竹田 麗央(たけだ りお、2003年4月2日 - )は、日本の女性プロゴルファー。所属はヤマエグループホールディングス。叔母は平瀬真由美[1]。史上初の初優勝したシーズンで7勝以上を達成[2]。2024年JLPGA年間女王[3]。
熊本県合志市出身。合志市立南ヶ丘小学校[4]→合志市立合志中学校[5]→熊本国府高等学校卒業。母・哲子の影響で6歳でゴルフを始め[6]、小学校年代では2015年の「熊本県小・中・高校ゴルフ大会」(男女混合競技)で3位に入賞[4]。熊本国府高等学校に進学した後、高校1年次では「第39回九州ジュニアゴルフ選手権競技 15歳~17歳女子の部」で優勝[7]。
2021年、高校3年次では地元熊本での「KKT杯バンテリンレディスオープン」に出場し、山下美夢有、古江彩佳、小祝さくらなどのトッププロを相手に臆することなくプレーし、4位に入賞[8]。更にその年の秋に開催された「第54回日本女子オープンゴルフ選手権競技」では当時アマチュアであった川﨑春花、尾関彩美悠との争いを制してローアマチュアを獲得した[9]。
2021年秋の日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)プロテストでは日本女子オープンローアマチュアの特権で最終テストのみの出場となり、5位に入着して合格を果たした[10]。2023年に初シード入り。
3月の「Vポイント×ENEOSゴルフトーナメント」で小祝さくら、鈴木愛と並んで首位で最終日最終組となり、鈴木が優勝した前週に続き同じペアリング。2週連続で最終日最終組が同じ顔触れとなるのはデータが残る2002年以降では初めて[11]。2週続けて5位に終わった。同じく3月の「ヤマハレディースオープン葛城」では最終日に首位から出たが73とスコアを落とし、1打差の2位[12]。
同年4月、地元熊本での「KKT杯バンテリンレディスオープン」では、最終日において3打差の3位から3バーディー、1ボギーの70で回り、通算7アンダーとし逆転で悲願のプロ初優勝[13]。更に翌週「フジサンケイレディスクラシック」において最終日3打差の首位で出て6バーディー、2ボギーの67で回り通算12アンダーでツアー制度施行以降4人目の初優勝から2連続優勝を飾った[14]。
同年5月、「ブリヂストンレディスオープン」では大会コース記録となる通算14アンダーの274で、3勝目を挙げ、初めて4日間大会を制した[15]。その後、初メジャー挑戦となる「全米女子オープン」では3オーバーの9位タイでベスト10入りを果たす[16]。
同年8月、「北海道Meijiカップ」で通算12アンダーの204で回り今季、通算ともに4勝目を挙げ、叔母の平瀬真由美が賞金女王になった1994年に挙げた年間4勝に並んだ[17][18]。さらに同月、ゴルフの聖地スコットランド・セント・アンドリュース オールドコースでの「AIG女子オープン」に出場したその翌週に強行日程をものともせずに出場した「ゴルフ5レディス」では台風10号のため2日目がサスペンデッドとなり2日間36ホールに競技方式が変更された最終日で首位と1打差4位タイでからスタートし66をマーク、最終18番ホールでバーディーを奪って通算10アンダーでホールアウトし、後続の組も追いつけなかったことで優勝となり、シーズン5勝目となった[19][20]。
同年9月、「日本女子プロゴルフ選手権大会」で大会記録に並ぶ通算19アンダーとして、同大会およびメジャー初制覇を4日間首位を守る完全優勝で飾る。今大会での日本人完全優勝は1972~1974年樋口久子、1979年岡本綾子以来、45年ぶり3人目となった[21]。さらには2015年のイ・ボミ以来のシーズン2回目の2週連続優勝と1989年の小林浩美(現日本女子プロゴルフ協会会長)以来35年ぶりの初優勝からのシーズン6勝目となった[22]。同月、「日本女子オープンゴルフ選手権競技」でも通算10アンダーで優勝し、史上初めて初優勝したシーズンで7勝に到達。また1968~71年、1974年、1976~77年の樋口久子、2019年の畑岡奈紗以来史上3人目の同一年日本タイトル2冠達成であった[23]。そして日本女子オープン終了後に全米女子プロゴルフ協会(LPGA)参戦資格獲得予選会(Q-Series)に挑戦することを表明した[24]。
10月の「スタンレー・レディースホンダ」では4位だったが、賞金720万円を加算してシーズン獲得賞金2億円に到達。出場25試合での達成は2015年のイ・ボミが記録した30試合を抜く史上最速記録となった[25]。
10月31~11月3日にかけて行われた日米共催競技大会の「TOTOジャパンクラシック」で最終日、首位から3打差の4位でスタートし、一時は首位に立ったマリーナ・アレックス(英語版)に3打差をつけられるも16番ホールのイーグルと最終ホールのバーディーでアレックスに追いつき、プレーオフに持ち込んだ。プレーオフでは共に譲らず2時間6ホールに及ぶ死闘となり、最後は6ホール目でバーディーを奪って勝負に決着をつけた。この結果、JLPGAツアーでシーズン8勝目、LPGAツアーで初優勝となったのみならず、優勝により挑戦を表明していたLPGAツアーメンバー登録資格を取得(2年シードを獲得)した[26][27]。日米共催のため賞金がドルで用意され優勝賞金は30万ドル。大会終了翌日の月曜日のレートにより賞金は4542万9000円となり、シーズンの獲得賞金を2億5263万0016円として2022年に山下美夢有が記録した単一年での獲得賞金記録を更新したが、賞金女王には決定せず。
TOTOジャパンクラシック翌週の「伊藤園レディスゴルフトーナメント」ではあえなく予選落ちしたが、メルセデスポイントランキングで2位につけていた山下美夢有がこの大会で単独4位以下に終わり、残り試合全てに山下が優勝してもポイントを逆転できないため、竹田のメルセデスポイントランキング1位が確定、初の年間女王戴冠が決定し[28]、同時に名誉タイトルとなった賞金女王の2冠を達成した[29]。11月17日の「大王製紙エリエールレディース」は3位ではあったが、賞金650万円を加えて今季獲得額は2億5913万0016円に達し、2020-2021年に稲見萌寧が記録したシーズン最多額2億5519万2049円を更新した[30]。
全米女子プロゴルフ協会(LPGA)ツアーに本格参戦となった2025年シーズンは、アメリカ合衆国本土デビュー戦となった「ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ(英語版)」(フロリダ州)では-11アンダーで8位に入り、いきなりトップ10入りとなった[31]。そして3月9日、シーズン第5戦目の「ブルー・ベイ・LPGA(英語版)」(中華人民共和国・海南島)では最終日に単独首位からスタートし、8バーディー・ノーボギーの64をマークし、通算17アンダーのスコアをマークし、2位のミンジー・リー(英語版)(オーストラリア)に6打差をつける圧勝劇でLPGAツアー通算2勝目を挙げた[32]。