明星食品株式会社(みょうじょうしょくひん、英: Myojo Foods Co., Ltd.)は、東京都渋谷区千駄ヶ谷三丁目に本社を置く日清食品ホールディングス傘下の食品加工品会社。主にインスタントラーメン、カップ麺の製造・販売を行なう。
日清食品、東洋水産、エースコック、サンヨー食品などとともに日本を代表する即席麺メーカーとして知られる。
コーポレート・スローガンは「おいしさ、キラリ☆」[2]。
このTOBは、2007年(平成19年)から解禁される三角合併の前哨戦の意味合いがあり、全世界同時株高の情勢の中、出遅れ気味で割安とされる日本企業へのM&Aや、それに呼応した業界再編の動きが活発化するものと注目され、最終的には日清食品と明星の資本業務提携で決着した。
スティール・パートナーズは日清食品自体の株式も大量取得して筆頭株主となっていたが、2008年末までにスティール・パートナーズが日清食品の全株式を売却したことで、現在では対立構造は解消している。
(現在。一部終売になっているものもある)
看板商品の「明星チャルメラ」シリーズは、1966年(昭和41年)9月7日に発売開始[15]し、半世紀(50年)以上も続くロングセラー商品(ブランド)である。袋めんのほか、チャルメラおじさんの顔をモチーフとしたナルトが入ったカップめんも存在。特に袋めんは同社を代表する主力商品となっている。
東京神田小川町の「粋好苑」というラーメン屋の味をモデルに開発された[16]。
楽器のチャルメラが屋台のラーメン屋のシンボルとして使用されていた事から、それにちなんで付けられた商品名で、パッケージにもチャルメラを持つ屋台のラーメン屋のおじさん(後に「チャルメラおじさん」と呼ばれるようになる)が描かれている。即席麺のパッケージでイラスト中心の商品は本商品が初めて[17]。また、同商品をモデルとしたプレイステーション専用ソフト『チャルメラ』も発売された。
袋めんタイプは2004年(平成16年)11月、長らく明星食品の特徴だった丸形の麺を、他社と同じ角形に変更した。ただし、他社の多くが「2つ折り構造」であるのに対し、以前の丸形と同様の「麺塊状」(特に構造はなく麺全体が一塊になっている)である。チャルメラの縦型カップは紙カップを使用しているが、日清食品の傘下になった後の2010年(平成22年)から「カップヌードル」などで使われている日清食品が独自に開発した「ECOカップ」に切り替わった。
2010年9月、袋麺のデザインと麺の太さ、スープの旨みなどを大幅にリニューアル。ホタテの旨みを今まで以上に強めた他、しょうゆ・みそ・しお・とんこつなどの各味の麺の太さをその味に合う形(しょうゆ・塩は中細麺、みそは中太麺、とんこつは細麺)に整理した。
2016年(平成28年)8月、発売50周年を機に、袋麺・カップ麺の全製品を大幅リニューアル。1966年の発売開始以来、長年親しまれた「チャルメラ」のロゴの書体の意匠を変更し、同時に横書きから縦書きに変更となった。
昭和41年のチャルメラ登場当初から、ラーメンの屋台を引き続けている同商品の看板キャラクター。ジャージ姿で庇付き帽子を被り、客寄せのチャルメラを吹く壮年男性なので、通称「チャルメラおじさん」と呼ばれている。
「おじさん」、および同じく袋に描かれた「ネコ」「屋台」「夜景」のデザインは200点以上の候補から選ばれたイラストレーターの木村修二作のもの[18]。
引いている屋台の名が「当たり屋」であるという以外、本名も年齢も不明である。必ず猫(通称、チャルメラにゃんこ)[19]を一匹引き連れているが、猫の種類は主に黒猫。一時期、白猫や三毛猫が黒猫の代わりに登場した時期もあった。[要出典]なお、当初この猫の名前は確定していなかったが、誕生50年を記念して広瀬すずとのコラボをした際に、新たに金の鈴を与えられ「すずネコ」と定められることとなった[疑問点 – ノート]。
また、チャルメラおじさんのイラストも近年は不精ひげのない、さっぱりした顔のバージョンにリニューアルされ、服装もラインナップごとに色合いが異なる物に変化し、登場時には継ぎのあたっていたズボンも新しくなり[20]、履物も草履からスニーカー[注 4]に変更されるなど、時代にあわせて服装も変化している。
2000年にSUPER BELL''Zが発売したアルバム『スーパーベルズファン』では商品及びチャルメラおじさんをモチーフとした楽曲「チャルメラおじさんの奇妙な冒険」が発表されている。また、同楽曲は商品CMにも使用されていた[21][22]。
チャルメラ誕生50周年経過を記念して、2017年広瀬すずとのコラボをした際に、いつもチャルメラおじさんの側にいる黒猫をフォーカスした。黒猫には金の鈴が与えられ、「すずネコ」の名前が付けられて、広瀬すずがそのキャラクターに扮してパッケージやCMに登場している[疑問点 – ノート]。また、同年8月17日〜年末には、この広瀬すずが演じる「すずネコ」をモチーフとした、タカラトミーの女児対象きせかえ人形「リカちゃん」(すずネコリカちゃん)が当たるキャンペーンが行われている[23]。
2022年9月、明星チャルメラのコラボCM「ホッとする味だね。明星チャリメラ」篇として、タレントの本田翼とちいかわとハチワレが共演[要出典]。その後、ちいかわは2023年9月にチャルメラのメインCMキャラクターに昇格となったが、それと引き換えに本田翼は2023年8月を以ってチャルメラのメインCMキャラクターを卒業した[要出典]。
(現在)[いつ?]
