田川後藤寺駅(たがわごとうじえき)は、福岡県田川市大字奈良にある、九州旅客鉄道(JR九州)・平成筑豊鉄道の駅である[1]。
平成筑豊鉄道の駅についてはディスカウントストア「MrMax」を運営する株式会社ミスターマックスがネーミングライツを取得し、2009年4月1日より愛称付きの駅名が「MrMax田川後藤寺駅」となっている[2][3]。田川市の代表駅である。
利用可能な鉄道路線
- 九州旅客鉄道(JR九州)
- 日田彦山線 - 当駅の所属線[4]。 - 駅番号「JI14」
- 後藤寺線 - 当駅が起点。ただし列車運行上は当駅に向かう列車が下り、当駅を出る列車が上りとして扱われる。 - 駅番号「JJ06」
- 平成筑豊鉄道
歴史
駅構造
単式ホーム1面1線が2つと島式ホーム1面2線、また1番線の北方を切り欠いた切欠きホーム1線、合計3面5線のホームを有する地上駅。互いのホームは跨線橋で連絡している[1]。エレベーターは無く、バリアフリー非対応である。
駅舎は1997年に改築された鉄骨造平屋建てで、旧駅舎の約半分の大きさになっている[8]。JR九州の駅は直営駅で、みどりの窓口が設置されている[1]。駅舎内部には待合所[1]と改札口があり、JR・平成筑豊鉄道双方の自動券売機がある。平成筑豊鉄道の定期券はみどりの窓口で販売する。改札口は両社共用でJRの職員が担当している。改札口は壁で仕切られ一つの部屋になっている。2018年3月頃に3・4番乗り場に発車標が設置された。駅舎の入口にはスロープが設置されており、0・1番のりばだけなら車椅子でも利用可能である。
のりば
- 日田彦山線は、行き先に関係なく、1・3・4番のりばを使用している。後藤寺線は基本0番のりばを使用しているが、全23本の列車の中で、6本が1番のりばを使用している。平成筑豊鉄道は、2番のりばのみを使用している[1]。
-
改札口とみどりの窓口(2021年12月)
-
0・1番のりば(2021年12月)
-
2番のりば(2021年12月)
-
3・4番のりば(2021年12月)
-
跨線橋(2021年12月)
利用状況
JR九州 - 2019年度の1日平均乗車人員は826人である[12]。
平成筑豊鉄道 - 2019年度の1日平均乗降人員は440人である[13]。
年度
|
JR九州
|
平成筑豊鉄道
|
1日平均 乗車人員
|
1日平均 乗降人員
|
2008年
|
非 公 表
|
710
|
2009年
|
695
|
2010年
|
638
|
2011年
|
642
|
2012年
|
632
|
2013年
|
582
|
2014年
|
536
|
2015年
|
516
|
2016年
|
900
|
512
|
2017年
|
890
|
494
|
2018年
|
879
|
470
|
2019年
|
826
|
440
|
駅周辺
JTB大型時刻表では当駅が田川市の中心駅とされている。駅前は商店街となっている。
バス路線
- 田川市コミュニティバス - 駅前に「後藤寺駅前」バス停がある。以下の路線が発着する。
- 坂谷・田川病院線:社会保険田川病院・弓削田・位登・猪膝・猪国・坂谷
- 大浦・弓削田線:大浦・弓削田・大藪・田川メルクス・田川市立病院
- 施設循環線:市役所・スマイルプラザ・鎮西団地・田川伊田駅
- 白鳥工業団地線:白鳥工業団地・東鷹高校・田川伊田駅
- 西鉄バス(西鉄バス筑豊) - 駅前には発着せず、駅の西側約200mの後藤寺本町交差点西側に後藤寺バス停が設けられている。
- 特急:香春町役場・福岡県立大学・伊田駅・飯塚・堀池・篠栗北・福岡天神
- 10:川崎・西添田駅口・オークホール・添田駅・めんべい添田町工場
駅名について
駅がある田川市は、昔の伊田町と後藤寺町が合併して発足した市である。市制施行以前から伊田町の中心駅「伊田駅」、同じく後藤寺町の中心駅「後藤寺駅」が存在していた。その歴史の経緯から市制施行以後も田川市の中心地は伊田地区、後藤寺地区に二分されたままであり、市の中心駅も伊田駅と後藤寺駅の両方という扱いのため、外部のものには「どちらが中心駅か分からない」「田川市の駅なのに田川を名乗らないのは分かりにくい」という意見が絶えなかった。
そのため、伊田駅か後藤寺駅のどちらかを中心として「田川駅」に改名しようという案が浮上。そこで、伊田、後藤寺双方の地元商店街を巻き込んで、どちらが田川駅と名乗るかということで大論争に発展した。 最終的に田川市民にアンケートを取り、様々な検討を重ねて、伊田、後藤寺の両駅名の頭に「田川」の二文字を付けることが決まり、現在の名前に落ち着いた[14]。
地元では現在でも「伊田駅」「後藤寺駅」のように、頭の「田川」を省いて言うことが多い。
隣の駅
- 九州旅客鉄道(JR九州)
- 日田彦山線
- ■快速(上り1本のみ運転)・■普通
- 田川伊田駅 (JI13) - 田川後藤寺駅 (JI14) - 池尻駅
- 後藤寺線
- ■快速
- 新飯塚駅 (JJ01) → 田川後藤寺駅 (JJ06)
- ■普通
- 船尾駅 (JJ05) - 田川後藤寺駅 (JJ06) → (日田彦山線)
- 平成筑豊鉄道
- ■糸田線
- 大藪駅 (HC54) - 田川後藤寺駅 (HC55)
脚注
- ^ a b c d e f g h i j k l 『週刊JR全駅・全車両基地』第07号、朝日新聞出版、2012年9月23日、26頁。
- ^ a b “平成筑豊鉄道:駅命名権、新たに14駅契約 あすから企業名など表示/福岡”. 毎日新聞(地方版・福岡) (毎日新聞社): p. 23. (2009年3月31日)
- ^ a b “福岡県/平成筑豊鉄道の「施設命名権」 ゆめタウンやMrMaxも購入 あすから16駅に愛称/筑豊”. 西日本新聞(朝刊) (西日本新聞社): p. 18. (2009年3月31日)
- ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年
- ^ a b c 弓削信夫『福岡県JR全駅』葦書房、1993年10月15日、211-213頁。ISBN 4751205293。
- ^ 鉄輪、p.57。
- ^ 鉄輪、p.65。
- ^ a b c “明るく軽快にリニューアル JR田川後藤寺駅”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 3. (1997年3月6日)
- ^ a b 曽根悟(監修)(著)、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)(編)「筑豊本線・日田彦山線・後藤寺線・篠栗線」『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』第5号、朝日新聞出版、2009年8月2日、21頁。
- ^ 鉄輪、p.181。
- ^ “第3セクターの平成筑豊鉄道、1日にスタート【西部】”. 朝日新聞(西部朝刊) (朝日新聞社): p. 22. (1989年9月30日)
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2019年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2020年12月31日閲覧。
- ^ 田川市 ことしの事業と統計 (運輸・通信) 平成筑豊鉄道乗降人員
- ^ 弓削信夫『福岡鉄道風土記』葦書房、1999年1月16日、164-166頁。ISBN 4751207334。
参考文献
- 九州鉄道百年祭実行委員会・百年史編纂部会 編『九州の鉄道100年記念誌 鉄輪の轟き』(初版)九州旅客鉄道、1988年。
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
田川後藤寺駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク