『月光条例』(ゲッコージョーレイ、Moonlight Act)は、藤田和日郎による日本の漫画作品。話数の単位は「第○条」。
『うしおととら』『からくりサーカス』に続く藤田和日郎の連載作品。『週刊少年サンデー』(小学館)にて2008年17号から2014年19号まで連載。前半は一話完結から数話完結形式の構成になっている。後半は、登場人物の過去を交えながら展開されるアラビアンナイト編(10巻-20巻)、そして最終決戦が行われるかぐや姫編(21巻-29巻)に続く。単行本は全29巻。
御伽噺を題材としており、和洋問わず様々な御伽噺が登場し、物語に彩りを添える。登場する御伽噺は誰もが知っているメジャーなものから、マイナーなもの、作者自身のオリジナルなど様々。また、藤田のお伽噺に対する感想や歯痒さ[1]が動機で描かれているとの事であり、「おとぎばなし」の世界の存在は、原作のような英雄的、あるいは清廉潔癖で高潔な人物ではなく、時に不遇な身を嘆き、描かれる幸福に疑問を抱く一人の人間として描写され、その御伽噺(およびディズニーや世界名作劇場)に対するアンチテーゼ的な側面[注 1]も持ち合わせている。
作者のこれ以前の作品と比べ、残虐な描写はあるが直接的に描くことは抑えられており、「コメディ&アクション」の体裁を保っている。また、スター・システムを取り込み、過去作品のキャラクターやデザインの流用が多く登場するのも特徴。
作品の舞台となる緋立(ひりゅう)市は、うしおととらが住んでいた東京都下の「みかど市」近くの街であり、井上和郎作『美鳥の日々』『あいこら』で登場する南緋立市の北に位置するという。漫画『まほろまてぃっく』にも登場する[2]。
このように、物語世界の登場人物と現実世界の登場人物とが、互いの世界へ介入しあうメタフィクションの手法を通じて、物語の根源的存在意義を問い直す筋立てとなっており、作者自身、対談の中で、物語論のような漫画を徹底的に描いてみたかったと語っている。と同時に、想像次第で自由に変えたり生み出したりできる、物語の力そのものの凄さについて純粋に楽しんでほしい、とも述べている[3]。
なお、当初は「月狂条例[4]」というタイトル案が挙がっていたが、諸事情で変更となったという[5]。
何十年かに一度、真っ青な月の光が「おとぎばなし」の世界をおかしくする。
おかしくなってしまった「おとぎばなし」の世界を正すべく、「月光条例」の使者である「鉢かづき姫」は「〈読み手〉」の世界に助けを求めやってくる。
偶然「月光条例」の極印が刻まれ執行者となった岩崎月光は、おかしくなってしまった「おとぎばなし」を正すための戦いを始めることになった。
3匹のこぶた、シンデレラ、赤ずきん、桃太郎といった「おとぎはなし」のねじれを正した岩崎月光は、アラビアンナイトの世界で、自分の過去を知るという謎の人物と出会う。
徐々に登場人物たちの過去と正体が明らかになっていく戦いの末、月光たちは、地上の全ての物語に重大な危機をもたらそうと企てる、謎の勢力の正体へと迫っていくのであった。
現段階までで、イデヤを除くほぼ全員が〈呑舟〉の伝説を知っている。
2014年11月13日から24日まで舞台『月光条例-月光編-』[注 7][6]が笹塚ファクトリーを会場に全17公演行われた[7]。
2015年9月27日から10月4日まで舞台『月光条例-カグヤ編-』が笹塚ファクトリーを会場に全11公演行われた[8]。
いずれもカプセル兵団による公演。一部、回替わりのダブルキャスト。脚本・構成・演出は吉久直志。
また、クラウドファンディングによる資金協力を募った[9][10]。
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