近郊農業(きんこうのうぎょう)とは、大都市の周辺で行われる農業である。
都市に新鮮な農畜産物を周年的に供給することを目的[1]に、野菜や花などの商品作物を栽培する。大都市の近くで農産物などを生産することで高速道路などを使って鮮度を保ったままその都市に運搬できるというメリットがある。農業分類においては園芸農業に属する。地価が高いため小規模であるが、土地生産性は高い[2]。高度に集約的な農業であり、軟弱野菜を主体とした多種類の作付が行われる[1]。また花卉(かき)や植木栽培も景観的特色を有する[1]。欧米では新鮮な市乳を供給する目的で酪農も行われる[1]。露地栽培を主とするが、一部では温室やビニールハウスを用いる場合もある[3]
。防災機能や緑地保全などに着目し生産緑地に指定されている場合があり、また日本の横浜市では独自に農業専用地区制度を設けている。対義語は輸送園芸(遠郊農業)である。
主な産地
アジア
ヨーロッパ
北アメリカ
脚注
出典
参考文献
- 茨城新聞社 編『茨城県大百科事典』茨城新聞社、1981年10月8日、1099pp.
- 今井清一『改訂増補 人文地理学概論<上巻>』晃洋書房、2003年5月10日、151pp. ISBN 4-7710-1459-0
- 九州高等学校地理教育研究会『新地理B要点ノート』啓隆社、平成18年4月1日、175pp.
関連項目
外部リンク