 最終的な出荷台数は日本で1,717万台、アメリカで2,335万台、その他の国で858万台、全世界累計出荷台数4,910万台[ 1] 。
2007年
2月28日 - ニンテンドウパワーサービス終了。
10月31日 - スーパーファミコンの公式修理サポート受付終了。
11月 - 「クラブニンテンドー 」の2007年度プラチナ会員特典の内容が発表され、その一つとして「Wii スーパーファミコン クラシックコントローラ」が賞品として登場、翌年4月に希望した会員に発送された。このコントローラは、その名の通り、Wiiのクラシックコントローラ として本機のコントローラをほぼ完全に復刻させたもので、パッケージもスーパーファミコンの箱の絵柄に似せてある。
2012年 6月 - スーパーファミコンJr.の公式修理サポート受付終了[ 28] 。
ハードウェア
開発当初は、当時最大の市場シェアを持っていたファミリーコンピュータとの互換性を維持するため、接続コードで繋ぐことによって映像音声出力およびコントローラを共通化した外部入力装置「ファミコンアダプタ」の使用が提示されていた[ 4] [ 29] 。最終的には互換性の維持を断念し、新規プラットフォームとして発売された。
本体部
ハードウェアのスペック としては、16ビットCPU 、32,768色(15bpp )から選択可能な16色のカラーパレットと、それらのカラーを適用可能な16色スプライト 、一画面あたり最大128個のスプライト同時表示、背景の多重スクロールと回転・拡大・縮小表示機能、ソニー のDSP によるPCM音源 の採用など、カタログスペックとしては同時代の一線級のものを取り揃えている。これによりファミリーコンピュータと比べ、表示や音源の処理能力が格段に向上した。
CPUクロック周波数は、3.58MHzと低めに設定されたため、演算速度は競合機に比べ高速ではなかった。また、音の品質にメモリ容量が大きく関わるPCMを音源としながら、その音源用DSPに用意されたバッファは64KBであり、他のゲーム機で多く使われたFM音源や、波形メモリ音源、PSGなどと異なる活用ノウハウを求められた。これによって多彩な表現を可能にしたが、特定の音色のみの品質が高くなったり、不自然な鳴り方になるなど、高品質な再生までには時間を要した。
カセット 差し込み口シャッターは、ファミリーコンピュータ時代の手動式からスプリングによる自動開閉式に変更された。カセットを差し込む動きでシャッター部分が本体内部側へと倒れ、抜き出すと元に戻る。また電源 スイッチを入れるとカセット差込口内部にツメが出る機構が備えられており、カセット前面下部のくぼみを引っかけロックされる。これによって電源スイッチを入れたままカセットを抜き差しすることはできなくなった。イジェクトレバーはボタン式に変更された。通電時には電源ランプが点灯する。
カセット接続端子は中央部と両端部とに分かれており、ソフトによって使われ方が異なっている(カセットの項目を参照)。
仕様の詳細
CPU: 5A22 65C816 互換, カスタム 16bit
クロック周波数: 1.79MHz、2.68MHz、3.58MHzの三段階切替え(入力21.47727 MHz)
RAM: 128KB DRAM
グラフィック: S-PPU1およびS-PPU2(生産途中からPPUのワンチップ化や、S-CPUとのワンチップ化もあり)
RAM: 64KB SRAM(VRAM、スプライトデータ、カラーパレットデータ)
解像度: ノンインターレース256×224, 512×224, 256×239, 512×239 / インターレース512×448, 512×478
画面: スプライトとバックグラウンド(BG)面最大4枚
BGキャラクターサイズ: 32×32 - 128×128
BG領域: 最大1,024×1,024(内部)
色: 32,768色中から選択
BG面の枚数と発色数の組み合わせをモード0 - 7から選択。モードにより各BG面は4色、16色、256色から8パレットまで設定可
スプライト: 1画面中に最大128枚、横制限32枚。16色8パレットまで設定可。サイズ8×8、16×16、32×32、64×64からゲーム中に2つまでを設定可。縦反転・横反転表示可
特殊エフェクト: BG面拡大縮小回転(1軸)、半透明、モザイク、ウインドウ、ラスター
半透明を使用時はカラーパレットの8パレット中の半分の4パレットを割り当てる
2軸回転はラスターとの組み合わせによる
音源チップ: S-DSP(DSP)および 制御用S-SMP(SPC700 コア) クロック周波数1.024 MHz(入力24.576 MHz) ソニー製
RAM: 64KB SRAM(S-DSPに接続)
サンプリング周波数: 32kHz
同時発音数: 8チャンネル
16bit PCM音源 ステレオ(ADPCM )
AV出力: RGB21ピン /S端子 /ビデオ /RF
拡張コネクタ
外形寸法: 200mm(幅)×242mm(奥行き)×72mm(高さ)
重量: 約600g
スーパーファミコンの基板(SNS-CPU-RGB-01)に実装されているLSIの例[ 注 3] 。
S-CPU B(5A22-02)
S-PPU1(5C77-01)
S-PPU2 C(5C78-03)
S-DSP A
S-SMP
周辺部
本体前面コネクタに接続して使用する純正コントローラ
コントローラ は本体に2個同梱される附属品で、本体前面に2つ設けられているコネクタに接続する。コントローラの右側にあるボタンは、A・B・X・Yの4つで、上部の左右にはL・Rボタンがある。またコネクタは拡張端子の役割も兼ねており、ここに接続する様々な周辺機器 も発売された。マルチタップ型の周辺機器を併用した、3人以上の同時操作による協力・対戦プレイを謳うタイトルも発売されている。初期のコントローラーはNintendoロゴが薄いグレーで内部ゴムの耐久性が弱いものだった。濃いグレーになったバージョンからは、内部ゴムが強化されている。また、初期はL、Rボタンの表記が2色成型だったが、途中からエンボス加工に変更になった。最終版のスーパーファミコンジュニアに付属のものは、Nintendoロゴ自体もエンボスになった。
ACアダプタ 、RFスイッチ 、75Ω/300Ω変換器はファミリーコンピュータと共通で、スーパーファミコン本体とは別売りであった。RCAピンジャック やS端子を備えたテレビの場合は別売り専用ケーブルにより接続可能であった[ 注 4] 。
カセット
開発環境としてはソニーの32ビットワークステーション ・NEWS(ニューズ) が使われた。
前世代機ファミリーコンピュータではメーカーやソフトによって様々な色やデザインのカセットが存在していたが、スーパーファミコンではほぼ全てのソフトが共通デザインのカセットを使用し、例外的なデザインのカセットもソフトも少数である。
通常のカセットの場合、そのサイズはファミリーコンピュータ用カセットよりも一回り大きい。前面部は緩やかに湾曲しており、中央上部にはメインのラベル、下部には本体側ロック機構用のくぼみがある。背面部は平坦で注意書きラベルが張られており、前面部と後面部の固定には特殊形状のビスを2本使用している。色は本体と同色のライトグレー。
衛星放送専用(または対応)カセットの場合、そのサイズは縦方向にさらに大きく、前面上側にメモリーパック差込口を備えている。色は通常カセットよりも濃いグレー。周辺機器の一つであるスーパーゲームボーイ もほぼ同様の特徴である。
書き換え用SFメモリカセットの場合、形状は通常カセットとほぼ同様だが色はホワイト。メインラベルには書き換えたソフトのミニラベルを張るための余白部分がある。
特殊形状のカセットと特殊チップ 使用の一部通常カセットはエッジ・コネクタ の差し込み端子数が両端部に8ピン分多い。
ファミリーコンピュータの場合と同様、カートリッジスロットは拡張バス でもあるため、そのCPU性能の低さを補うための、演算補助用プロセッサや、実時間を反映させるためのRTC 等の本体機能を補助する特殊チップ をカートリッジに搭載したソフトも多く発売された。『パイロットウイングス 』や『スーパーマリオカート 』等では、DSP-1と呼ばれる固定小数点プロセッサを搭載、回転、ベクトル演算を補佐。スターフォックス 、ワイルドトラックス などの3Dポリゴン でのゲームを実現したスーパーFXチップ や、SA-1と呼ばれる、本体の5A22CPUと同じコアを10MHzで動作させ、本体CPUと協調させてパフォーマンスを得るプロセッサ、ROM内のデータの伸張サポートや、プロテクト目的など、さまざまなものがソフトウェアに応じてカートリッジ内に搭載された。
ソフトの箱や取扱説明書にも統一が行われており、通常カセットの場合はVHS 用ビデオテープと同サイズの紙製外箱とプラトレイ、縦長の中綴じ説明書[ 注 5] 、衛星放送対応ソフトの場合はそれよりもやや横幅の広い外箱と紙製トレイ、同じくやや横に広い中綴じ説明書に揃えられている。
ロム容量は、ローンチタイトルの『スーパーマリオワールド』(1990年)で4メガビット (512キロバイト )[ 30] 、最大は『テイルズ オブ ファンタジア 』(1995年)および『スターオーシャン 』(1996年)の48メガビット(6メガバイト )[ 31] 。
ファミリーコンピュータではカセットや本体にごくわずかな振動があるだけでも動作停止していたが、スーパーファミコンはファミリーコンピュータに比べればいくぶん振動に対し強くなっている。 [要出典 ]
本体
本機は1990年11月21日発売の初期型と1995年頃発売の後期型がある。型番は初期型はSHVC-001、後期型はSHVC-001 SHVC-JPN-1。本体カラーは両方ともグレー。
バリエーション
スーパーファミコンジュニア
スーパーファミコンジュニア(SUPER Famicom Jr.)
