高 正云(コ・ジョンウン、고정운、1966年6月27日 - )は、韓国の元同国代表サッカー選手、サッカー指導者。アグレッシブなプレースタイルから赤兎馬(チョクトマ)の愛称で知られた。
1989年、天安一和天馬に入団し、同年の韓国リーグ新人王を獲得、1994年にはMVPを獲得[1]。1994年のワールドカップUSA大会では韓国代表の背番号10を背負って出場した。大会後にドイツのクラブからオファーを受けたが移籍は実現せず、その後もスイスとイングランドのクラブからのオファーがあったが移籍は実現しなかった[1]。スピード溢れるプレーを売りしたKリーグのスター選手で、セレッソ大阪移籍前はKリーグ一番の高給取りの選手であった[1]。
それ以前にもセレッソ大阪入りが報じられ、本人もプレーしたいと話していたが[1]、1997年、Jリーグのへ移籍、KリーグからJリーグに進出した初の選手だった。それまでも盧廷潤など若手韓国人選手の日本進出はあったが、高正云のようなトップクラスの選手の移籍は例がなく、後の洪明甫や崔龍洙のJリーグクラブ移籍への流れをつくった。1997年の開幕戦、4月12日の名古屋グランパスエイト戦でリーグ戦デビュー、初ゴールも決めた[2]。
C大阪では、外国人枠の制限や、韓国代表への招集でチームを離れる事が多く、準レギュラーという立場にとどまった。1998年途中に浦項スティーラースへ期限付き移籍、1999年からは完全移籍し、2000年に引退した。
全南ドラゴンズやFCソウルなどのコーチを経て、2018年にKリーグ2のFC安養監督に就任。
2020年、Kリーグ入りを目指す金浦FC監督に就任。Kリーグ参入が事実上決定した2021年にはK3リーグ優勝に導く。さらにKリーグ参入2年目の2023年にはKリーグ2で3位となり昇格プレーオフを勝ち上がってKリーグ1クラブとの入れ替え戦に挑む躍進を果たした。ただし、入れ替え戦では同じく元セレッソ大阪選手であった尹晶煥率いる江原FCに接戦の末敗れてKリーグ1昇格はならなかった。また、2024年は韓国FAカップラウンド16で全北現代モータースを下し、ベスト8に進出した[3]。