ニコロデオン
『ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』(Teenage Mutant Ninja Turtles)は1984年にミラージュ・スタジオから出版されたアメコミを原作とするアニメシリーズ、および作中に登場するグループの名称である。略称は「TMNT」もしくは「忍者タートルズ」、「ミュータント・タートルズ」。
本シリーズは、ミラージュ・スタジオから1984年に出版されたケヴィン・イーストマンとピーター・レアードによるアメリカン・コミックを原作としている。この小規模出版された白黒漫画は世界的に成功したシリーズとなり、1987年のアニメシリーズや1990年の実写映画といった多くの関連作品・商品を生み出した。
2009年10月19日に原作者の一人であるピーター・レアードが全権利をバイアコム(現・パラマウント・グローバル)傘下のニコロデオンに売却したことに伴い、ニコロデオンが制作にかかわることとなり[1]、2012年からは新たなアニメシリーズが放送された。また、2014年に誕生30周年を迎え、実写映画も製作された。
本作品の長年に渡る功績が評価され、2023年9月にアメリカ合衆国カリフォルニア州ハリウッドにあるチャイニーズ・シアターに名前と手形が半永久的に刻印されることが同年8月に発表された[2]。
1984年5月にニューハンプシャー州ポーツマスで行われたコミック・コンベンションで、『イーストマンとレアードのティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』の最初のコミックが公開された。イーストマンとレアードの設立したミラージュ・スタジオから刊行されたこのコミックは、安価な新聞用紙に白黒印刷された大判の雑誌スタイルの同人誌であり、僅か3000部のみが印刷された。もともと一回限りのパロディ企画として作られたこの作品は予期せぬ好評を博し、74号に及ぶ続編が制作されることになった。
タートルズのアイデアは、ある晩にケヴィン・イーストマンが友人ピーター・レアードとのブレーンストーミングで描いたスケッチから生まれた[3]。バンダナを身につけた背の低いずんぐりした亀がヌンチャクを構えているそのスケッチは、のろまな冷血の爬虫類と素早く技巧的な日本の武術とのミスマッチにより、非常に滑稽な印象を二人のアーティストに与えた。レアードの提案により、二人はそれぞれ異なった武器を得意とする4匹の亀のキャラクターを創造した。
タートルズが登場する最初のコミックは、1980年代前半の二つの有名なアメリカン・コミックのパロディであった。ティーンエイジャーのミュータントたちが登場するマーベルの『ニュー・ミュータント』と、ニューヨーク市の地下組織を支配するために決闘を行っている忍者集団が登場する『デアデビル』が、その元ネタである。タートルズが敵対するザ・フット(=足)はデアデビルに登場する悪の忍者組織ザ・ハンド(=手)のパロディである。イーストマンとレアードは『タートルズ』に多大な影響を与えた作品として、フランク・ミラーとジャック・カービーによるこれらの革新的な作品を、しばしば引用している。2003年のアニメ版にも、カービーという漫画家が登場するエピソードがあり、その回の冒頭に「ジャック・カービーに捧げる」とクレジットされていた。
これとは別に、1988年にアーチー・コミックから、1987年のアニメ版に基づいたシリーズが発行された。また日本では、1994年に小山田つとむ・槙村ただし・はまだよしみらによる『ミュータントタートルズ』(全15巻)という漫画版がメディアワークスから発行されていた。
さらに、2011年にはIDWからタートルズの漫画の出版が開始された。
当初、ミラージュ・コミックはスタッフ(フリーランス含む)に対してTMNTの世界観に合わせて作ったキャラクターの権利を保有することを認めたが、漫画の外でのメディア展開については許可しなかった。 その結果、各々が保有する権利の把握が難しくなり、ミラージュは自社にいるキャラクターの作者らに対し、雇用主に著作権が帰属するという契約を結ばせることにしたが、『スワンプシング』で知られるリック・ヴィーチ(英語版)など、契約の締結に応じなかった者もいた[4]。
ニューヨークでペットとして飼われていた4匹の亀は、動物を人間のような姿に変えるミュータンジェンの力によってタートルズに変身してしまう。タートルズは下水道の中で、同じくミュータンジェンによって変身したネズミであるスプリンターと出会う。スプリンターの飼い主だった日本人の忍術家ハマト・ヨシは、かつて彼が所属していた忍者の一族であるフット団と、そのアメリカ支部の頭領オロク・サキことシュレッダーにより殺されたのだった。スプリンターはヨシの仇を討つためにタートルズに忍術を教える。最後にタートルズはシュレッダーと対決し、シュレッダーはビルの屋上から転落して自爆する。
本作における4匹の亀の主人公。普段はニューヨーク市の下水道の中で暮らしており、犯罪者やエイリアンと戦ったり、時にはタイムトラベルなどで冒険を行ったりする。好物はピザで、87年版アニメでは寿司が嫌い(師匠のスプリンターとは対照的。なお、2003年版では寿司を食べるシーンがある)。
彼らの関係は作品によって異なっており、基本的には兄弟だが87年版(テレ東版)のように友人関係に近いものもある。また、仲間や自身をちゃん付けする場面が多い。実写版では原作を基準に旧アニメでのノリ(各作品の声優によるアドリブ)を合わせた設定になっており、ドナテロの名称が「ドナテルロ」になったり、声優が異なるためか性格や一人称、ニックネームなど作品ごとに異なっており、またいずれも関西弁などの方言も使われた。特に「3」は旧アニメキャストでノリや話し方はほとんどアニメと変わらないが「1」や「2」の設定も使われている。1人しか記載されていない場合は特記ない限り別途記載する。
