台東線(たいとうせん)は、台湾花蓮県花蓮市の花蓮駅から台東県台東市の台東駅に至る、台湾鉄路公司の鉄道路線。起終点の駅名から、花東線(かとうせん)の別称がある。
日清戦争後、日本は下関条約により割譲された台湾経営に着手する。合理的な経営には交通網整備が不可欠であるとし、1898年より台湾東部の鉄道路線に関する調査を開始、1910年2月1日より花蓮港(花蓮旧駅)から璞石閣(現在の玉里)間の建設に着手し、同年12月16日に花蓮港から鯉魚尾(現・寿豊駅)までが開通した[1]。規格は軌間762mmの軽便鉄道であったが、将来は1,067mmに改軌して、西部縦貫線との連絡を考慮に入れての建設であった。玉里までの区間は7年4ヶ月の歳月と、総工費434万円の費用をもって、1917年11月1日に開業した[2][3]。
璞石閣以南の建設は二期建設計画に策定されたが、当時の交通需要から積極的な建設は推進されなかった。そこで台東開拓会社は卑南(現在の台東市) - 里壠(現在の関山鎮)間の建設を自力で進め、1919年12月16日に供用開始としている[4]。1920年代に入ると交通機関の一元化が提唱されたことから、1924年に台東開拓会社鉄道は台湾総督府鉄道により買収され[5]、台東南線となる。同時に未着工区間であった台東 - 里壠間の建設を開始した。1926年3月25日、公埔と池上間が開通したことに伴い花蓮~台東を結ぶ総延長171.8キロの台東鉄道が完成し[6]、全通式典が玉里で開かれた[7]。
当時の台東線は軽便鉄道であったため列車の高速化が困難であり、花蓮 - 台東間は旅客で7 - 8時間、貨物の場合は11時間以上を要していた。しかし蒸気機関車牽引列車からディーゼル気動車へ更新されるに従い所要時間は漸次短縮され、1968年に新型光華号が投入されると、所要時間は3~4時間と大幅に短縮された[8](p115)。また、ナローゲージでは珍しい寝台車を連結した夜行列車も運行されていた[9]。
軽便鉄道規格で供用開始した台東線であったが、1967年に花蓮管理処より1,067mmへの改軌計画が提出され、台東線の輸送力強化が計画された[10]:頁97。しかし、この時は計画は見送られ、南廻線による環島鉄道計画が立案されてから具体化の方向となった。
1978年7月1日、改軌工事が開始されたが[10]:頁97、工事は既存鉄道を運行しながらの同時進行であったため、その輸送力確保は困難を極めた。ナローゲージの線路の両側に1,067mm軌道を設置する四線軌条方式で工事を進め、また鉄道敷設には適当でない場所に関しては新線を建設した。当初は同時期に完工した北廻線と田浦駅、のちに吉安駅での乗換えという形だったが、1982年6月26日に全線改軌工事は完了し[10]:頁98、翌日台北方面からの直通列車が運行されるに至った[10]:頁98。また、舞鶴~三民間の自強トンネル工事は予定より遅れ、1984年末に完成し、1985年元旦に開通した[10]:頁98。
現在複線電化事業が行われており、このうち電化工事については、2014年6月に完成した[11]。これに併せて新型自強号電車(TEMU2000型電車)の投入が進められ、電化開業後は、それまでと比較して大幅な時間短縮を実現した。電化開業とともに、その直後のダイヤ改正で台東線に普快車として残っていたDR2700型が営業運転から退いた[12]。引き続き、部分複線化工事が進められている。
花蓮 - 台東及び南廻線知本までの全線複線化について、2017年2月に実現可能性調査案が政府国家発展委員会で承認され、前瞻基礎建設計画の対象事業となった[17]。環境アセスメントは初回審査が2020年4月23日に[18]、本審査は8月に通過した[19]。2021年4月8日、複線化事業の総合計画が行政院で承認された[16]。
その後設計作業が進められ、工期約7年、総事業費約456.27億ニュー台湾ドルを予定し、完成後は区間車が現行より約45分の短縮となる[20]。
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