オルドビス紀(オルドビスき、Ordovician period)とは、地質時代、古生代前期における区分で、約4億8830万年前から約4億4370万年前までを指す。オルドビスの名前は、模式地であるウェールズ地方に住んでいた古代ケルト系部族「オルドウィケス族」(Ordovices) からついた。奥陶紀(おうとうき)ともいう[1]。
オルドビス紀は、生物の多様化がカンブリア紀並に進んだ時代である。オウムガイに代表される軟体動物や三葉虫のような節足動物、筆石のような半索動物が栄えた。また、オルドビス紀後期には顎を持つ魚類が登場した。
オルドビス紀末には大量絶滅が起こった。
時代区分
オルドビス紀は以下のように7の時代に分けられている。
- ヒルナント期 (Hirnantian)
- 4億4370万年 - 4億4560万年前
- ケイティ期 (Katian)
- 4億4560万年 - 4億5580万年前
- サンドビ期 (Sandbian)
- 4億5580万年 - 4億6090万年前
- ダリウィル期 (Darriwilian)
- 4億6090万年 - 4億6810万年前
- ダーピン期 (Dapingian)
- 4億6810万年 - 4億7180万年前
- フロー期 (Floian)
- 4億7180万年 - 4億7860万年前
- トレマドッグ期 (Tremadocian)
- 4億7860万年 - 4億8830万年前
オルドビス紀末の大量絶滅
オルドビス紀は、顕生代の5大量絶滅事変の1つに数えられる大量絶滅により、その終焉を迎えた。このオルドビス紀末の絶滅事変は、絶滅した属の割合で見ればペルム紀末の大量絶滅に次ぐ大規模なものである。海生多細胞生物の科の22%、属の49%が絶滅し、腕足類、コケムシ類も大打撃を受けた。大量絶滅の原因ははっきりしていない。この時期、大陸は南極域にあり、短い期間であるが大陸氷河が発達した。絶滅は、氷床の発達に伴う海水準の低下時及び氷河の消滅に伴う海水準の上昇時の2回確認されている[2]。
脚注
参考文献
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
オルドビス紀に関連するカテゴリがあります。
外部リンク