アレックス・ウッド

アレックス・ウッド
Alex Wood
オークランド・アスレチックス #57
ロサンゼルス・ドジャース時代
(2018年5月20日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ノースカロライナ州シャーロット
生年月日 (1991-01-12) 1991年1月12日(33歳)
身長
体重
6' 4" =約193 cm
215 lb =約97.5 kg
選手情報
投球・打席 左投右打
ポジション 投手
プロ入り 2012年 MLBドラフト2巡目
初出場 2013年5月30日
年俸 $8,500,000 (2024年)
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ロバート・アレクサンダー・ウッドRobert Alexander Wood, 1991年1月12日 - )は、アメリカ合衆国ノースカロライナ州シャーロット出身のプロ野球選手投手)。左投右打。MLBオークランド・アスレチックス所属。愛称はウッドマン[1]

経歴

プロ入り前

ジョージア大学時代はプロ入り後も共にプレーするカイル・ファーマーとチームメイトだった[2]

プロ入りとブレーブス時代

2012年MLBドラフト2巡目(全体85位)でアトランタ・ブレーブスから指名され、6月9日に契約。契約後、傘下のA級ローム・ブレーブス英語版でプロデビュー。13試合に先発登板して4勝3敗、防御率2.22、52奪三振を記録した。

2013年はAA級ミシシッピ・ブレーブスで開幕を迎え、10試合に登板。4勝2敗、防御率1.26と好投し、5月30日にブレーブスとメジャー契約を結んだ[3]。同日のトロント・ブルージェイズ戦でメジャーデビュー。8点リードの9回表から登板し、1回を1安打無失点に抑えた[4]。6月18日のニューヨーク・メッツ戦でメジャー初先発を果たしたが、3回2安打1失点でメジャー初黒星を喫した[5]。その後は再びリリーフへ配置転換されたが、B.J.アップトンジョーダン・シェーファーら外野陣が故障で離脱したため、ホセ・コンスタンザを昇格させなければならず、7月13日にAAA級グウィネット・ブレーブスへ降格した[6]。7月25日に再昇格すると[7]、同日のメッツ戦から先発に復帰した。7月30日のコロラド・ロッキーズ戦で7回を6安打3失点に抑え、メジャー初勝利を挙げた[8]。その後は先発ローテーションに定着したが、9月に入ると勝ち星を挙げられず、9月下旬からリリーフへ復帰した。この年メジャーでは31試合(先発11試合)に登板して3勝3敗、防御率3.13、77奪三振を記録した。

アトランタ・ブレーブス時代
(2014年9月14日)

2014年2月25日にブレーブスと1年契約に合意した[9]。開幕から先発ローテーションに加わったが、4月17日のフィラデルフィア・フィリーズ戦から4連敗を喫し、5月に入るとリリーフへ転向された。6月10日にリリーフのジョーダン・ウォルデン故障者リストから復帰したため、AAA級グウィネットへ降格した[10]。6月24日にメジャーへ再昇格し、25日のヒューストン・アストロズ戦で先発として復帰。シーズン終了まで先発ローテーションを守った。この年は35試合(先発24試合)に登板して11勝11敗、防御率2.78、170奪三振を記録した。

ドジャース時代

2015年7月30日にエクトル・オリベラパコ・ロドリゲスザカリー・バードとのトレードで、ジム・ジョンソンルイス・アビランブロンソン・アローヨホセ・ペラザと共にロサンゼルス・ドジャースへ移籍した[11]。ドジャースでは12試合に登板し、5勝6敗、防御率4.35だった。2チーム合計では2年連続二桁勝利となる12勝を記録した。

2016年は開幕から先発ローテーションに加わったが、5月30日に左肘の故障で15日間の故障者リスト入りすると[12]、その後手術を受け[13]、復帰は9月下旬になった。この年は14登板(10先発)で1勝4敗、防御率3.73に留まった。

2017年リッチ・ヒルの怪我による離脱に伴い、先発ローテーション入りした。開幕から絶好調で、前半戦は負けなしの10勝0敗、防御率1.67を記録した。5月にはプレイヤー・オブ・ザ・ウィークプレイヤー・オブ・ザ・マンスを受賞した。7月7日に辞退したクレイトン・カーショウの代替として、自身初のMLBオールスター選出を果たした[14]。7月15日のマイアミ・マーリンズ戦で勝利し、これにより開幕から11連勝の球団記録を更新した[15]。7月21日のブレーブス戦で敗戦投手となり、連勝記録は途絶えた[16]が、最終的に自己最多となる16勝を挙げ、リーグ最高となる勝率.842を記録した。

2018年も先発ローテーションの一員として投げたが、防御率3.68・9勝7敗と2年連続二桁勝利は逃した。ポストシーズンではリリーフとして起用され、9試合に登板した。

レッズ時代

2018年12月21日にホーマー・ベイリージーター・ダウンズジョサイア・グレイとのトレードで、前述のファーマー、ヤシエル・プイグマット・ケンプと共にシンシナティ・レッズへ移籍した[17]2019年スプリングトレーニング中に負った背中の故障により[18]、ほとんどの期間を故障者リスト入りして過ごした。最終的に7先発で1勝3敗、防御率5.80に終わった。オフにFAとなった。

ドジャース復帰

2020年1月15日にドジャースと単年400万ドルで契約を結んだことが発表された[19]。背番号は2018年まで身に着けた「57」で、オプションとして最大600万ドルの出来高が含まれる。オフの10月28日にFAとなった[20]

ジャイアンツ時代

2021年1月14日にサンフランシスコ・ジャイアンツと300万ドルの単年契約を結んだ[21]。オプションとして最大300万ドルの出来高が含まれる。

2023年オフの11月3日にFAとなった[22]

投球スタイル

腕を体の後方に長く伸ばして溜めてから、一気に肩越しに背負い投げるような、球の出どころが分かりにくい特徴的なフォームからの平均球速90mph(約144.5km/h)のフォーシームツーシームに、ナックルカーブチェンジアップを持ち球とする[23][24][25]グラウンドボールピッチャー被本塁打が少ない。 2014年まではフォーシームを主体に、変化球を組み合わせていたが、2015年途中からツーシームを混ぜるようになると、2016年からはフォーシームを投げなくなり、実質3球種を武器としている[26]

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
2013 ATL 31 11 0 0 0 3 3 0 1 .500 327 77.2 76 3 27 1 1 77 4 2 29 27 3.13 1.33
2014 35 24 1 0 0 11 11 0 2 .500 694 171.2 151 16 45 1 6 170 5 0 58 53 2.78 1.14
2015 20 20 0 0 0 7 6 0 0 .538 509 119.1 132 8 36 2 2 90 5 0 50 47 3.54 1.41
LAD 12 12 0 0 0 5 6 0 0 .455 292 70.1 66 7 23 2 2 49 1 1 36 34 4.35 1.27
'15計 32 32 0 0 0 12 12 0 0 .500 801 189.2 198 15 59 4 4 139 6 1 86 81 3.84 1.36
2016 14 10 0 0 0 1 4 0 0 .200 255 60.1 56 5 20 0 3 66 4 0 30 25 3.73 1.26
2017 27 25 0 0 0 16 3 0 1 .842 614 152.1 123 15 38 6 6 151 2 0 50 46 2.72 1.06
2018 33 27 0 0 0 9 7 0 1 .563 637 151.2 143 14 40 5 8 135 2 1 70 62 3.68 1.21
2019 CIN 7 7 0 0 0 1 3 0 0 .250 153 35.2 41 11 9 0 1 30 0 0 25 23 5.80 1.40
2020 LAD 9 2 0 0 0 0 1 0 1 .000 65 12.2 17 2 6 1 3 15 1 0 11 9 6.39 1.82
2021 SF 26 26 0 0 0 10 4 0 0 .714 585 138.2 125 14 39 1 16 152 7 0 63 59 3.83 1.18
2022 26 26 0 0 0 8 12 0 0 .400 555 130.2 132 17 30 1 12 131 4 0 78 74 5.10 1.24
2023 29 12 0 0 0 5 5 0 1 .500 429 97.2 98 9 42 0 8 74 3 2 52 47 4.33 1.43
2024 OAK 9 9 0 0 0 1 3 0 0 .250 186 39.1 51 6 19 1 5 33 0 1 27 23 5.26 1.78
MLB:12年 278 211 1 0 0 77 68 0 7 .531 5301 1258.0 1211 127 374 21 73 1173 38 7 579 529 3.78 1.26
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績



投手(P)