1998年3月27日に発売された、スーパーファミコンの基本性能はそのままにデザインを一新・小型化し、RF 出力、RGB21ピン ケーブルおよびS端子 ケーブルによる映像出力、RF端子、カセットイジェクト機構、 28ピン拡張コネクタ(サテラビュー との接続端子)、電源ランプを廃した廉価機である。型番はSHVC-101。同時発売ソフトは『星のカービィ3 』。
セット内容は本体とコントローラ1個、取扱説明書のみだった。コントローラの型番はSNS-102と、従来のSHVC-005とは若干デザインが変わり、ケーブルの長さも2倍の約2mに延長されている。ローソンではSFメモリカセット同梱版も販売された。
RF出力端子は搭載されておらず、RF接続するには別売のNINTENDO64用のRFモジュレータ(NUS-003)が必要となる。AV仕様ファミリーコンピュータ 用のRFモジュレータ(HVC-103)は使用できない。
サテラビューとの接続端子が省略されているので衛星データ放送の受信はできない[ 25] 。また、SHVC-001とはコントローラ1(1コン)端子とコントローラ2(2コン)端子の位置が異なるので、一部サードパーティ製のワイヤレスコントローラなど両方の端子へのコネクタが一体型となっている周辺機器は使用できない。
カセット差込口はSHVC-001より浅く、カセットを奥まで差し込んでも着脱防止用溝が若干見えたままになる。
スーパーファミコンボックス
業務用でホテルや旅館の客室に設置するために作られたスーパーファミコン。
1995年3月7日から10日にかけて、晴海の国際見本市会場で第23回国際ホテル・レストランショーが開催され、ホテルやレストランで使う機器を集めた展示会の中でベルウッドという会社のブースにスーパーファミコンボックスも展示されていたが任天堂製品である[ 32] 。
コントローラーが2つ付いた本体の中に5種類のソフトが内蔵されている。ソフト交換も可能。無料サービスにするか有料にするか設定変更が可能[ 32] 。
利用者はメニュー画面に従って操作をすることで、内蔵された中の好きなゲームを選べる。対戦プレーも可能。ゲームの操作方法も簡易な説明が表示される[ 32] 。
互換機
SF1
シャープが発売したスーパーファミコン内蔵テレビ。
プレイステーション(未発売)
スーパーディスクのロゴ
スーパーファミコンとCD-ROMアダプタの一体型ゲーム機。競合他社への対抗策としてソニー と共同で専用CD-ROM システム「プレイステーション」[ 注 6] の開発が進められていた。
1991年 6月にソニーが米国のゲームショーでスーパーファミコンと互換性を持つCD-ROM機を発表して新聞でも報道された翌日、今度は任天堂が記者会見でフィリップス 社とCD-i 規格を用いたゲーム機共同開発を発表した[ 33] ため、ソニーに冷や水を浴びせるかたちとなった。
ソニー側
ソニーにとって任天堂はスーパーファミコン用の部品を卸していた顧客でもあったため、法的手段には訴えず交渉を続けた結果、販売元がソニーから任天堂に移行するなど契約の変更がなされたが、任天堂は当時の2倍速CD-ROMでもゲームの読出し速度が不十分であることや、ライセンス許諾権の取り扱い(ソニー独自にライセンスを発行でき、任天堂の影響外で市場を形成できてしまう)などCD-ROMの権利を巡っての意見の相違などの理由を挙げ、一方のソニーは任天堂側の変心を訴えていた。
1993年 発売予定だったがお蔵入りとなる。ソニーの久夛良木健 によると、フィリップス社との共同開発機には、CD-i が採用されることになっており、CD-iをフィリップスと共同開発したソニーとしてCD-iにできること・できないことを理解しており、「任天堂さんとは道が離れた。進化の先に見ていたものが違った」と判断し、「だったら我々は我々の方法で、進化を加速させよう!」とソニーの独立したゲーム機、プレイステーションを開発することになった[ 34] 。
2015年 7月、実際の所有者が写真および動画を公開し[ 35] 、2016年 7月に別の情報が公開された[ 36] 。
任天堂側
1992年 8月26日 に行われた第4回初心会展にて、当時の任天堂社長の山内溥 は1993年8月にはハードの量産ができ、CD-ROMを使用したゲームも開発中だがいいゲームソフトができない限り出荷はしない[ 37] と述べていたが、その後フィリップス社とのCD-ROM機も世に出ることはなかった。
