韓国銀行(かんこくぎんこう、韓: 한국은행、英: Bank of Korea)は、大韓民国の中央銀行である。略称は、韓銀(かんぎん)。1948年の大韓民国政府樹立に伴い、1950年5月に韓国銀行法が制定され、同年6月12日に創設された。現在はソウル特別市中区南大門路3街110番地に本部を置き、総裁は李柱烈(2014年4月就任)である。
本店の旧館は、辰野金吾によって設計された建物で、もともと日本統治時代に朝鮮銀行として使用されていた。礎石は伊藤博文の直筆である[1]。現在は韓国銀行貨幣博物館として一般に公開されており、韓国や諸外国の貨幣資料を見学することができる。文化財庁史跡280号。
この銀行は、国の中央銀行としては珍しく[注釈 1]、2004年から4年間、世界唯一の赤字中央銀行となっていた[2](なお、2015年にはスイス国立銀行が赤字決算となっている[3])。これは、市場に流通されている通貨量を調節する目的で発行される通貨安定証券の過多発行と、それにもとづく利子負担によるもので、この時期の通貨安定証券の過多発行は、為替の値下がりを防ぐため行われたものである。
また、1997年のアジア通貨危機当時、韓国銀行は、外貨を国内の市中銀行に貸し出すなどして、公表されていた外貨準備高を確保していなかったことが、アメリカ合衆国・連邦準備理事会のアラン・グリーンスパン議長(当時)の回顧録で明らかとなっている[4]。
金融通貨委員会の下に総裁、副総裁、副総裁補が以下の組織を統括する。
地方には以下の16の地域本部が設置されている。