『このライトノベルがすごい!』は、宝島社が発行するライトノベルのガイドブックである。2004年11月発売の「このライトノベルがすごい! 2005」から、年1回発行されている。
概要
『このライトノベルがすごい!』は、例年11月中旬 - 下旬に発売されるライトノベルのガイドブックである。毎年、発行に先立って「好きな作品(シリーズ)」、「好きな女性キャラクター」、「好きな男性キャラクター」、「好きなイラストレーター」を答えるアンケートが実施され、その結果がランキングとして掲載される。
アンケートの得点による順位の発表以外にも、作品ジャンル別の詳細な紹介、ランキング1位を獲得した作品の著者へのインタビュー、その1年に起きたライトノベル関連の出来事の概観、これからのライトノベル業界の展望などが掲載されている。
2009年9月、宝島社より『このミステリーがすごい!』大賞、日本ラブストーリー大賞に続く『このライトノベルがすごい!』大賞が設立された。受賞作を刊行するにあたってこのライトノベルがすごい!文庫が創刊されたが、公平を期すため宝島社出版物はランキング集計の対象外となっている。その代わり、宝島社刊のライトノベルについては別途紹介ページが設けられており、2018年版では特に『異世界居酒屋「のぶ」』の書き下ろし短編が収録されたこともある。
2017年版からは、作品ランキングを「文庫部門」と「単行本・ノベルズ部門」の2つに分割。またアンケート方法が変更されるなど(詳細は後述)、ランキングに大幅に手が加えられた。さらに前年まで3年連続作品部門1位だった『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』を「殿堂入り」としてランキング対象から外した(ただし登場キャラクター等については引き続き対象となる)。2020年版では3作品、2023年版では3作品が殿堂入りし、これらについても同様に対象外となった。
アンケートの実施方法
アンケートの実施方法は、2016年版までは下記の3種類があった。それぞれ配点は違う。
- 協力者アンケート
- 作家・評論家・ライター・ライトノベル系イベント関係者・大学サークル・インターネットでのライトノベル系情報発信者などが対象のアンケート
- 宝島社ホームページ内でのアンケート
- 宝島社のホームページでの対象を絞らない自由アンケート
- モニターアンケート
- 調査会社「マクロミル」に依頼し、ライトノベルを年間51冊以上読んでいるモニターによるアンケート
特に宝島社ホームページ内でのアンケートは幅広くアンケートを受け付けているが、「作品(シリーズ)」・「女性キャラクター」・「男性キャラクター」・「イラストレーター」の全4部門を記入しないと投票出来ない仕組みとなっている。そのため、1部門でも票の集まる要因があると同一シリーズの他部門にも枠埋め票が入りやすくなる傾向にある。
2017年版からはモニターアンケートを廃止し、協力者とWebアンケートの2種類による集計となった。それに伴い配点も見直されている。
近年では協力者票層とそれ以外の票層で投票される作品傾向が乖離しているという特徴がある。前者はメディアミックス化されていない新シリーズやマニアックな作風の作品に、後者はメディアミックスされている人気シリーズにそれぞれ票が集中している。編集部ではこれらの傾向に加え、協力者票について「節目への記念として完結作にも票が集まりやすい」としている[1]。
作品部門
各年の10位までの詳細はサブ節を参照のこと。
2017年版より、作品部門は「文庫部門」と「単行本・ノベルス部門」に細分化された。
上記が「文庫部門」、下記が「単行本・ノベルス部門」。
2005年 - 2010年
2011年 - 2016年
2017年 - 2024年
2017年版より、作品部門は「文庫部門」と「単行本・ノベルス部門」に細分化された。
2025年 -
2010年代総合ランキング
『このライトノベルがすごい! 2020』において、2010年代の総合ランキングが発表され、新たに3作品が殿堂入りすることが発表された。
殿堂入り作品
2023年現在、以下の7作品が殿堂入り(ランキング対象外)となっている。
歴代女性キャラクター部門
各年の10位までの詳細はサブ節を参照のこと
2005年 - 2010年
2011年 - 2020年
2021年 -
歴代男性キャラクター部門
各年の10位までの詳細はサブ節を参照のこと
2005年 - 2010年
2011年 - 2020年
2021年 -
歴代イラストレーター部門
順位 年版
|
1位 |
2位 |
3位 |
4位 |
5位 |
6位 |
7位 |
8位 |
9位 |
10位
|
2008年
|
いとうのいぢ |