海外版
Super Nintendo Entertainment System
Hyundai Super Comboy
Super Nintendo Entertainment System
スーパーファミコンの北米 版、・ヨーロッパ 版。また、“Nintendo Entertainment System ”(略称:NES、ファミリーコンピュータの北米・ヨーロッパ・アジア ・オーストラリア 版)の後継機にあたる。
コンソールに“Super Nintendo ”の部分が大きく表記されていたため、現地では「スーパーニンテンドー 」の愛称で親しまれた。“SNES ”もしくは“Super NES ”と略されることが多い。メーカー型番はSNS(北米)、SNSP(ヨーロッパ)。
スーパーコンボイ
スーパーファミコン(SNES)の韓国 版であり、本体やカセットにはスーパーコンボイのロゴと共に、「Super Nintendo Entertainment System KOREAN VERSION」のロゴが記されている。
発売元が任天堂ではなく現代電子産業(現・SKハイニックス )となっているが、同時期のセガ とサムスン電子 との提携とは異なり、韓国でのライセンス生産ではなく任天堂からOEM供給したものである[ 注 7] 。
メーカー型番はHGM-3000(現代電子)、SNSN(任天堂)[ 注 8] 。
復刻版
ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン
本体を小型化し21種類のスーパーファミコン用ソフトを内蔵した復刻版「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン 」が2017年 10月5日 に発売された[ 38] [ 39] 。収録作品の中には、当時開発されながら発売に至らなかった『スターフォックス2 』も含まれている。
バーチャルコンソール
2006年発売のWii 、2013年発売のWii U 、2014年発売のNewニンテンドー3DS で、かつて発売された一部のゲームをダウンロード購入し、遊ぶことの出来るサービス。
スーパーファミコン Nintendo Switch Online
Nintendo Switch ではオンラインサービス「Nintendo Switch Online」にて、2019年 9月6日 より専用ソフト『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』がオンラインサービスの加入者向けにダウンロード可能となっている。スーパーファミコン用ゲームが収録(サービス開始時は20本)されており、オンラインで対戦や協力プレイが可能。また、同ソフト専用としてスーパーファミコンのコントローラを実物大に再現した「スーパーファミコン コントローラー 」がオンラインサービス加入者限定で通信販売されている[ 40] 。
周辺機器
任天堂純正
コントローラ(SHVC-005)
ステレオAVケーブル(SHVC-008)
型番のSHVCはS uper H ome V ideo C omputerの略。
型番
名称
備考
SHVC-005
コントローラ
スーパーファミコン専用のコントローラ。本体に2つ同梱。ファミリーコンピュータのコントローラに比べ、大幅にボタン数が増えた。初期のモデルはLRボタン表記が2色成型でなされているが、途中からエンボス加工に、またラバードームも強化版に変更された。
SHVC-006
カセット
スーパーファミコンのソフト媒体のROMカセット。本体に差し込み、電源を入れるとラベル下のくぼみにカセットをロックするツメが引っかかり、イジェクト防止となっている。
SHVC-007
モノラルAVケーブル
スーパーファミコンの映像と音声をテレビに出力するケーブル。音声はモノラルで出力される。AV仕様ファミコン でAV出力するときにもこれが必要。
SHVC-008
ステレオAVケーブル
スーパーファミコンの映像と音声をテレビに出力するケーブル。音声はステレオで出力される。AV仕様ファミコンや、NINTENDO64 ・ニンテンドーゲームキューブ でAV出力するときにもこれが必要。
SHVC-009
S端子ケーブル
スーパーファミコンの映像と音声をテレビに出力するケーブル。音声はステレオで出力される。ステレオAVケーブルより高い画質で出力できる。初期型は、ケーブルの途中に小さなボックスが付いており、そこから3つのコードが分かれるようになっていた[ 41] 。NINTENDO64・ニンテンドーゲームキューブでも使用可能。
SHVC-010
RGBケーブル
スーパーファミコンの映像と音声をテレビに出力するケーブル。音声はステレオで出力される。スーパーファミコンで最も高い画質が出力可能。
SHVC-013
スーパースコープ
ワイヤレス式の光線銃。肩に背負い使用する。電源は単三乾電池6本。
SHVC-014
レシーバーパック
スーパースコープの附属品。スーパースコープから発信される赤外線信号を受信する。コントローラコネクタ2に接続して使用する。
SHVC-027
スーパーゲームボーイ
スーパーファミコンでゲームボーイ/カラー共通のソフトを使用できる。
SHVC-028
衛星放送専用カセット
8MメモリーパックやROMパックを接続するのに使用するカセット。
SHVC-029
サテラビュー
スーパーファミコンの衛星放送サービスを利用するための機器。28PIN拡張コネクタに接続して使用する。
SHVC-030
専用AVセレクタ
サテラビュー、BS機器、テレビの接続に使用する。
SHVC-031
専用8Mメモリーパック
サテラビューで配信されるデータを保存するメモリー。8Mbit(1MB)。
SHVC-032
専用ACアダプタ
スーパーファミコン、サテラビュー、専用AVセレクタに電源を供給する機器。線の途中にAC-DCコンバータがある。サテラビューを使用するときはこれを使用する。
SHVC-033
専用電源中継ボックス
スーパーファミコンとサテラビューの電源を共同で使えるようにする機器。DCカプラ。スーパーファミコンのDC INに接続する。
SHVC-039
ROMパック
メモリーパックと異なりデータの書き換えは出来ず、読み出し専用。
SHVC-040
衛星放送専用カセット
8MメモリーパックやROMパックを接続するのに使用するカセット。SHVC-028の後期型で、機能は同じ。
SHVC-041
SFメモリカセット
ニンテンドウパワー の書き換えに使用するカセット。
SHVC-042
スーパーゲームボーイ2
スーパーゲームボーイに、通信機能を搭載したもの。
SNS-016
マウスコントローラ
スーパーファミコン用のマウス。SHVC-016は確認されていない。マリオペイントに附属。 単品販売もされた。コントローラコネクタに接続して使用。
SNS-017
マウスパッド
マウスコントローラ用のマウスパッド。マリオペイントに附属。SHVC-017は確認されていない。
SNS-102
コントローラ
スーパーファミコンJr.に附属。ケーブルが長くなっている。日本での単品販売はされていない。
HVC-002
ACアダプタ
ファミリーコンピュータと共用。スーパーファミコンJr.、AV仕様ファミコン、バーチャルボーイ (別途ACアダプタタップが必要)にも流用可能。
HVC-003
RFスイッチ
アンテナ線を介してテレビに接続させるための混合器。 ビデオ入力に対応していないテレビで必要になる。NINTENDO64、ニンテンドーゲームキューブと共用。
HVC-004
75Ω / 300Ω変換器
75Ω同軸ケーブルを300Ωフィーダ線に変換する。ファミリーコンピュータと共用。
NUS-003
RFモジュレータ
スーパーファミコンJr.をテレビにRF接続 させるための変換器。コンポジットビデオ 入力に対応していないテレビで必要になる。NINTENDO64 と共用。本来はNINTENDO64の周辺機器。
NUS-009
RFスイッチUV
RFスイッチの改良版。ファミリーコンピュータ 、NINTENDO64 と共用。本来はNINTENDO64の周辺機器。
※映像音声用のケーブルはその後に発売された任天堂家庭用ゲーム各機でも使用可能(ゲームキューブまで)ただし機種によっては使用不可のケーブルもある。
その他(ライセンス商品)
アスキーパッド(AS-131-SP)
スーパーアドバンテージコントローラー
HORI HAV-01
発売元
型番
名称
備考
バンダイ
SFT-0100
スーファミターボ
スーファミターボ専用カセットを使用するためのアダプタ。
アスキー
A001AATFT
ターボファイルツイン
外部記録媒体。電源は乾電池。ターボファイルアダプターを接続することにより、ファミコン周辺機器のターボファイル、ターボファイルIIも使用可能。
