第10回スーパーボウル(だい10かいスーパーボウル、Super Bowl X )は1976年1月18日にフロリダ州マイアミのマイアミ・オレンジボウルで行われた10回目のスーパーボウル。NFCチャンピオンであるダラス・カウボーイズとAFCチャンピオンであるピッツバーグ・スティーラーズが対戦した。スタジアムをアメリカ建国200年祭の垂れ幕が埋め、選手のユニフォームにも200年祭のマークが着けられた。スティーラーズがカウボーイズを21-17で破って、2年連続2度目のスーパーボウル制覇を果たした[1]。MVPはスティーラーズのワイドレシーバーであるリン・スワンが受賞した。
テレビ中継はCBSが担当した。全米では、アポロ11号の宇宙飛行士が月面に第一歩を踏み出した際を上回る、8,500万人が観戦した[1]。
背景
1973年4月3日、アリゾナ州スコッツデールで開かれたオーナー会議で、第10回スーパーボウルをマイアミ・オレンジボウルで開催することが決定した。
ピッツバーグ・スティーラーズ
「スティールカーテン」と呼ばれる強力な守備とパワフルなランゲームでゲームを支配し、レギュラーシーズンをNFLトップの12勝2敗で終え、プレイオフの第1シードを獲得した。この年からシード制が導入されたので、スティーラーズは、第1シードからスーパーボウルに出場した最初のチームになった。
ダラス・カウボーイズ
レギュラーシーズンでカージナルスにNFC東地区優勝を許し、地区2位の10勝4敗でシーズンを終えたが、ワイルドカードでプレイオフに進出し、3度目のスーパーボウル出場を果たした。
プレーオフ
スティーラーズはプレーオフ2試合でオフェンスが12回ターンオーバーでボールを失ったが、ディフェンスが2試合合計で20点しか許さず、ボルチモア・コルツに28-10、AFCチャンピオンシップゲームではオークランド・レイダースを16-10で破りスーパーボウルに進出した。
カウボーイズは、ミネソタ・バイキングスとのプレーオフでは、残り時間24秒からロジャー・ストーバックの投げたヘイルメアリーパスをドリュー・ピアソンがキャッチし、TDをあげて逆転勝利した。このプレーでピアソンはボールを捕球前にネイト・ライトを押していたがフラッグは投げられず、反則は取られなかった[2]。NFCチャンピオンシップゲームでロサンゼルス・ラムズを37-7で破ってスーパーボウルに進出した。
試合開催前の話題
スティーラーズのエースWRリン・スワンは、オークランド・レイダース戦でハードヒットを受けて、脳震盪を起こし、2日間入院した。当初スワンは欠場を噂されていたが、カウボーイズのクリフ・ハリスの挑発的なコメントを受けて試合出場を決心した。
試合経過
ドライブごとの試合経過
|
開始
|
ボール保持
|
ドライブ
|
TOP
|
結果
|
得点内容
|
得点
|
Q
|
時間
|
地点
|
P
|
yd
|
yd
|
得点者
|
PAT
|
カウボーイズ
|
スティーラーズ
|
1
|
15:00
|
敵陣44
|
カウボーイズ
|
3
|
-3
|
1:48
|
パント
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
1
|
13:12
|
自陣17
|
スティーラーズ
|
5
|
23
|
1:40
|
第4ダウン失敗
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
1
|
10:32
|
敵陣29
|
カウボーイズ
|
1
|
29
|
0:08
|
タッチダウン(パス)
|
29
|
ストーバック→Pearson
|
キック成功
|
7
|
0
|
1
|
10:24
|
自陣33
|
スティーラーズ
|
8
|
67
|
4:27
|
タッチダウン(パス)
|
7
|
ブラッドショー→グロスマン
|
キック成功
|
7
|
7
|
1-2
|
5:57
|
自陣35
|
カウボーイズ
|
11
|
46
|
6:12
|
フィールドゴール成功
|
36
|
フリッチュ
|
—
|
10
|
7
|
2
|
14:45
|
自陣32
|
スティーラーズ
|
7
|
32
|
3:54
|
第4ダウン失敗
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
2
|
10:51
|
自陣36
|
カウボーイズ
|
3
|
9
|
1:46
|
パント
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
