PlayStationのゲームタイトル一覧 (1996年) (プレイステーションのゲームタイトルいちらん (1996ねん))では1996年にPlayStation対応ソフトとして発売された全415タイトルのゲームソフトを発売順に列記する。ただし追加要素のないSCEJ廉価版は含まない。
1996年2月、長年任天堂ハード向けにソフトを供給してきたスクウェアが自社の看板商品であるファイナルファンタジーシリーズの最新作『ファイナルファンタジーVII』をPlayStation向けに展開することを発表し、業界に衝撃を与えた[1]。 また、同社の出資により、ゲームソフトをコンビニエンスストア向けに卸すデジキューブが設立され、PlayStationはコンビニにも販路を広げた[2]。さらに、1996年夏にスクウェアから発売された『トバル No.1』には『ファイナルファンタジーVII』の体験版が同梱されており、こちらも話題を呼んだ[3]。
春休み期間中にカプコンから投入された『バイオハザード』(1996年3月22日発売)は、よりリアルな描写で恐怖をあおる演出が口コミで話題となり、サバイバルホラーの金字塔として知られるようになった[4]。
これ以外にも『太陽のしっぽ』(1996年4月26日発売、アートディンク)は原始人の生活を疑似体験するというユニークなゲームデザインが話題を呼んだほか、『刻命館』(1996年7月26日発売、コーエーテクモゲームス)は自分の屋敷にわなを仕掛けて来訪者を陥れるというゲームデザインが後世の同ジャンルのゲームに影響を与えた[3]。
SCEもまたさまざまな作品を供給しており、たとえばクリスマス商戦に投じられた『クラッシュ・バンディクー』は、日本版のプロデューサーとして起用された吉田修平のローカライズ戦略[注釈 1]に加え、子どもをメインターゲットにした広報活動[注釈 2]によってヒット作となった[5]。 また同時期に発売された『パラッパラッパー』は、紙のように薄いキャラクターがラップで対決する内容であり、音楽ゲームというジャンルの基礎の一つとなった[6]。
そして、これら2作から少し後の1996年12月20日に発売された『ワイルドアームズ』は西部劇風の世界観を舞台としたRPGで、ゲームクリエイターの金子彰史による物語やセリフ回し、ならびになるけみちこによる美しい音楽が話題を呼んだ[7]。また、同作は当時としては珍しく、セーブデータを製品版に引き継げる体験版も用意されていた[注釈 3]。