竹岡美穂 |
黒星紅白 |
四季童子 |
ヤス |
山本ヤマト |
竹 |
椋本夏夜 |
エナミカツミ |
武田日向
|
2009年
|
竹岡美穂 |
いとうのいぢ |
ヤス |
黒星紅白 |
葉賀ユイ |
山本ヤマト |
灰村キヨタカ |
左 |
さとやす (TENKY) |
エナミカツミ
|
2010年
|
いとうのいぢ |
竹岡美穂 |
左 |
葉賀ユイ |
岸田メル |
ブリキ |
黒星紅白 |
狗神煌 |
植田亮 |
ヤス
|
2011年
|
灰村キヨタカ |
ブリキ |
竹岡美穂 |
岸田メル |
左 |
abec |
いとうのいぢ |
葉賀ユイ |
狗神煌 |
ヤスダスズヒト
|
2012年
|
ブリキ |
灰村キヨタカ |
abec |
岸田メル |
カントク |
竹岡美穂 |
いとうのいぢ |
白身魚 |
かんざきひろ |
左
|
2013年
|
abec |
ブリキ |
灰村キヨタカ |
白身魚 |
カントク |
ぽんかん⑧ |
竹岡美穂 |
岸田メル |
かんざきひろ |
こぶいち
|
2014年
|
灰村キヨタカ |
ぽんかん⑧ |
abec |
ブリキ |
カントク |
つなこ |
竹岡美穂 |
かんざきひろ |
鵜飼沙樹 |
ヤスダスズヒト
|
2015年
|
ぽんかん⑧ |
はいむらきよたか |
abec |
ブリキ |
鵜飼沙樹 |
カントク |
竹岡美穂 |
榎宮祐 |
ヤスダスズヒト |
つなこ
|
2016年
|
ぽんかん⑧ |
はいむらきよたか |
abec |
カントク |
深崎暮人 |
ヤスダスズヒト |
榎宮祐 |
三嶋くろね |
つなこ |
鵜飼沙樹
|
2017年
|
はいむらきよたか |
abec |
カントク |
三嶋くろね |
わらいなく |
ぽんかん⑧ |
深崎暮人 |
しらび |
大塚真一郎 |
鵜飼沙樹
|
2018年
|
はいむらきよたか |
abec |
三嶋くろね |
ぽんかん⑧ |
溝口ケージ |
カントク |
深崎暮人 |
しらび |
鵜飼沙樹 |
かんざきひろ
|
2019年
|
しらび |
はいむらきよたか |
フライ |
カントク |
三嶋くろね |
溝口ケージ |
abec |
鵜飼沙樹 |
Riv |
トモセシュンサク
|
2020年
|
しらび |
フライ |
トモセシュンサク |
溝口ケージ |
三嶋くろね |
はいむらきよたか |
カントク |
あずーる |
abec |
鵜飼沙樹
|
2021年
|
トモセシュンサク |
フライ |
しらび |
しぐれうい |
三嶋くろね |
溝口ケージ |
トマリ |
クレタ |
椎名優 |
はねこと
|
2022年
|
トモセシュンサク |
raemz |
しらび |
はねこと |
Hiten |
うみぼうず |
フライ |
しぐれうい |
椎名優 |
ももこ
|
2023年
|
トモセシュンサク |
raemz |
はねこと |
Hiten |
ももこ |
うみぼうず |
椎名優 |
しらび |
しぐれうい |
フライ
|
2024年
|
はねこと |
ももこ |
トモセシュンサク |
raemz |
うみぼうず |
とよた瑣織 |
Hiten |
八美☆わん |
しらび |
宵マチ
|
2025年
|
いみぎむる |
はねこと |
ももこ |
Hiten |
うみぼうず |
トモセシュンサク |
宵マチ |
raemz |
とよた瑣織 |
カントク
|
既刊一覧
年1回刊行されるランキング形式のもの以外に、作家や作品の特集を組んだ特別号が刊行されている。
脚注
注
出典
関連項目
参考文献
外部リンク
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一般誌 | |
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ファッション誌 | |
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ムック | |
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その他 | |
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休・廃刊 | |
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レーベル | |
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賞 | |
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