ライナー・アレン・クルーズ・モンテロ(Rhiner Allen Cruz Montero, 1986年11月1日 - )は、ドミニカ共和国サントドミンゴ出身のプロ野球選手(投手)。右投右打。現在は、フリーエージェント(FA)。
経歴
プロ入りとタイガース傘下時代
2003年にアマチュア・フリーエージェントでデトロイト・タイガースと契約してプロ入り。
2004年と2005年はルーキーリーグであるガルフ・コーストリーグ(GCL)のGCLタイガース(英語版)でプレーした。
2006年は登板機会がなく、6月16日に自由契約となった[2]。
メッツ傘下時代
2007年2月15日にニューヨーク・メッツと契約した[3]。
母親がスペインでヘルパーとして働いていたことからスペインのパスポートを得て、2008年の北京オリンピック野球世界最終予選と2009年のIBAFワールドカップにはスペイン代表として出場した[1]。
2009年はA級サバンナ・サンドナッツ(英語版)で55試合に登板し、3勝3敗22セーブ、防御率1.92という好成績を記録した[4]。
2010年はA+級セントルーシー・メッツで50試合に登板し、0勝5敗6セーブ、防御率3.46という成績だった[4]。
2011年はA+級セントルーシーで8試合、AA級ビンガムトン・ランブルポニーズで36試合の合計44試合に登板し、5勝3敗7セーブ防御率3.89という成績だった[4]。
アストロズ時代
2011年11月8日に開催されたルール・ファイブ・ドラフトにおいて、ヒューストン・アストロズから全体1位で指名されて移籍した[3]。
2012年は開幕をメジャーで迎え、4月7日のコロラド・ロッキーズ戦でメジャーデビューを果たした。中継ぎとして52試合に登板し、1勝1敗、防御率6.05という成績を残した[4]。
2013年、第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)本戦にスペイン代表として出場した。12月23日に40人枠から外れ、AAA級オクラホマシティ・レッドホークスへ降格した[5]。
2014年はAAA級オクラホマシティで開幕を迎え、6月2日に後述の移籍のため自由契約となった[4]。
楽天時代
2014年6月4日にNPBの東北楽天ゴールデンイーグルスと1年契約を結んだことを発表した。背番号は49。[6]。当初は先発での起用を想定していた[7]が、6月9日に救援要員として、来日後初の一軍出場選手登録[8]。来日初の一軍公式戦登板になった6月11日の東京ヤクルトスワローズ戦(楽天Koboスタジアム宮城)では、救援で1回を無失点に抑えた[9]。
2015年1月5日に楽天と契約を締結し、この年も楽天でプレーすることになった[10]。開幕から1度抹消はあったものの、18試合連続無失点を記録するなど、勝ちパターンの一角を担った。8月1日には来日初セーブをマークし、防御率は0点台中盤をキープしていたが、疲れからか打ち込まれることが多くなり、9月と10月で10.1回を投げ、11失点と成績が悪化した。それでも一ヶ月離脱しながらも、チーム5位の52試合に登板し、チームを支えた。10月31日、球団から戦力外通告を受けたことが発表された[11]。
メキシカンリーグ時代
2016年4月30日にメキシカンリーグのユカタン・ライオンズと契約するが、7試合の登板で5失点を喫して5月15日に解雇となる。5月18日にラグナ・カウボーイズと契約するが、移籍後初登板で2四球2失点を喫し、1試合の登板で22日に解雇となった。
ブレーブス傘下時代
2016年12月1日にアトランタ・ブレーブスとマイナー契約を結び、2017年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[4]。2017年はメジャー昇格はなくAAA級グウィネット・ブレーブスに所属した[4]。オフの11月6日にFAとなった[4]。
ブルージェイズ時代
2018年1月25日にトロント・ブルージェイズとマイナー契約を結び、同年のスプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[4]。シーズンでは開幕を傘下のAAA級バッファロー・バイソンズで迎え、7月4日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[12]。7月4日のニューヨーク・メッツ戦で5シーズンぶりとなるメジャー登板を果たした[13]。オフの11月2日にFAとなった[4]。
2019年と2020年は母国であるドミニカ共和国とメキシコのウィンターリーグでプレーした。
イタリア球界時代
2021年7月8日にイタリアの野球リーグであるセリエAのネットゥーノ・ベースボールクラブ1945と契約した。[14]。4試合(6イニング)に登板し、0勝1敗1セーブ、防御率0.00という成績だった。
メキシカンリーグ時代