2013 ATL 31 0 13 0 0 1.000
2014 35 3 25 2 2 .933
2015 20 2 14 2 2 .889
LAD 12 2 13 0 1 1.000
'15計 32 4 27 2 3 .939
2016 14 1 7 0 0 1.000
2017 27 3 22 4 1 .862
2018 33 3 14 3 1 .850
2019 CIN 7 2 3 0 0 1.000
2020 LAD 9 0 1 0 0 1.000
2021 SF 26 7 11 0 1 1.000
2022 26 3 14 1 1 .944
2023 29 10 10 1 1 .952
2024 OAK 9 2 7 0 1 1.000
MLB 278 38 154 13 11 .937
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰

記録

背番号

  • 58(2013年)
  • 40(2014年 - 2015年途中、2019年)
  • 57(2015年途中 - 2018年、2020年 - )

脚注

  1. ^ Dodgers Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月25日) 2017年9月17日閲覧
  2. ^ Jerry Crasnick (2017年8月4日). “Dodgers' Kyle Farmer, Alex Wood share a tattoo tribute to paralyzed former teammate” (英語). ESPN. 2017年10月24日閲覧。
  3. ^ Mark Bowman and Eric Single (May 30, 2013). “Braves make tough decision and designate Francisco” (英語). MLB.com. June 3, 2016閲覧。
  4. ^ Scores for May 30, 2013” (英語). ESPN (May 30, 2013). June 3, 2016閲覧。
  5. ^ Scores for Jun 18, 2013” (英語). ESPN (June 18, 2013). June 3, 2016閲覧。
  6. ^ Eric Single (July 13, 2013). “New faces in Braves outfield due to injuries” (英語). MLB.com. June 3, 2016閲覧。
  7. ^ Mark Bowman (July 25, 2013). “Beachy poised to take injured Hudson's slot” (英語). MLB.com. June 3, 2016閲覧。
  8. ^ Scores for Jul 30, 2013” (英語). ESPN (July 30, 2013). June 3, 2016閲覧。
  9. ^ Atlanta Braves agree to terms with 19 players” (英語). MLB.com (2014年2月25日). 2014年2月26日閲覧。
  10. ^ Mark Bowman (June 10, 2014). “Walden returns; Wood optioned to Triple-A” (英語). MLB.com. June 3, 2016閲覧。
  11. ^ Ken Gurnick (2015年7月30日). “LA deals for Braves' Wood, Marlins' Latos” (英語). MLB.com. 2015年7月31日閲覧。
  12. ^ Brian Hedger (May 30, 2016). “Dodgers place Wood on DL, recall Urias” (英語). MLB.com. June 3, 2016閲覧。
  13. ^ Andy McCullough (2016年7月20日). “Dodgers' Alex Wood will miss an estimated eight weeks after elbow procedure” (英語). LA Times. 2016年7月20日閲覧。
  14. ^ Wood joins NL roster for first All-Star Game MLB.com (英語) (2017年7月7日) 2017年8月3日閲覧
  15. ^ Wood remains perfect behind Bellinger's cycle MLB.com (英語) (2017年7月16日) 2017年8月3日閲覧
  16. ^ Wood's unbeaten streak slammed by Braves MLB.com (英語) (2017年7月22日) 2017年8月3日閲覧
  17. ^ Dodgers deal Puig, Kemp, Wood, Farmer to Reds” (英語). MLB.com (2018年12月21日). 2019年3月29日閲覧。
  18. ^ Bobby Nightengale (2019年5月8日). “Injured Cincinnati Reds pitcher Alex Wood sidelined until at least June with back injury” (英語). Cincinnati.com. 2020年1月14日閲覧。
  19. ^ Wood returning to Dodgers on 1-year deal” (英語). MLB.com (2020年1月15日). 2020年1月16日閲覧。
  20. ^ Manny Randhawa and Paul Casella (2020年11月20日). “2020-21 free agents, position by position” (英語). MLB.com. 2020年11月23日閲覧。
  21. ^ Giants Sign Alex Wood” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年1月15日閲覧。
  22. ^ 130 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (November 3, 2023). November 10, 2023閲覧。
  23. ^ Carroll Rogers Walton (2013年5月30日). “Braves promote left-hander Alex Wood” (英語). ajc.com. 2015年7月31日閲覧。
  24. ^ Alex Wood and small samples” (英語). SB NATION (2013年12月19日). 2015年7月31日閲覧。
  25. ^ Joel Cicchella (2013年9月5日). “Getting to Know The Braves’ Alex Wood: A Scouting Report & Outlook” (英語). 2015年7月31日閲覧。
  26. ^ Alex Wood > Pitch Data” (英語). The Baseball Cube (2016年5月31日). 2016年6月2日閲覧。

関連項目

外部リンク

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