『台所太平記』(だいどころたいへいき)は、谷崎潤一郎の長編小説。戦前の1936年(昭和11年)から戦後の1963年(昭和38年)にかけ、家の台所仕事を担っていた歴代の女中たちの変遷の物語。本の文章を読み聞かせるなど一種の徒弟修行の教育的側面もあった彼女らとの主従関係に、『春琴抄』『痴人の愛』などの主題に通底する深層意識も垣間見られる作品で、戦後民主化に伴う封建的な家制度の解体や、失われてゆく存在への共感と哀惜が描かれている[1]。ある階層の女性たちの生活文化史としても読める作品にもなっている[1]。
1962年(昭和37年)10月28日号から1963年(昭和38年)3月10日号まで『サンデー毎日』に連載された[2]。単行本は1963年(昭和38年)4月に中央公論社[2][3]で刊行された。
同年に豊田四郎監督により映画化され、連続テレビドラマ化もされた。その後もドラマ化が度々行われた[4]。
映画
豊田四郎監督により製作された日本映画。1963年(昭和38年)6月16日公開。
出演者
併映作品
テレビドラマ
1963年版
1963年(昭和38年)11月9日から1964年(昭和39年)3月28日まで日本テレビ系列で放送。全21回。武田薬品工業の一社提供。
放送時間は毎週土曜21:00 - 21:30(JST)。
キャスト
スタッフ
1970年版
1970年6月29日から同年7月10日まで、NHK総合テレビジョンの『銀河ドラマ』(後の『銀河テレビ小説』)で放送。全10回。
キャスト
スタッフ
|
---|
銀河ドラマ (1969年4月 - 1972年3月) |
|
---|
銀河テレビ小説 (1972年4月 - 1989年3月) |
1972年 | |
---|
1973年 | |
---|
1974年 | |
---|
1975年 | |
---|
1976年 | |
---|
1977年 | |
---|
1978年 | |
---|
1979年 | |
---|
1980年 | |
---|
1981年 | |
---|
1982年 | |
---|
1983年 | |
---|
1984年 | |
---|
1985年 | |
---|
1986年 | |
---|
1987年 | |
---|
1988年 | |
---|
1989年 | |
---|
|
---|
関連作品 | |
---|
カテゴリ |
1974年版
1982年版
1982年4月22日、よみうりテレビ制作・日本テレビ系列の『木曜ゴールデンドラマ』で放送。脚本の平岩弓枝と、主演の十七代目中村勘三郎は、1974年版でも担当・主演していた。
キャスト
スタッフ
脚注
参考文献
外部リンク
|
---|
短編小説 |
一日 - 刺青 - 麒麟 - 少年 - 幇間 - 飈風 - 秘密 - 悪魔 - 恐怖 - 熱風に吹かれて - 捨てられる迄 - 饒太郎 - 金色の死 - お艶殺し - 創造 - お才と巳之介 - 独探 - 神童 - 亡友 - 美男 - 人魚の嘆き - 魔術師 - 玄奘三蔵 - 詩人のわかれ - 異端者の悲しみ - ハッサン・カンの妖術 - 人面疽 - 二人の稚児 - 金と銀 - 白昼鬼語 - 小さな王国 - 美食倶楽部 - 母を恋ふる記 - 秦淮の夜 - 蘇州紀行 - 呪はれた戯曲 - 西湖の月 - 富美子の足 - 或る少年の怯れ - 途上 - 私 - 不幸な母の話 - 鶴涙 - AとBの話 - 青い花 - アヱ゛・マリア - 蘿洞先生 - 赤い屋根 - 馬の糞 - 友田と松永の話 - 日本に於けるクリツプン事件 - 盲目物語 - 蘆刈 - 月と狂言師 - 過酸化マンガン水の夢 - 夢の浮橋
| |
---|
中編小説 | |
---|
長編小説 | |
---|
戯曲 |
誕生 - 象 - 信西 - 恋を知る頃 - 春の海辺 - 法成寺物語 - 恐怖時代 - 鶯姫 - 十五夜物語 - 兄弟 - 愛すればこそ - 永遠の偶像 - お国と五平 - 本牧夜話 - 愛なき人々 - 白孤の湯 - 無明と愛染 - 白日夢 - 顔世
|
---|
評論・随筆 |
学生の夢 - 厭世主義を評す - 門を評す - 朱雀日記 - 父となりて - 活動写真の現在と将来 - 芸術一家言 - 饒舌録 - 恋愛及び色情 - 佐藤春夫に与へて過去半生を語るの書 - 倚松庵随筆 - 青春物語 - 陰翳礼讃 - 東京をおもふ - 文章読本 - 摂陽随筆 - きのふけふ - 磯田多佳女のこと - 所謂痴呆の芸術について - 幼少時代 - ふるさと - 三つの場合 - 雪後庵夜話 - にくまれ口 - 七十九歳の春
|
---|
翻訳・現代語訳 | |
---|
映画シナリオ | |
---|
関連項目 | |
---|
関連カテゴリ | |
---|