アンザック級嚮導駆逐艦(英語: Anzac-class flotilla leader)は、イギリス海軍の嚮導駆逐艦の艦級。後期マークスマン級と称されることもあり[1]、また「パーカー」をネームシップとすることもある[2]。
来歴
イギリス海軍では、水雷戦隊の指揮艦として偵察巡洋艦を配してきたが、駆逐艦の高速化に追随できなくなってきたことから、1913年より、駆逐艦を元に大型化した嚮導駆逐艦として、マークスマン級駆逐艦の建造に着手した。同級は1913-4年度計画で2隻、1914-5年度計画で5隻が建造された[2]。
続く1915-6年度計画では、同級を元にした改良型の建造に移行した。これによって建造されたのが本級である[1][2]。
設計
船体の基本的な寸法はマークスマン級と同様であるが、同級で問題になった横揺れ周期の短さを是正するとともに、乾舷の増大によって凌波性の向上を図った。また缶室を2室構成にすることで、艦橋構造物は13フィート (4.0 m)後方に移された。缶室の変更に伴い1・2番煙突が結合され、また艦橋と煙突が近づいたことから、排煙の逆流防止のため、煙突は増高された[1]。
上記の艦上配置の変更に伴い、艦首甲板の4インチ砲は1門から2門に増やされ、背負い式に配置された。搭載砲は従来と同様の40口径10.2cm砲(QF 4インチ砲Mk.IV)であり、砲盾の後方が開放されていることから、1番砲の砲員を2番砲の爆風から守るため、2番砲を架しているプラットフォームの前縁に沿ってブラストスクリーンが設置された。また対空兵器としては、1915年に装備化された39口径40mm高角機銃(QF 2ポンド・ポンポン砲)を当初から搭載した[1]。
水雷兵装は従来の駆逐艦の装備を踏襲しており、53.3cm連装魚雷発射管2基を搭載した[1][2]。
同型艦
本級のうち「アンザック」は1919年にオーストラリア海軍に供与され、艦名はそのまま(艦船接頭辞はHMSからHMASに変更)に、1931年まで運用された[3]。
- グレンヴィル(HMS Grenville)
- パーカー(HMS Parker)
- ホスト(HMS Hoste)
- ソーマレズ(HMS Saumarez)
- セイモアー(HMS Seymour)
- アンザック(HMS Anzac) - 1919年にオーストラリア海軍へ供与。艦名はアンザック(HMAS Anzac)[3]。
参考文献
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×は退役艦級・△は未成艦級・{ }は将来艦級・国旗は建造国 |
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WW1期 |
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戦間期 |
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WW2期 |
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WW2後 |
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