本項では、ハングル順に並べられた朝鮮人の姓の一覧(ちょうせんじんのせいのいちらん)を示す。
2000年の韓国の統計によると韓国人の姓は728種類(漢字表記のある漢姓は286種類、漢字表記のない姓は442種類)である[1]。最も一般的な朝鮮人の姓(特に韓国)は金であり、李と朴、崔、鄭がそれに続く。この5つの姓が朝鮮民族の人口の半数を占める。韓国だけを見ると、上位10大姓は総人口の64.1%を占める[2]。
2015年の韓国の統計では帰化系姓氏を含めると、姓の種類は大幅に増えて、計5,582種類(漢姓は1,507種類、漢字表記のない姓は4,075種類)となる。上位10大姓は総人口の63.9%、上位20大姓は77.8%、上位50大姓は94.2%を占める[2]。赫・貶・八のような中国系帰化人の漢姓もあれば、マグワイア・鈴木・ジョンソン・ベン・モンのような欧米・日本系帰化人の姓もある[1]。
同じ姓の中でも、共通の始祖を持つとする氏族集団(門中、本貫)に分かれている。本貫とはもともと始祖に所縁の地を表示するもので、氏族を示す際には「金海金氏」「安東金氏」などと本貫を共に名乗るのが一般的である。
2015年の韓国の統計によると、7,543本貫地の合計36,744種類の姓氏本貫がある。うち最大の3つ、金海金氏は446万人、密陽朴氏は310万人、全州李氏は263万人がいる[2]。
同じハングル表記となるものは、異なる漢字で表されるものの人数は分けて表示するが、各種表記は合わせて記載する(たとえば、신 と表記される申・辛・慎姓はひとまとめにされている)。
頭音法則により韓国と北朝鮮で異なる発音となる姓がある。大韓民国(韓国)と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)では語頭のr音に関する処理で異なるケース(たとえば「李」に対する이、리)もあるが、本表の項目は韓国のデータを使って作成したため、韓国におけるハングル表記を基本にしている。
朝鮮語人名のラテン文字表記は、多様な形で行われてきた。「李」は Lee、Li、Yi など多様な表記がなされており、たとえば李承晩は、自らの名を Syngman Rhee と記している。
北朝鮮ではラテン文字表記の規範としてマッキューン=ライシャワー式をベースにした転記法が用いられている。韓国では文化観光部2000年式が制定され、地名については規範化が行われたが、人名表記は規範化の例外とされている。このため、韓国では依然多様なラテン文字転記が用いられている。
それぞれの数は1985年・2000年・2015年の大韓民国統計庁の記録に基づいている。2015年の資料では5人以上の姓だけが掲載されている。
全国的には上位3姓は金・李・朴の順だが、済州特別自治道だけは金・李・高の順であり、朴は姜に次ぐ5位である。済州では済州高氏が金海金氏に次ぐ2番目に大きな本貫であるのも特徴的である[9]。
金 李 朴 崔 鄭 姜 趙 尹 張 林 韓 呉 徐 申 権 黄 安 宋 全 洪 柳* 高 文 梁 孫
裵 曺 白 許 劉 南 沈 盧 丁 河 郭 成 車 朱 禹 具 辛 任 田 閔 兪 柳* 羅* 陳 池
厳 蔡 元 千 方 孔 康 玄 咸 卞 廉 楊 辺 呂 秋 魯 都 蘇 慎 石 宣 薛 馬 吉 周
延 房 魏 表 明 奇 潘 羅* 王 琴 玉 陸 印 孟 諸 牟 蔣 南宮 卓 鞠 余 秦 魚 殷 片