『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール 幻影の覇者 ゾロアーク』(げきじょうばんポケットモンスター ダイヤモンド&パール げんえいのはしゃ ゾロアーク)は、2010年7月10日に東宝系で公開のテレビアニメ『ポケットモンスター』の劇場版第13作の作品。また、2010年8月5日に発売された同名タイトルの小説である。
『ダイヤモンド&パール』完結編。当初発表されたタイトルは『幻影の覇者Z』であり、本作で初公表となるポケモン・ゾロアークの名は伏せられていた。また、2002年『水の都の護神 ラティアスとラティオス』から今作までの9年間に渡って続いていた「劇場版で(後に正式タイトルに組み込まれる)主役となるポケモンはそれまでゲーム版で公開されていなかった初登場のポケモン」という慣例が今作で一旦途切れたが、2012年の『キュレムVS聖剣士 ケルディオ』で2年ぶりに慣例が復活した。
アニメ版『ダイヤモンド&パール』で唯一、発売前の新作『ブラック・ホワイト』のポケモンが登場した作品で、昨年発売された『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』のポケモン[2] と大きく絡む。前作『アルセウス 超克の時空へ』のエンディング後の予告には、ホウオウとルギアが、予告CMにはカイオーガが登場したが、いずれも本編には登場しない。
本作の舞台のモデルはオランダとベルギー[3]。時系列はDPの171話から179話までである[4]。『劇場版 ポケットモンスターミュウツーの逆襲』[5] から12年間出演してきたタケシはアニメ版でポケモンドクターを目指すため降板しており最後の映画出演となった。
陣内孝則と塚本高史が共演するのは4作目[6] となるが、アニメ映画としては初となる。公開から約数か月後[7] にポッチャマを演じる小桜エツ子が「小桜エツコ」と改名され[8]、小桜が「小桜エツ子」の芸名で出演する映画は当作品が最後となった。
BGMに『結晶塔の帝王 ENTEI』、『セレビィ 時を超えた遭遇』の楽曲アレンジが一部使用されている。また、随所にこれまでの劇場作品を彷彿とさせるような描写が散りばめられている。そして、『七夜の願い星 ジラーチ』(2003年)以来久々にロケット団が「いい感じ」と言う場面があり、この台詞で物語が締めくくられるのは『セレビィ 時を超えた遭遇』(2001年)以来となる。
エンディングではシンジやノゾミ、ジュンなどの、サトシとヒカリのライバルキャラクターやシンオウ地方のジムリーダー、四天王・チャンピオン、フロンティアブレーンのクロツグがパートナーのポケモン達と共に登場している[9]。
各映画館で「『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール 幻影の覇者 ゾロアーク』は、テレビ番組の映像基準とは異なる手法で製作いたしました。ごくまれに光が原因で体に異常を感じる体質の方がおられます。過去に光が原因で体に異常を感じた経験のある方は、ご覧になる前に医師にご相談ください。ピカチュウプロジェクト」という観賞の際の注意が促された。
全国369スクリーンで公開され、2010年7月10,11日初日2日間で興収6億2,947万1,700円、動員は60万602人になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第2位となった[10]。また、ぴあ初日満足度ランキング(ぴあ映画生活調べ)でも第4位になっている。公開第4週には動員200万人を突破している[11]。2010年8月12日の公開34日目には動員302万人興収31億円記録し、『ミュウツーの逆襲』からの映画13作のシリーズ累計観客動員が5555万人突破している[12]。最終興収は41.6億円になり2010年度興行収入邦画第5位となっている[1]。
本作品では、プロモーション協力に、テレビシリーズのネット局に加え、関連番組『ポケモン☆サンデー』のみを放送[13] していたサンテレビジョン(独立UHF放送局・兵庫県)も参加している。
本作の劇場版の前売り券の引換え券でもらえるポケモンは色違いのエンテイ・ライコウ・スイクンのうちの一匹である。
覚えている技は3体とも通常では覚えられない技のみである[14]。また、この3体の内どれでも1体を『ブラック・ホワイト』に転送すると、野生のゾロアークと戦闘するイベントを発生させられる。
また、映画館ではワイヤレス通信でセレビィが配布された。このセレビィは『ハートゴールド・ソウルシルバー』上でロケット団のサカキに関するイベントを発生させる鍵となる。また、後の『ブラック・ホワイト』に転送すると、ゾロアと出会い仲間にするイベントを発生させられる。
なお、これらのイベントは1つのカートリッジにつき1回しか発生せず、一度これらのイベントを発生させてしまったポケモンを別のカートリッジに送ってもこれらのイベントを再び発生させることはできない。