AS-131-SP
アスキーパッド
AS-8864-SF
スーパーアスキースティック
AS-9982
ファイタースティックスペシャル
ASC-0401J
アスキーグリップ
片手コンローラー。
イマジニア
IMP-2
イマジニアパッドプラス
エポック社
バーコードバトラーII インターフェース
バーコードバトラーII とスーパーファミコンを接続する機器。
オプテック
マルチアダプターオート
マルチタップ 。ヨネザワ製マルチアダプターオートの後継。
ワイヤレスマルチショット2
ヨネザワ製ワイヤレスマルチショットの後継。
カプコン
CP-SO1CAN
カプコンパッドソルジャー
CPS-A10CA
カプコンパワースティックファイター
コナミ
JE510
MODEL510
リーサルエンフォーサーズ で使用する銃型コントローラ。
RU009
必殺コマンドコントローラ
ハドソン
HC-691
スーパージョイカード
HC-696
スーパーマルチタップ
マルチタップ
HC-700
スーパーマルチタップ2
同社のキャラクター(当時)・ボンバーマン を模したデザインのマルチタップ。
ホリ電機
HAV-01
AVアダプター
市販のRCAケーブルやS端子ケーブルが接続できるようになる変換器。
HSD-07
SGBコマンダー
HSJ-11
スーパーホリコマンダー
HSJ-12
ファイティングスティック
HSJ-14
ファイティングコマンダー
HSM-07
ホリマルチタップ
マルチタップ
HST-07
スーパーターボ
連射用ユニット
マイコンソフト
XE-1 SFC
インテリジェントジョイスティック
ヨネザワ
マルチアダプターオート
マルチタップ
ワイヤレスマルチショット
早押しツインタップ
史上最強のクイズ王決定戦Super 用コントローラ
サンソフト
必殺パチンココントローラー
サミー
SC-C1
実戦パチスロコントローラー
日商岩井
XBAND モデム スターターキット
カタパルト・エンタテインメント製。通信対戦サービス用の周辺機器。電話回線・対応ソフト・専用プリペイドカードを接続しマッチング対戦やメール通信サービスなどを利用することが可能。他にゲーム業界の情報を知るためのニュースやBANDWIDTHのサイトにもアスセスするなどのインターネットにも近いサービスでもある。ゲーム雑誌にはXGALSが広告として載せられていた[ 42] 。
NTTデータ
通信セットNDSF
「通信モデムNDM24」と、テンキー つきのキーパッド (コントローラ)などのセット。JRA PAT(競馬の電話投票 システム)用。
リコー教育機器
LB100S
レーザバーディ
室内用ゴルフシミュレータ。専用ソフト「ゲットインザホール」とセンサーマット、レーザークラブなどのセット[ 43] [ 44] 。
ソフトウェア
対応ソフトは1990年 から2000年 の間に1,447タイトル(非ライセンス品を含まず)発売された。
ローンチタイトル は『スーパーマリオワールド 』と『F-ZERO [ 注 10] 』。『F-ZERO』や少し遅れて発売された『パイロットウイングス 』は、当時の他のゲーム機にはなかった、画像の拡大縮小回転といったスーパーファミコンの性能をフルに生かした内容であった。
1991年7月には『ファイナルファンタジーIV 』が発売され、本体の普及に貢献する。
1992年頃から、ゲームの大容量化によりソフト価格が高騰。定価を「1万円程度」とするソフトが多くなる[ 8] 。しかし『ストリートファイターII 』、『スーパーマリオカート 』、『真・女神転生 』、『ドラゴンクエストV 天空の花嫁 』、『ファイナルファンタジーV 』などの人気ソフトが相次いで発売されたことでゲーム機市場の主導権を握ることとなった。この状態は次世代機への世代交代となった1996年 頃まで続く。
1993年2月21日にはスーパーFXチップ を初搭載した3Dポリゴン ソフト『スターフォックス 』が発売される。
同年春には味の素 マヨネーズの懸賞に非売品スーパーファミコンソフト『もと子ちゃんのワンダーキッチン』が登場。以降、非売品ソフトを景品として採用する動きが盛んになる。
1994年にはソフトの価格がさらに高騰、『ファイナルファンタジーVI 』を皮切りに1万円を超えるソフトが出始める。