1940年代のスーパーヒーローチーム。
原作のキャラクターや複数のメディアに登場したキャラクターについて記述。各メディアでの描写や一つのメディアでしか登場しないキャラクターはリンク先を参照。
作品によって仲間と敵の立場が大きく異なるキャラクター。
古代よりフット団が崇拝しておりフット団の事実上の首領、ミスティックパワーの使い手達により異次元に封印されていたがフット団によって解放される。ケイシーがいた未来では地球はクランゲによって完全に侵略されており人類は僅かしか残っていない。
初めてとなるアニメ化作品で、原作漫画とは異なり、明るい内容となっている[8]。また、原作漫画におけるタートルズは同じ色の鉢巻をしていたのに対し、1987年版ではそれぞれ異なる色の鉢巻を巻いており、のちのシリーズにも取り入れられている[8]。
アメリカ合衆国では1987年12月28日にシンジゲーション番組として放送された後、1988年10月1日から1990年まで放送された。また、CBSでも1990年から1996年11月2日まで放送された[9]。全193話。
日本では『アイドル忍者タートルズ』として1991年5月6日から7月15日までにNHK衛星第2テレビジョンの「衛星アニメ劇場」で放送されたほか、1991年から92年の間には東和ビデオから別のキャストによるビデオアニメが発売された。1993年10月6日から1995年9月27日にはさらに別の制作体制によるバージョンが『ミュータント・タートルズ』のタイトルでテレビ東京にて放送された。
また、コナミ(現・コナミデジタルエンタテインメント)から、同作を題材にしたゲームソフトが1989年から1993年に掛けて複数発売されている。
二度目となるアニメ化作品で、制作にミラージュ・スタジオがかかわっていることもあり[10]、原作に近い作風となっている[11]。その一方で、各メンバーがそれぞれ異なる色の鉢巻を巻くなど、1987年版の設定が取り入られているほか、武器や鉢巻を装備しなくても見分けがつくよう、タートルズの各メンバーのデザインや体色に差異がある[11]。全155話。日本では、「ミュータント タートルズ」のタイトルでテレビ東京系列において2007年4月2日から2008年3月31日まで毎週月曜日夕方18:00にシーズン1 - 2の全52話のみ放送された。
ニコロデオンが4KIDSTV(旧:Fox Box)とミラージュ・スタジオから権利を取得し、2012年9月29日から2017年11月12日までニコロデオンで放送されたシリーズ[12]。全124話。 日本では「ミュータント タートルズ」のタイトルでテレビ東京系列において2014年4月4日から9月26日まで毎週金曜日朝7:30にシーズン1の全26話のみ放送された。また、2017年5月18日から2019年9月14日まではディズニーXDで全シーズン放送された。
2018年7月20日にニコロデオンで初公開され、その後Nicktoonsで初公開されました。2018年7月27日、全26話の新シーズンに更新された。しかし、このシーズンの制作の途中で、長さが13話に短縮。最終話は2020年8月7日に放送された。長編映画の続編は、シリーズ最終回の後に2022年8月5日に Netflixにて限定配信。「ライブ・オブ・ミュータント・タートルズ」のタイトルで日本でも視聴可能。
フォックス放送内のFox Kidsにて『ニンジャ・タートルズ:次の突然変異(Ninja Turtles: The Next Mutation)』のタイトルで1997年から1998年まで放送。全26話。サバン・エンターテイメント製作[13][14][15]。テレビドラマ版のオリジナルキャラクターとして登場した5人目のタートルズであるビーナス・ド・ミロ(Venus de Milo)が、原作者ピーター・レアードに嫌われたことでも知られている。
『パワーレンジャー・イン・スペース』(海外版『電磁戦隊メガレンジャー』)の3話と4話に、ゲスト出演。アストロネマにより洗脳され、レンジャーたちに襲い掛かるが、洗脳が解けた後は、レンジャーたちと共闘する。
本作は何度か映画化されている。 このうち、実写映画化作品には、これまで1990年代の三部作と、2014年版、2016年版とがある。また、劇場用アニメ映画作品としては2003年版テレビシリーズを基にした『ミュータント・タートルズ -TMNT-』がある。 オリジナルビデオアニメとしては1987年版をもとにした『ミュータント・タートルズ 超人伝説編』に加え、『バットマン』とのクロスオーバー作品である『バットマン vs ミュータント・タートルズ』がある。 また、テレビ映画としては1987年版と2003年版のクロスオーバーである『Turtles Forever』がある。
1985年、パラディウム・ブックス(英語版)より、本作を題材としたTRPGTeenage Mutant Ninja Turtles & Other Strangenessが発売された[18]。
TRPG版タートルズは単体で遊ぶこともできるが、このゲームの基本システムは同社のシステムを基にしており、『Rifts(英語版)』の拡張パックとしても楽しむことができた。 別冊であるニンジャ・アンド・スーパースパイ(英語版)を除き、ゲーム本編で使用できる戦闘スタイルはマーシャルアーツに限られてはいるものの、41種類の流派から選ぶことができる[19]。
巻末にはタートルズなど原作に登場するキャラクターの他にも、テラー・ベアーズをはじめとするオリジナルキャラクターの情報が掲載されていた。
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