2
|
9:05
|
自陣23
|
スティーラーズ
|
3
|
-3
|
1:01
|
パント
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
2
|
8:04
|
自陣48
|
カウボーイズ
|
9
|
7
|
4:17
|
パント
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
2
|
3:47
|
自陣6
|
スティーラーズ
|
9
|
75
|
3:25
|
36ydフィールドゴール失敗
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
2
|
0:22
|
自陣20
|
カウボーイズ
|
1
|
5
|
0:22
|
前半終了
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
前半終了
|
3
|
15:00
|
自陣26
|
スティーラーズ
|
3
|
-2
|
1:15
|
パント
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
3
|
13:45
|
自陣42
|
カウボーイズ
|
3
|
3
|
1:33
|
インターセプト
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
3
|
12:12
|
敵陣25
|
スティーラーズ
|
6
|
9
|
2:43
|
33ydフィールドゴール失敗
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
3
|
9:29
|
自陣20
|
カウボーイズ
|
5
|
20
|
3:14
|
パント
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
3
|
6:15
|
自陣24
|
スティーラーズ
|
5
|
24
|
2:09
|
パント
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
3-4
|
4:06
|
自陣18
|
カウボーイズ
|
8
|
29
|
4:20
|
パント
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
4
|
14:46
|
自陣17
|
スティーラーズ
|
4
|
10
|
1:35
|
パント
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
4
|
13:11
|
自陣19
|
カウボーイズ
|
4
|
-19
|
1:43
|
セイフティ
|
|
|
—
|
10
|
9
|
4
|
11:28
|
敵陣45
|
スティーラーズ
|
6
|
25
|
2:47
|
フィールドゴール成功
|
36
|
ジェレラ
|
—
|
10
|
12
|
4
|
8:41
|
自陣15
|
カウボーイズ
|
1
|
|
0:19
|
インターセプト
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
4
|
8:22
|
敵陣7
|
スティーラーズ
|
3
|
6
|
1:45
|
フィールドゴール成功
|
18
|
ジェレラ
|
—
|
10
|
15
|
4
|
6:37
|
自陣24
|
カウボーイズ
|
3
|
5
|
1:45
|
パント
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
4
|
4:25
|
自陣30
|
スティーラーズ
|
3
|
70
|
1:23
|
タッチダウン(パス)
|
64
|
ブラッドショー→Swann
|
キック失敗
|
10
|
21
|
4
|
3:02
|
自陣20
|
カウボーイズ
|
5
|
80
|
1:14
|
タッチダウン(パス)
|
34
|
ストーバック→P.Howard
|
キック成功
|
17
|
21
|
4
|
1:48
|
敵陣42
|
スティーラーズ
|
4
|
1
|
0:26
|
第4ダウン失敗
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
4
|
1:22
|
自陣39
|
カウボーイズ
|
5
|
23
|
1:22
|
インターセプト
|
—
|
—
|
—
|
—
|