1995年8月にはPlayStation とセガサターン 間で繰り広げられていた次世代機の値下げ競争に合わせ『マリオのスーパーピクロス 』に店頭価格より安く本体が購入できるクーポン券を同梱。以降発売の『スーパードンキーコング2 』『スーパーマリオRPG 』『星のカービィ スーパーデラックス 』にも同様のクーポン券が同梱される[ 8] 。
1996年11月には任天堂より『スーパードンキーコング3 』が発売される。世間では次世代機に移行している中で、人気シリーズの続編ということもあって国内販売180万本を記録し、晩年期を代表する作品となった。
1997年12月1日にはニンテンドウパワー で『平成 新・鬼ヶ島 前編』『平成 新・鬼ヶ島 後編』『同級生2 』の3作が初の書き換え専用新作ソフトとして供給開始。
1998年 4月24日 には『ロックマン&フォルテ 』が発売される。ニンテンドウパワーでの書き換えを除く通常販売での新作としては最後のスーパーファミコンソフトとなった。
2000年 12月1日 にはニンテンドウパワーにて『メタルスレイダーグローリー ディレクターズカット』の書き換えが開始された。ライセンス品では最後に販売されたスーパーファミコンソフトとなる。
非公認ソフトとしては2014年 に『Nightmare Busters』[ 46] 、2017年 に『Unholy Night: The Darkness Hunter 魔界狩人』が発売されている[ 47] 。
反響
既に発売されていたPCエンジン 、メガドライブ を超える規模のシェアを獲得し、16ビットゲーム機(第四世代 )でも、任天堂はメインプレーヤーの座を堅持した。一方で最大市場の北米とフランス ・ヨーロッパ ・オーストラリア 等の欧州市場では先行していたGENESIS(北米版メガドライブ)、メガドライブとほぼ互角状態で市場を分け合った。
2003年 生産終了、2007年 には任天堂による修理も打ち切られたが、2008年 2月の調査「保有しているゲーム機ランキング」(オリコン ランキング)でPlayStation 2 (62.3%)、ニンテンドーDS (55.4%)に次ぐ第3位(42.5%)を記録する[ 48] など、サポート終了後も根強い人気を誇るハードである。
脚注
注釈
^ 雑誌やマリオカートシリーズ における『スーパーマリオカート 』のリメイク作品のハード通称などで見られる
^ これらはファミリーコンピュータと共用できるという理由で同梱されなかった。
^ 基板バージョンによっては搭載LSIが異なる。
^ 本体側との接続に使われるコネクターの形状が独自規格であるため市販の映像ケーブルは使用不可。この規格はニンテンドーゲームキューブ まで使われることになる。
^ 「スーパーマリオワールド 」のような折り畳み式の説明書もあった。
^ 後に発売されるソニーのゲーム機のプレイステーション とは名前は同じだが、商標 とロゴを流用しただけの別物
^ 現代電子は1989年から1999年にかけて本機のみならず、NES(日本国外版ファミリーコンピュータの名称)、ゲームボーイ、NINTENDO64のライセンス販売も行っていた。
^ 香港・台湾にて任天堂の現地子会社が発売したスーパーファミコン用ソフトの品番もSNSN表記。
^ 写真はスーパーマリオワールド。著作権保護のためにモザイク加工をしている。
^ 『F-ZERO シリーズ』の主人公である「キャプテン・ファルコン 」は、元々スーパーファミコン自体のイメージキャラクターとして作られていた[ 45] 。
出典
関連項目
外部リンク
マリオシリーズ アーケード ファミリーコンピュータ ゲームボーイ スーパーファミコン NINTENDO64 ゲームボーイアドバンス ニンテンドーゲームキューブ ニンテンドーDS Wii ニンテンドー3DS Wii U Nintendo Switch
主なサービス
ソフト書き換えサービス 試遊台 ダウンロード販売 ネットワークサービス コミュニケーション インターネット番組 映像配信サービス ウェブブラウザ イベント 会員サービス その他
歴代社長 代表取締役 ゲームクリエイター 作曲家 Nintendo of America 関連人物
関連項目
任天堂ハード専門誌 関連書籍シリーズ スポーツ 関連施設 一社提供番組 サテラビュー放送番組 訴訟 その他
プラットフォーム
周辺機器
FC SFC N64 GC Wii/Wii U Switch GB/GBA DS/3DS
互換機