ほか
明星の袋麺市場において、チャルメラと並ぶ看板商品。当社が本来持っていたノンフライ麺の製造技術を生かし、スープに付加価値を付けたものである。1981年10月に販売開始。当時は、他の袋麺が1個70円だった時代に1個120円と強気の価格設定を行うが、本格派、プレミア路線が奏功し、1981年の発売後品切れが続出、生産が追いつかなくなるほどのヒット商品となった。その前身として、得意客向けに作った百貨店限定商品として1個280円〜300円という設定の『中華飯店』を販売したが、これも大ヒットしている。尤も、これは市販向けの中華三昧を販売するに当たってのマーケティング目的で、『中華三昧』販売のための試金石でもあった。その後は業界に一大ブームを呼び起こし、他社も日清飯店・麺皇(めんふぁん、日清食品)、華味餐庁(かみさんちん、東洋水産)、楊夫人(マダムヤン、ハウス食品)、桃李居(とうりきょ、サンヨー食品)を販売するなど、ブームに追随している。1983年には第1回「食品ヒット大賞」受賞。バブル期の1987年には百貨店限定として、具材にフカヒレやアワビなど高級食材を惜しげも無く使った1個1,000円という『新中華三昧特別仕様』という商品を販売し、これも大きな話題となった。
2012年、手軽に楽しめるタテ型カップ麺を発売。2021年に発売40周年を迎え、リニューアル。
「高級つゆそば」というコンセプトを打ち出した2014年4月21日のリニューアルで、それまで長年使用されていた「広東風」(醤油ラーメン)「北京風」(塩ラーメン)「四川風」(味噌ラーメン)の冠が外され、「オイスターソースとXO醤の芳醇醤油味」「蟹香油と鰕醤の海鮮塩味」「甜麺醤・豆豉醤・豆板醤の濃厚味噌味」となったが[24]、2015年3月9日のリニューアルにて復活し「広東風醤油拉麺」「北京風塩拉麺」「四川風味噌拉麺」となった[25]。
「明星チャルメラ」の発売40周年を記念して、ラーメン店「支那そばや」の店主である佐野実が調製した「佐野実スペシャルスパイス」付きの「明星チャルメラ 限定しょうゆ味」(袋入り)を2006年(平成18年)1月16日から期間限定で発売した(袋のパッケージは黒色で、腕組みをしている佐野実の写真が目印)。その後、佐野実シリーズは「チャルメラ縦型カップ」「中華三昧シリーズ」「一平ちゃん 夜店の焼そば 大盛」にも登場した。なお、2010年9月20日にカップ麺で「限定味噌らぁ麺」が発売される。
以下はカルビーとのコラボレーション商品である(2003年発売、ローソン限定)。
等、多数
「ミニラーメン ちびろく」は、1974年(昭和49年)に発売開始し、1980年代初期にかけて製造販売されていた即席麺である。普通の袋麺よりかなり小型(縦横10センチ四方ほど)の麺が6個入って(麺の個包装はなく、6つが重なって入っている)1つのパックになった風袋の商品であり、普通の即席麺よりは量が多い分価格は高い(現在販売的に主流の即席麺5食パックよりは安い)。その麺2個で普通の即席麺1個分に相当した。後期には地域限定販売となっていた。また、同様の商品構成で同社の主力ブランド「チャルメラ」を冠した「チャルメラミニ6」も発売されていた。
当時のせんだみつお出演のテレビコマーシャルでは、大食漢のお父さんには3個(CMでは“ちび3”と呼ぶ)普通に食べたいお母さんは“ちび2”、ボク(子ども)の夜食やおやつには“ちび1”といった、麺の量の調整が簡単にできることを売りにしていた。ちなみにせんだみつおのタレントとしての「黄金期」として、本人が今でも話のネタにするほど当時はブレイクしたコマーシャルであり、商品の方も売れ行きが好調で、ラーメンがしょうゆ味、みそ味と出た後に焼きそばも追加発売された。
なお、フジテレビで1990年(平成2年)に放送された深夜番組『カノッサの屈辱』第13回放送(1990年7月23日(関東地区)、テーマ「インスタントラーメン 帝国主義国家の宣戦」)で、「ちびろく」の遺物が紹介された[29]。
テレビコマーシャルはたいてい15秒のスポットCMが多いが、提供番組では30秒もしくは15秒×2本で流れている。CM冒頭には左上(もしくは右上)に「明星」のロゴが表示される[注 7]。
※2024年10月現在
など
現在
過去
(現在および過去)
ブラジルでは即席ラーメン一般を「Miojo(ミオジオー)」と呼ぶが、この名称は明星食品に由来する。今やブラジル国内ではどの地方のスーパーマーケットでもミオジオーを入手できる。ブラジルで最初に日本から進出し即席麺を製造販売した会社は日清食品であった。日清食品が競争相手の商標を獲得するには複雑な経緯があったが、結果として明星食品に先手を打った形になった。現在のブラジル・ニッシンは日清と味の素の共同経営となっている。日清の製品がミオジオーの商標で売られ、後者の名前がブラジル全土に普及した。ミオジオーは30年にわたり独占体制を維持できたため、即席ラーメン=「ミオジオー」という図式が全国に普及した。1980年代にいたり、サンヨー食品が進出し即席麺を製造したが、競争に勝てず撤退した。その後日清は「Nissin」ブランドを宣伝しているが、一度普及してしまった名称の変更は難しく「Nissin」は一向に普及しない。日清が明星を子会社化した今日では、ブランドの争いの問題は消滅した。現在では進出企業のマギーやブラジル地場産業であるSeven Boys、Panko、Arisco、Bertani、Cadore、Patyo、以下さらに数社の競争相手が出現し、百家争鳴の市場となった。競争各社はLamenまたはMacarrao Instantaneo(即席麺)と称している。カップ麺はNissinのカップヌードル(ブラジル国産品)が独占状態にあったが、他社はカップ・スパゲッティーの生産で市場を分割している。カップヌードルは日本製の同名商品と外見の類似性があるが、味はかなり異なる。サンパウロ市の輸入食品雑貨店では舶来の「中華三昧」が国産品とは一味違う高級即席ラーメンとして販売されていた。しかし、2011年後半以後すべての日本製即席ラーメンが店頭から姿を消した。理由は不明である。2013の上半期から再び現れ始めたが、高価かつ希少であり種類が限られている。最近ではアメリカ製の「サッポロ一番」(味はほぼ同じ)ほか、中国製の「出前一丁」(味はかなり違う)、中国各地の地元メーカー製、韓国製の各種即席麺が販売されている。韓国麺に対しブラジルNissinは三種の唐辛子スパイスの強い国産品で対抗した。隣国のアルゼンチンではカップ麺を含め即席麺が普及せず、その存在すら知られてもいない。さらに隣国のチリでは、他社のカップ麺が販売されている。中米のメキシコではカップ麺が主流で、NissinとMaruchanが販売されている。メキシコ製のNissinカップヌードルはブラジル製のそれに酷似するが、小袋入りの強烈なスパイスが付属している。スパイスは激烈であり、その強さはブラジルの唐辛子ラーメンとは比較にならない。
2011年2月12日放送の『お願い!ランキングGOLD 美食アカデミー2時間スペシャル!!』(テレビ朝日系)にて、明星食品が紹介された。また、同番組オリジナルの辛口審査員集団『美食アカデミー』の面々に明星製品を試食してもらい、本当に美味しいカップ麺の順位を決める企画が行われた。その結果「究麺 ちゃんぽん」が1位に輝いた[34]。
首都圏で展開している油そばチェーン「ぶぶか」(2024年現在はサガミホールディングス傘下)は、元々明星食品の社内ベンチャーとして立ち上げられた店である[35]。「ぶぶか」立ち上げの中心人物である国定裕儀によれば、1994年に東村山市にある自社ファミレスの駐車場の一角を借り、屋台でラーメンを出していたのが始まり。店名の「ぶぶか」は、当時棒高跳びで活躍していたセルゲイ・ブブカに由来しており、ブブカが1cmずつ世界記録を更新している様子から「今日より明日、明日より明後日と少しずつ成長できるラーメン屋になりたい」として名付けたという[35]。翌1995年に吉祥寺に1号店を出すが、当初はラーメンがメインで、油そばを出すようになったのは同年5月から[35]。その後1998年頃からの第1次油そばブームに乗る形で急成長を遂げ、自社ブランドであることからカップ麺化もされるなど人気ブランドとなった[35]。
2017年11月は商品検査やその他の不正が日本国内で多数発覚したあおりを受けた形で「一平ちゃん」や「チャルメラ バリカタ豚骨」等[36]、また、封入添付油の取り違えで「評判屋 コク豚骨ラーメン」等[37]の、それぞれ回収対象となった商品が存在する。なお、該当品目のうち、「チャルメラ バリカタ麺」は前述の「すずネコパッケージ」品が一部該当する。
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