アディティア(INS Aditya, A59)は、インド海軍の補給艦。当初、艦名は「ラジャバ・ガン・パラン」(INS Rajaba Gan Palan)と予定されていた。また同型艦の建造も計画されていたが、これは実現しなかった[1][2]。
設計
設計はドイツのブレーマー・フルカン造船所によっておこなわれており、同社が先行して建造していた初代ディーパク級の改良型として、船体を延長した設計となっている。航海艦橋は船首側に移動したほか、修理設備が強化された[2]。また艦内には空調設備が完備されている[1]。
- 物資移送
- カナダ製のヘップバーン型補給システムを備えており、ドライカーゴ用と液体貨物兼用の洋上補給ステーション(RAS)が片舷あたり1ヶ所ずつ、計4ヶ所設定されている。また甲板上には力量20トンのデッキクレーンが設置されている[2]。
- 物資格納
- 標準的な搭載内容は下記の通りとなっている[2]。
- 貨油(ディーゼル油および航空燃料)14,200キロリットル(12,000トン)
- 清水2,250キロリットル
- ドライ・カーゴ(糧食、弾薬、予備部品など)2,170立方メートル(5,000トン)
- またこのほか、甲板上に貨物コンテナ6個を搭載できる。
固定兵装としてはCRN-91 30mm機銃を搭載するが、これはBMP-2歩兵戦闘車の砲塔部分を転用したものである。またこのほか、近接防空用として、イグラ携帯式防空ミサイルシステム(MANPADS)24発を搭載している[2]。
艦歴
1987年7月にガーデンリーチ造船所に発注されたが、建造進捗は非常に緩慢であり、また1999年には、海上公試で主機関のトラブルを生じて、更に遅延することになった。2000年4月3日に就役している[1]。
参考文献
外部リンク