田川伊田駅(たがわいたえき)は、福岡県田川市大字伊田にある、九州旅客鉄道(JR九州)・平成筑豊鉄道の駅である[1]。
JR九州の日田彦山線と、平成筑豊鉄道の伊田線、田川線の3路線が乗り入れている[1]。平成筑豊鉄道の2路線はいずれも当駅が終点である。JR九州には「JI13」、平成筑豊鉄道には「HC15」の駅番号が設定されている。
平成筑豊鉄道の駅についてはディスカウントストア「MrMax」を運営する株式会社ミスターマックスがネーミングライツを取得し、2009年4月1日より愛称付きの駅名がMrMax田川伊田駅となっている。
歴史
駅構造
島式ホーム2面4線を有する地上駅[1]。駅本屋側ホーム(1・2番線)は平成筑豊鉄道が使用し、もう一方のホーム(3・4番線)はJRが使用する[1]。両者の線路はつながっている(田川伊田駅から上伊田駅手前の分岐点までは平成筑豊鉄道田川線とJR日田彦山線の共用区間である)。改札は(隣り合ってはいるが)別々に設置されており、ホームへは地下通路(線路は築堤上にあるため、通路自体は地平レベル)を通っていく。平成筑豊鉄道・JR九州ともにホームへは階段のみでエレベーターが無く、車椅子非対応である。
JRの駅はJR九州サービスサポートが駅業務を行う業務委託駅である。きっぷ売り場が設置されている[1]。
駅舎は1990年にJR九州が建設した鉄骨造3階建てのもので、レトロ調の外観で建てられた[8]。その後、2016年に田川市がJR九州より駅舎を購入したのちに田川伊田駅舎ホテルおよび田川伊田駅舎 鉄板焼き 神様の宝石でできた料理店「ジャムと球根とフラワーと。」が開業している。
のりば
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1・2番のりば(平成筑豊鉄道)
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3・4番のりば(JR九州線)
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改札口(左:平成筑豊鉄道、右:JR九州線)
利用状況
JR九州 - 2019年度の1日平均乗車人員は643人である[14]。
平成筑豊鉄道 - 2019年度の1日平均乗降人員は802人である[15]。
年度
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JR九州
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平成筑豊鉄道
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1日平均 乗車人員
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1日平均 乗降人員
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2008年
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非 公 表
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1,170
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2009年
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1,022
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2010年
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998
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2011年
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1,014
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2012年
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982
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2013年
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960
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2014年
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886
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2015年
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892
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2016年
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666
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848
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2017年
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665
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874
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2018年
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667
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762
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2019年
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643
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802
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駅周辺
バス路線
駅前には田川市と香春町・福岡市を結ぶ西鉄バス(西鉄バス筑豊)、田川市内を結ぶ田川市コミュニティバス、田川伊田駅と大任町各地を結ぶ大任町コミュニティバスが発着する。
なお、田川市が進める田川伊田駅整備事業の一環として駅前ロータリーも整備され、駅周辺に分散していた各バス事業者の駅前バス停留所は2021年内に駅前ロータリー内に移設・集約された[16][17]。
- 西鉄バス(西鉄バス筑豊)※2023年10月以降は特急のみの発着である。
- 田川市コミュニティバス
- まちなか循環線(右回り):鎮西団地 → 後藤寺西団地 → 田川後藤寺駅前 → 社会保険田川病院
- まちなか循環線(左回り):田川市立病院 → 田川市役所玄関前 → 後藤寺西団地 → 田川後藤寺駅前 → 上ノ山団地
- 伊加利線(右回り・左回り):伊加利・平原・城山団地・県営中央団地方面
- 弓削田・金川地区:県立大学 → 金川農協 → 田川市立病院 → 弓削田 → 田川後藤寺駅前 → 社会保険田川病院
- 弓削田・金川地区(上伊田地区、右回り・左回り):古賀町・上伊田駅・鎮西公園前方面
- 大任町コミュニティバス:大任町内
駅名について
田川市は、昔の伊田町と後藤寺町が合併して発足した市である。市制施行以前から伊田町の中心駅「伊田駅」、同じく後藤寺町の中心駅「後藤寺駅」が存在していた。
その歴史の経緯から市制施行以後も田川市の中心地は伊田地区、後藤寺地区に二分されたままであり、市の中心駅も伊田駅と後藤寺駅の両方という扱いのため、外部のものには「どちらが中心駅か分からない」「田川市の駅なのに田川を名乗らないのは分かりにくい」という意見が絶えなかった。そのため、中心駅として伊田駅か後藤寺駅のどちらかを 「田川駅」にしようという案が浮上。伊田、後藤寺双方の地元商店街を巻き込んで、どちらが田川駅と名のるか大論争に発展した。
最終的に田川市民にアンケートを取り、様々な検討を重ねて、伊田、後藤寺の両駅名の頭に「田川」の二文字を付けることが決まり 現在の名前に落ち着いた。地元では現在でも「伊田駅」「後藤寺駅」のように、頭の「田川」を省いて言うことが多い。
JR田川伊田駅舎改修事業
現駅ビルは1990年に完成した3階建て鉄骨造の洋風建築であり、JR九州初の直営駅ビルである[3][8]。旧駅舎のイメージを踏襲したレトロ調で開業時には「Mu(ミュー)」の愛称で1階は「コミュニティフロア」として駅施設のほか銀行やNTTが入居・2階は「飲食フロア」・3階は「カルチャーフロア」として合計8社のテナントが入居していたが[18]、2010年度までにすべて撤退した[19]。田川市は「田川伊田駅周辺地区都市再生整備事業」の一環として、JR九州から駅ビルを購入し街づくりの拠点として再整備する計画を進行している[20]。田川市の平成26年度(2014年度)予算に、駅舎購入費として1000万円が計上されている[21]。当初は市民アンケートをもとにコンビニなどの市民の要望に沿った施設の入居を検討していたが、当時の市長の度重なる方針転換により計画は迷走し、当初の計画は頓挫した。その後市長が変わり、新市政のもとで計画が進行されることになった。2016~18年度にエレベーターの設置や老朽化した屋根・外壁改修などの設計・工事を予定し、併せて駅前広場や周辺道路の整備も予定している。
駅舎の改修は、運営を市から委託された企業が行っているが、資金不足のため直営店舗などの開業が遅れ始めた。2019年5月28日、市長は記者会見にて全面開業の目途が立っていないことを認めている[22]。その後同年9月に駅舎ホテル・鉄板焼き料理店が、12月にうどん店・パン店が開業し空き店舗が解消されている[23]。
隣の駅
- 九州旅客鉄道(JR九州)
- 日田彦山線
- ■快速(上り1本のみ運転)・ ■普通
- 一本松駅 (JI12) - 田川伊田駅 (JI13) - 田川後藤寺駅 (JI14)
- 平成筑豊鉄道
- ■伊田線
- 下伊田駅 (HC14) - 田川伊田駅 (HC15)
- ■田川線
- 上伊田駅 (HC16) - 田川伊田駅 (HC15)
脚注
参考文献
- 九州鉄道百年祭実行委員会・百年史編纂部会 編『九州の鉄道100年記念誌 鉄輪の轟き』(初版)九州旅客鉄道、1988年。
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
田川伊田駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク