森 公美子(もり くみこ、1959年〈昭和34年〉7月22日[2] - )は、日本のミュージカル歌手、タレント、女優、声優。愛称は、モリクミ。
宮城県仙台市出身[3]。ケイセブン中村屋(業務提携)。2022年3月1日より[要出典]、有限会社もりくみSHOW店所属。
来歴
青森県出身の父親と、宮城県出身の母親のもとに生まれる[4]。宮城学院中学校・高等学校出身[5]。14歳の時、ハワイで聴いたジャズ歌手・サラ・ヴォーンの歌声に魅了され、音楽の道に進むことを決意[6]。しかし地元にジャズの専門学校がなかったため、昭和音楽短期大学に進み、クラシックを学ぶ[6]。先輩に中島啓江がおり、親交もあった[7]。卒業後、オペラの名門・二期会オペラスタジオに入るが、そこで自分の実力不足を痛感し、成人式の振袖代わりに親に100万円を出資してもらい、イタリアのミラノへ留学する[6][8]。オペラのレッスンを続けるが、ロンドンに住む叔母のところへ訪れた際に、ミュージカル『マイ・フェア・レディ』を観て衝撃を受け、オペラからミュージカル歌手への転向を決める[6]。
1982年に『修道女アンジェリカ』でオペラデビュー[2]。ミュージカルデビューは1983年の東宝ミュージカル『ナイン』[9]。オーディションで「バック転出来る?」と聞かれ、当時体重が78kgもあったが、体は柔らかく、手を床に付けたままブリッジをしてバック転も出来たことから、同作の出演が内定した[9]。1985年、東宝ミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール』に出演したことで注目を集め、以降オペラやミュージカルに出演するほか、バラエティ番組やテレビドラマなどでも活躍する[2]。『屋根の上のヴァイオリン弾き』アンサンブルとして参加した際には森繁久彌から江戸時代の最強力士である“雷電爲右エ門”にちなんだ芸名“雷電為子”の名をもらった[10]。1989年から1990年にかけて、関根勤率いる劇団「カンコンキンシアター」の旗揚げ〜第3回公演に参加。
2001年5月上旬に年上の一般人男性と挙式し[11]、同年11月10日に入籍[12]。しかしその夫は2006年に交通事故に遭い、脳挫傷で重傷を負ったため、森は夫の介護やリハビリを支えながら仕事を続けている[9]。
2006年8月19日には、世界68カ国で放送されているアメリカのディズニー・チャンネルのドラマ『スイート・ライフ』において、ホテルに泊まる日本人歌手「クミコ・モリ」役で出演[13]。
2007年5月30日、日本クラウンよりミュージカルの代表曲を集めたアルバム『メモリー森公美子ミュージカル・ベスト I am a Singer Kumiko Mori』をリリース。6月17日にはららぽーと豊洲においてデビュー27年で初の店頭イベント(ライブ)を行った[14]。
2015年、第40回菊田一夫演劇賞・演劇賞を受賞[15]。
人物
仙台市にある実家は、美空ひばりやジャイアント馬場など数々の著名人も宿泊した老舗旅館[16]。他に長嶋茂雄(立教大学時代)、第47代横綱柏戸、江利チエミ、雪村いづみらのサインも飾ってある[9]。また、旧日本プロレスが仙台で興行を行った時に宿泊する定宿でもあったため、馬場やアントニオ猪木、大木金太郎、坂口征二[注 1]といったレスラーから可愛がってもらった[9]。森が成人した後に馬場と再会し、「こんなに大きくなったか。大きくなり過ぎだ」と言われたというエピソードもある[9]。また、自身が実家に住んでいた頃は小学生時代の若乃花・貴乃花兄弟の面倒を見ていた[16]。2011年、実家のある仙台は東日本大震災で甚大な被害を受けたものの、森自身の家族は無事。しかし中高時代に共に音楽の道を目指した友人を津波で亡くしたことを、ミュージカル「レ・ミゼラブル」公演中のインタビューで涙ながらに明かした[17][18]。
芸能界きってのグルメとしても知られ[16]、料理関係の番組にも多数出演。料理をすることも好きで[19]、レシピ本も出版している[2]。夫を介護している事情から、料理したものを多く冷凍保存したりするために電子レンジや冷蔵庫を複数台持ち、夫専用のレンジもある[9]。“人が食べている顔が好き”なため[16]、人に料理をふるまうのも好きで[20]、森の家では「森食堂」と呼ばれるパーティーがよく行われ、親友の島谷ひとみや仲間由紀恵、市村正親らが姿を見せたり[21]、舞台の稽古場にも共演者のために手料理を持参する[20]。また、星野園美、小林きな子、山田るま、袋小路林檎ら後輩女優の食の面倒も見ている[16]。
出演
ミュージカル
音楽番組
テレビバラエティ・情報番組
テレビドラマ
ラジオ
CM
テレビアニメ
映画
吹替
コンサート
- 天使にラブラブ(1997年4月、Bunkamuraオーチャードホール 他)
- 魔女にラブラブ(1998年6・7月、Bunkamuraオーチャードホール 他)
- ちょっとポップなコンサート(1999年10月 - 2000年3月、全国ツアー)
- 森公美子コンサート/ミュージカルを抱きしめて(2003年2月18日 - 23日、パルコ劇場 他)[57]
- 眠れぬ森は美女?(2008年9月、渋谷Bunkamuraオーチャードホール)
- 森公美子コンサート!カモナ・マイ・ハウス(2009年6月)
- CONCERT「THE BEST New HISTORY COMING」(2025年2月14日 - 19日、帝国劇場)[58][59]
その他
CD
シングル
- What a wonderful World(1990年11月7日)
- c/w 夕焼け日誌
- あなただけ MY LOVE(1998年4月17日)
- c/w MY LOVE
- 虹がうまれた日(2000年9月13日)
- c/w Just Like a Rainbow
- 桜景(オーケー)(2002年5月9日)
- c/w 四季のさくら
- おじゃる丸狂騒曲(2009年5月13日)
- c/w 詠人/唄:北島三郎
アルバム
- MY LOVE(1998年5月20日)
- メモリー☆森公美子 ミュージカル・ベスト I am a Singer Kumiko Mori(2007年5月30日)
参加作品
著書
- ブラをはずして…
- やせる想い
- 森公美子のいい男といい女が集まるレシピ!
脚注
注釈
- ^ ちなみに、森は坂口が好きで、森がプロレスの試合を観に行ったその帰り、坂口に「公美ちゃん、帰るぞ」と言われた時の顔の清々しさや手の大きさが忘れられなくなり、“初恋の人”とも言っている[9]。
出典
外部リンク