—
|
P=プレー数、TOP=タイム・オブ・ポゼッション、PAT=ポイント・アフター・タッチダウン。 アメリカンフットボールの用語集 (en) も参照。
|
17
|
21
|
|
第1Q、カウボーイズはロジャー・ストーバックからドリュー・ピアソンへの29ヤードのTDパスで7-0と先制、スティーラーズはテリー・ブラッドショーからランディ・グロスマンへの7ヤードのTDパスで7-7と同点にする。第2Qにトニ・フリッチュが36ヤードのFGを成功させ、10-7として前半を折り返した。
スティーラーズのキッカー、ロイ・ジェレラはカウボーイズのキックオフリターンを自ら止めたがこのプレーで肋骨を痛めてしまいFGを何度も失敗した。FG失敗直後にカウボーイズのクリフ・ハリスはジェレラのヘルメットをたたいて挑発したが[3]、このプレーに怒ったジャック・ランバートはハリスを引きずり倒した[4]。後にスティーラーズの守備選手たちはこのプレーで闘志を燃やしたと語っている。
第4Qにスティーラーズはレジー・ハリソンが敵陣エンドゾーン内でパントをブロック、セイフティとなり、10-9と1点差に詰め寄った。
その後、ジェレラが36ヤード、18ヤードのFGを決めて15-10とリードしたスティーラーズは、ブラッドショーからスワンへの64ヤードのTDパスを成功、トライフォーポイントは失敗したものの21-10とリードを広げる。その後カウボーイズは、パーシー・ハワードへの34ヤードのTDパスで21-17としたものの、最後の攻撃でストーバックが投げたヘイルメリーパスをグレン・エドワーズがエンドゾーン内でインターセプト、スティーラーズが2年連続2度目の優勝を果たした。
カウボーイズのドライブ
|
#
|
ドライブ
|
TOP
|
結果
|
プレー
|
ヤード
|
1
|
3
|
-3
|
1:48
|
パント
|
2
|
1
|
29
|
0:08
|
タッチダウン(パス)
|
3
|
11
|
46
|
6:12
|
フィールドゴール成功
|
4
|
3
|
9
|
1:46
|
パント
|
5
|
9
|
7
|
4:17
|
パント
|
6
|
1
|
5
|
0:22
|
前半終了
|
前半終了
|
7
|
3
|
3
|
1:33
|
インターセプト
|
8
|
5
|
20
|
3:14
|
パント
|
9
|
8
|
29
|
4:20
|
パント
|
10
|
4
|
-19
|
1:43
|
セイフティ
|
11
|
1
|
|
0:19
|
インターセプト
|
12
|
3
|
5
|
1:45
|
パント
|
13
|
5
|
80
|
1:14
|
タッチダウン(パス)
|
14
|
5
|
23
|
1:22
|
インターセプト
|
|
スティーラーズのドライブ
|
#
|
ドライブ
|
TOP
|
結果
|
プレー
|
ヤード
|
1
|
5
|
23
|
1:40
|
第4ダウン失敗
|
2
|
8
|
67
|
4:27
|
タッチダウン(パス)
|
3
|
7
|
32
|
3:54
|
第4ダウン失敗
|
4
|
3
|
-3
|
1:01
|
パント
|
5
|
9
|
75
|
3:25
|
36ydフィールドゴール失敗
|
前半終了
|
6
|
3
|
-2
|
1:15
|
パント
|
7
|
6
|
9
|
2:43
|
33ydフィールドゴール失敗
|
8
|
5
|
24
|
2:09
|
パント
|
9
|
4
|
10
|
1:35
|
パント
|
10
|
6
|
25
|
2:47
|
フィールドゴール成功
|
11
|
3
|
6
|
1:45
|
フィールドゴール成功
|
12
|
3
|
70
|
1:23
|
タッチダウン(パス)
|
13
|
4
|
1
|
0:26
|
第4ダウン失敗
|
|
スターティングラインアップ
関連項目
脚注
外部リンク
|
---|
|
球団 | |
---|
歴代本拠地 | |
---|
文化 | |
---|
永久欠番 | |
---|
リーグ優勝 (6回) | |
---|
カンファレンス優勝 (8回) | |
---|
地区優勝 (24回) | |
---|
所属 | |
---|
|
|
---|
|
球団 | |
---|
歴代本拠地 | |
---|
文化 | |
---|
永久欠番 | |
---|
リーグ優勝 (5回) | |
---|
カンファレンス優勝 (10回) | |
---|
地区優勝 (23回) | |
---|
できごと | |
---|
所属 | |
---|
|