2022年6月23日にメキシカンリーグのカンペチェ・パイレーツと契約した[4]。また9月に開催された第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)予選にスペイン代表として出場した。
2023年3月28日にカンペチェを自由契約となった[4]。
投球スタイル
投球フォームはサイド気味のスリークォーターで、94-97mphのフォーシームが全投球の約2/3を占める。変化球はスライダーが中心で、対左打者にはチェンジアップも投げる(※データは2012年のPITCHf/x)[15]。マイナー時代にはスピードガンで最速99mph(約159km/h)を計測した[1]。楽天入団後の本人の弁によれば、AAA級オクラホマシティに在籍していた2014年の序盤に、自己最速の102mph(約164km/h)を記録したという[16]。
ちなみに、楽天での一軍初登板になったヤクルト戦では155km/hを計測[9]。2番手投手として登板した2014年7月23日の埼玉西武ライオンズ戦(西武ドーム)では、来日後最速の159km/hを記録している[17]。
詳細情報
年度別投手成績
年
度 |
球
団 |
登
板 |
先
発 |
完
投 |
完
封 |
無 四 球 |
勝
利 |
敗
戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝
率 |
打
者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬
遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴
投 |
ボ 丨 ク |
失
点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P
|
2012
|
HOU
|
52 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
1 |
0 |
0 |
.500 |
253 |
55.0 |
65 |
8 |
29 |
0 |
2 |
46 |
3 |
0 |
38 |
37 |
6.05 |
1.71
|
2013
|
20 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
0 |
1 |
.000 |
98 |
21.1 |
25 |
2 |
11 |
0 |
2 |
10 |
1 |
0 |
9 |
8 |
3.38 |
1.69
|
2014
|
楽天
|
29 |
0 |
0 |
0 |
0 |
2 |
2 |
0 |
9 |
.500 |
136 |
29.1 |
34 |
2 |
17 |
0 |
1 |
24 |
2 |
0 |
13 |
13 |
3.99 |
1.74
|
2015
|
52 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
3 |
1 |
20 |
.250 |
218 |
49.0 |
40 |
2 |
29 |
1 |
4 |
42 |
0 |
0 |
19 |
17 |
3.12 |
1.41
|
2018
|
TOR
|
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
---- |
15 |
3.1 |
3 |
0 |
2 |
0 |
0 |
4 |
1 |
0 |
1 |
1 |
2.70 |
1.50
|
MLB:3年
|
74 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
3 |
0 |
1 |
.250 |
366 |
79.2 |
93 |
10 |
42 |
0 |
4 |
60 |
5 |
0 |
48 |
46 |
5.20 |
1.69
|
NPB:2年
|
81 |
0 |
0 |
0 |
0 |
3 |
5 |
1 |
29 |
.375 |
354 |
78.1 |
74 |
4 |
46 |
1 |
5 |
66 |
2 |
0 |
32 |
30 |
3.45 |
1.53
|
年度別守備成績
年 度 |
球 団 |
投手(P)
|
試
合 |
刺
殺 |
補
殺 |
失
策 |
併
殺 |
守 備 率
|
2012
|
HOU
|
52 |
6 |
6 |
1 |
0 |
.923
|
2013
|
20 |
0 |
1 |
0 |
0 |
1.000
|
2018
|
TOR
|
2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
----
|
MLB
|
74 |
6 |
7 |
1 |
0 |
.929
|
記録
- NPB
背番号
- 55(2012年 - 2013年)
- 49(2014年 - 2015年)
- 59(2018年)
脚注
関連項目
外部リンク