ジェローム・ダンブロシオ(Jérôme d'Ambrosio, 1985年12月27日 - )は、ベルギー出身のモータースポーツマネージャー、元レーシングドライバー。フジテレビF1中継など一部のメディアではダンブロジオとも表記されている。
経歴
1995年にレーシングカートを始め、モータースポーツの世界に入った。1996年にはミニクラス、2000年にジュニアクラス、2002年フォーミュラAクラスでそれぞれベルギーチャンピオンとなった。
2007年はインターナショナル・フォーミュラ・マスターに参戦。5勝を上げシリーズチャンピオンに輝いた。
2008年、2009年はDAMSよりGP2、GP2アジアシリーズに参戦していた。チームメイトは小林可夢偉。2008年-2009年シーズンのGP2アジアシリーズでは小林に次ぐシリーズランキング2位の成績を残した。また、GP2では2008年にランキング11位、2009年に9位といずれも小林を上回る成績を残した。
2010年も引き続きDAMSよりGP2に参戦。リバースグリッドによりポールポジションからスタートした第4戦のモナコグランプリ第2レースで、GP2での初優勝を達成した。
F1における経歴
2010年はルノーのリザーブドライバーとして契約する[1]。ルノーのチーム代表エリック・ブーリエは、ダンブロシオのマネジメントを行うグラビティスポーツマネジメント社の代表でもある。シンガポールグランプリからブラジルグランプリの間の3戦ではヴァージンより金曜フリー走行1回目に出走した。最終戦アブダビグランプリ後の若手ドライバーテストではヴァージンとルノーのそれぞれで1日ずつ走行する機会を得た。
2011年はヴァージンにスポンサーを持ち込み、セカンドドライバーとして参戦。開幕戦オーストラリアグランプリの予選では、107%ルールをギリギリでクリアして22番手から出走し、決勝は4周遅れながらも14位で完走を果たした。第2戦マレーシアグランプリではリタイアを喫したものの、続く第3戦中国グランプリでは、予選でチームメイトのティモ・グロックを上回る21番手からスタート。決勝も20位で同じくグロックよりも前で完走した。第5戦スペイングランプリ前には持ち込んだスポンサーの支払いが滞り、シート喪失の可能性があったが、マネジメントを行うグラビティスポーツマネジメントが代金を肩代わりし、この後シーズン終了までシートを脅かされることはなくなった。予選ではチームメイトのグロックに対して4勝15敗と差を付けられるも、決勝ではグロックと遜色ない速さを見せ、ランキングはグロックを上回る24位であった。しかし翌年のシートを確保する資金が足りず、この年限りでヴァージンのシートを失う事になった。
2012年はレギュラーシートを獲得することが出来なかったため、ロータスとサードドライバー契約を結んだ[2]。ロータスは2010年にリザーブドライバーだったルノーが元になったチームであり復帰する形となる。第12戦ベルギーグランプリで、レギュラードライバーのロマン・グロージャンがスタート直後の複数台が絡むクラッシュの原因となり、次戦イタリアグランプリの出場停止処分を受けたため[3]、代役としてイタリアグランプリに出場することになった[4]。結果は予選16位(パストール・マルドナドのグリッド降格により決勝は15番手からスタート)、決勝はKERSの故障もあり13位となった。
2013年はロータスとリザーブドライバーとして契約した。
2014年はF1から離れ、イギリスで開催されているベントレー・コンチネンタルGTによるレースに参戦。その後同年9月より新たに開催されたフォーミュラEにおいてドラゴン・レーシング・フォーミュラEチームより参戦[5]。
レーシングドライバー引退以降
2019年-20年シーズンを以てレーサーを引退し、翌2020年-21年シーズンからはロキット・ヴェンチュリー・レーシングの副代表に就任する[6]。2021年-22年シーズンはチーム代表に就任し、チームランキング2位を獲得したが、シーズン終了後に退任を発表した[7]。
2023年からメルセデスのドライバー開発ディレクターに就任し、ジュニアドライバー育成プログラムを担当する[8]。また同年8月にはメルセデスのチーム代表代行にも就任し、実際に9月の日本GPの際は、膝の手術によりレースに帯同しなかったトト・ヴォルフ代表の代わりを務めた[9]。
2024年、スクーデリア・フェラーリに移籍。ガーデニング休暇を経た10月よりチーム副代表に就任し、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)の責任者も兼任する[10]。
エピソード
レース戦績
略歴
- † : ゲストドライバーとしての出走であるため、ポイントは加算されない。
- * : 今シーズンの順位。(現時点)
フォーミュラ・ルノー3.5 シリーズ
ユーロ3000選手権
インターナショナル・フォーミュラ・マスター
GP2シリーズ
GP2アジアシリーズ
F1
ブランパンGTシリーズ・耐久カップ
フォーミュラE
脚注
外部リンク
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関連項目 | |
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※役職等は2024年2月時点。 ※太字のドライバーはメルセデスにおいてドライバーズワールドチャンピオンを獲得。 |