『魔弾の王と戦姫』(まだんのおうとヴァナディース)は、川口士による日本のライトノベルおよびそれを原作としたメディアミックス作品。2023年9月時点で魔弾シリーズの累計部数は300万部を突破している[5]。
2011年4月から2017年11月にかけてMF文庫J(KADOKAWA→メディアファクトリー)より刊行された。イラストは第8巻まではよし☆ヲ[注 1]が、第9巻以降は片桐雛太が担当。2022年9月22日から川口士自身の手によりMF文庫J版に大幅な加筆修正を加えた合冊版が、電子書籍限定で2022年9月から2024年5月にかけてダッシュエックス文庫より刊行された[6]。イラストは白谷こなかが担当。
柳井伸彦によるコミカライズが『月刊コミックフラッパー』2011年11月号より[7]2016年9月号まで連載された。
2018年9月より、リュドミラをメインヒロインとしたパラレルワールドを描いた『魔弾の王と凍漣の雪姫』(まだんのおうとミーチェリア)が集英社ダッシュエックス文庫より刊行[8]。イラストは美弥月いつかが担当。
kakaoによる『魔弾の王と凍漣の雪姫』の序章のコミカライズが『水曜日はまったりダッシュエックスコミック』(集英社)にて連載[9]。2020年10月より同サイトにて的良みらんによる同作のコミカライズが連載された[9]。
2019年9月より、魔弾シリーズの世界観を描いた『魔弾の王と聖泉の双紋剣』(まだんのおうとカルンウェナン)が集英社ダッシュエックス文庫より刊行[10]。原作は川口士、著者は瀬尾つかさ、イラストは八坂ミナトが担当。
2020年9月より、マスハス=ローダントの青年期を描いた『ヤング・マスハス伝 ‐放蕩騎士と小粋な快刀‐ 魔弾の王外伝』が集英社ダッシュエックス文庫より刊行[11]。原作は川口士、著者は橘ぱん、イラストは白谷こなかが担当。
2023年8月より、魔弾シリーズのスピンオフ漫画である『恋する魔弾と戦姫のアカデミア 〜Another Story of the Lord Marksman and Vanadis〜』の連載が『水曜日はまったりダッシュエックスコミック』(集英社)にて開始された[12]。原作は川口士、脚本は早矢塚かつや、作画はかたせなのが担当。
2023年9月より、シリーズ最終章として『魔弾の王と叛神の輝剣』が集英社ダッシュエックス文庫より刊行[13]。イラストは美弥月いつかが担当。
2024年8月より、ティグルとソフィーヤが幼少期に出会っていたらと仮定した話として『魔弾の王と極夜の輝姫』が集英社ダッシュエックス文庫より刊行[14]。イラストは植田亮が担当。
ブリューヌ王国とジスタート王国が両国の国境にあるディナント平原で激突したディナントの戦いは当初のブリューヌ王国の圧倒的な勝利という予想を大きく覆し、ジスタート王国にいる七戦姫の一人『銀閃の風姫(シルヴフラウ)』こと『エレオノーラ=ヴィルターリア(エレン)率いるジスタートの勝利で終戦。ブリューヌ王国の伯爵位の貴族の少年ティグルヴルムド=ヴォルン(ティグル)は、味方の逃亡を手助けするためにエレンを討ち取ろうとするものの失敗、彼女の捕虜となる。
出会うはずのなかった二人の出会いがブリューヌとジスタートのみならず、周辺の国々を巻き込み後の世に語り継がれる程の英雄譚の始まりになるとはまだ誰も知る由もなかった。
本作の地理に関しては、巻冒頭の地図またはアニメ公式サイトを参照のこと。本作に登場する地名のいくつかは、中欧・東欧に実在したものと同一である。
元々作者は他のレーベルでファンタジー作品を手掛けていたが、MJ文庫J編集部から「うちのレーベルでファンタジー作品を書いてみないか」と提案を受けたことで本作の執筆が始まった[18]。当初のタイトルは「魔弾の射手」であり、プロットの中に「ヒロインは戦姫の一人にして、剣と戦の達人」という一文があった。担当編集者はこの「戦姫」という言葉が良い意味で引っかかり、これを膨らませる形で作者に相談して現状の設定になっていった[19]。
作者は過去に書いていた作品に剣や槍が既に登場していたことから別の武器にしようと考え、「モンスターハンター」の主人公が飛び道具を使用していたことからこういった主人公も受け入れられるかもしれないと思い、最終的に主人公の武器が弓になった[18]。
2013年7月に開催されたイベント「MF文庫J 夏の学園祭2013」にてアニメ化が発表され[93]、2014年10月より12月まで放送された。ナレーションは小杉十郎太が担当。
『ティグルとリムの魔弾ラジオ』は、2014年9月30日から2015年1月20日までHiBiKi Radio Stationにて配信されていたWebラジオ番組。毎週火曜日更新。全16回。パーソナリティは石川界人(ティグルヴルムド=ヴォルン 役)、井口裕香(リムアリーシャ 役)。
ゲスト
・第4・5回(10月21日・28日) 戸松遥
・第10・15・16回(12月2日・2015年1月13日・20日) 小松未可子
・第12・13回(12月16日・23日) 上坂すみれ
・第14回(12月30日) 茅野愛衣
『ティグルくんとヴァナディーちゅ』は、2014年10月10日より公式サイトで公開されている2分半ほどのミニキャラ劇場。毎週金曜(最終回のみ火曜)公開で、公開期間は2週間(新作を公開するときに2回前の作品を削除するのでもっと長い場合もあった)。10月3日にはイントロダクションにあたる第0話が公開されている。
ティグルやエレンなどの登場人物が2.5頭身のキャラで登場するが、作中随所にみやひこのイラスト(アニメ本編と同じ頭身のもの)が挿入される。YouTubeに投稿された形でアップデートされており、公式サイトのコーナー内にはめ込まれている。
この作品の中では、コメディタッチで進行しているだけでなく、アニメではすくいきれなかった原作のエピソードを盛り込まれる[101]。なお、この作品はBD・DVDの各巻特典に収録されることになっている。
サテライトならびにゲームゲートがスマートフォン版Mobageにて2015年1月21日に、スマートフォン版GREEにて2015年9月29日にソーシャルゲームを提供した。2016年6月10日をもってサービス終了[102]。