サッカーとバスケットボールの要素を織り交ぜた新スポーツ「ポケモンバッカー」のワールドカップが開かれるクラウンシティを目指していたサトシ達は、その道中でヤルキモノの集団に追い詰められていたポケモン・ゾロアと出会う。ゾロアはテレパシーを使い、「マァを助けに行く」とサトシ達に言う。ピカチュウ達の説得もあって、サトシ達はゾロアに協力する事を決め、ゾロアと共にクラウンシティへと向かった。
しかしサトシ達がクラウンシティに着いた時、街の旧市街に繋がる橋が全て封鎖されていた。伝説のポケモンであるライコウ・エンテイ・スイクンが悪のポケモン・ゾロアークに操られて暴れているのだという。そこへ巨大企業コーダイネットワークの社長・コーダイが旧市街に立ち入らないようにとモニターで勧告を出していた。しかし、その暴れているゾロアークこそがゾロアの探していた「マァ」だったのだ。
新聞記者のクルトの協力により旧市街に入る事ができたサトシ達は、そこで騒動の黒幕がコーダイであるという決定的な証拠を掴んでいく。その途中で一行はコーダイの罠にかかり捕まってしまうが、コーダイの秘書として潜入調査していたクルトの仲間・リオカに助けられる。
果たしてコーダイのその邪悪な野望とは。サトシ達はその野望を阻止できるのか。そしてゾロアは無事にゾロアークと再会できるのか? 今、ポケモン史上最大の"化かし合い"が始まる。
『月刊コロコロコミック』で漫画版が2010年6月号から8月号にかけて掲載された。単行本も発売されている。作画担当の井上桃太は後に同雑誌にて『黒き英雄 ゼクロム』〜『神速のゲノセクト』のコミカライズも担当した。
2010年8月5日に小学館ジュニアシネマ文庫から発行。作者は世良ふゆみ。小説版が発行されるのは、2001年の『セレビィ 時を超えた遭遇』以来である。
劇場版との違いや追加点など。
(1998) ミュウツーの逆襲 - (1999) 幻のポケモン ルギア爆誕 - (2000) 結晶塔の帝王 ENTEI - (2001) セレビィ 時を超えた遭遇 - (2002) 水の都の護神 ラティアスとラティオス
(2003) 七夜の願い星 ジラーチ - (2004) 裂空の訪問者 デオキシス - (2005) ミュウと波導の勇者 ルカリオ - (2006) ポケモンレンジャーと蒼海の王子 マナフィ
(2007) ディアルガVSパルキアVSダークライ - (2008) ギラティナと氷空の花束 シェイミ - (2009) アルセウス 超克の時空へ - (2010) 幻影の覇者 ゾロアーク
(2011) ビクティニと黒き英雄 ゼクロム - (2011) ビクティニと白き英雄 レシラム - (2012) キュレムVS聖剣士 ケルディオ - (2013) 神速のゲノセクト ミュウツー覚醒
(2014) 破壊の繭とディアンシー - (2015) 光輪の超魔神 フーパ - (2016) ボルケニオンと機巧のマギアナ
(2017) キミにきめた! - (2018) みんなの物語 - (2019) ミュウツーの逆襲 EVOLUTION - (2020) ココ
(1998) ピカチュウのなつやすみ - (1999) ピカチュウたんけんたい - (2000) ピチューとピカチュウ - (2001) ドキドキかくれんぼ - (2002) ピカピカ星空キャンプ - (2003) おどるポケモンひみつ基地 - (2012) メロエッタのキラキラリサイタル - (2013) ピカチュウとイーブイ☆フレンズ - (2014) ピカチュウ、これなんのカギ? - (2015) ピカチュウとポケモンおんがくたい
(1998) 風といっしょに (小林幸子) - (1999) toi et moi (安室奈美恵) - (2000) 虹がうまれた日 (森公美子) - (2001) 明日天気にしておくれ (藤井フミヤ) - (2002) ひとりぼっちじゃない (coba & 宮沢和史)(2003) 小さきもの (林明日香) - (2004) L・O・V・E・L・Y 〜夢見るLOVELY BOY〜 (Tommy february6) - (2005) はじまりのうた (PUFFY) - (2006) 守るべきもの (Sowelu)(2007) Be With You (Sarah Brightman) - (2008) ONE (Crystal Kay) - (2009) 心のアンテナ (中川翔子) - (2010) アイスクリーム シンドローム (スキマスイッチ) - (2011) 響 -こえ- (Every Little Thing) - (2012) Memories (ローラ) - (2013) 笑顔 (いきものがかり) - (2014) 夜明けの流星群 (SCANDAL) - (2015) Tweedia (安田レイ) - (2016) ポストに声を投げ入れて (YUKI) - (2017) オラシオンのテーマ ~共に歩こう~ (林明日香) - (2018) ブレス (ポルノグラフィティ) - (2019) 風といっしょに(小林幸子・中川翔子)
テレビ東京 - SCRAP(リアル脱出ゲーム)
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