『旭日の艦隊』(きょくじつのかんたい)は、荒巻義雄原作の架空戦記。1992年に執筆を開始し、1997年に完結した。笠原俊夫によって漫画化されたほか、1997年 - 2002年にOVA化されている。『紺碧の艦隊』とは表裏一体の関係にあり、また同時期の話として英独ソ各陣営の戦史を編纂したという名目で構成された『旭日の艦隊 後世欧州戦史』シリーズがある。続編は『新・旭日の艦隊』および『新・紺碧の艦隊』。
小説版は中央公論新社より新書版(本編16巻+「後世欧州戦史」6巻)が発売されているほか、2005年2月より順次文庫化された。アニメ版は全15話。
運命の開戦から4年目、紺碧艦隊をはじめとする日本陸海軍はアメリカを牽制し続けていた。昭和20年8月15日を迎えるも大戦は終息せず、ヒトラーの台頭を許してしまい、ヨーロッパはナチスに占領されつつあった。
窮地に追い込まれたイギリスは日本と単独講和を果たし、日本は超戦艦日本武尊を旗艦とした、40隻からなる「旭日艦隊」を援英派遣軍として出撃させる。
『旭日』の登場人物(日本)の名は赤穂浪士から来ている者が多い。
本編1巻より前、照和16年 - 20年のヨーロッパを舞台としたアンソロジー集。
「旭日艦隊の全士官向けに配布された『欧州戦史研究のための極秘資料』からの抜粋」という形態を取り、中央公論社C★NOVEL編集部経由で原作者監修の元、新人執筆者育成目的として全6巻が刊行された。 I〜IV巻は、後世「対ソ攻略戦」を中心に、ロンメルが暴れ回った北アフリカ戦線での英特殊部隊の活躍が、V巻は第二次日英同盟締結前夜から本編第1巻までにかけての緊迫した英独戦線が描かれている。また、「本編で語れなかったエピソード」や下記「図解資料集」で僅かに触れられた「後世ナチス医学の狂気」などが題材として取り上げられた。
VI巻は「V巻の補足」として、日本海軍在欧州情報機関『ハギス』とナチス親衛隊秘密組織『狼機関(ヴォルフオルガニザシォーン)』との死闘を描いた。
その他にも、挿絵だけで一切の諸元不明の後世Me262(前世計画機『Lorin』らしいが、何故か双発機と記述されている)などが登場する。
中央公論社より1996年10月25日刊行[1]。本編の表紙・挿絵も担当した佐藤道明画のコミック「旭日の艦隊 サイドストーリー」を収録。
対潜軽空母「草薙」は英国支援輸送船団の護衛中、独重爆「ラウフェイ」の雷撃を受け沈没し、艦載機も敵護衛機Fw190との交戦でほとんど撃墜されてしまう。生き残った2名のパイロットは戦死した仲間の仇を討つため、ある作戦をねる。
また、2005年には『「紺碧の艦隊」×「旭日の艦隊」COMPLETE DVD-BOX』が発売された(紺碧の艦隊参照)。