プレマ・レーシング(Prema Racing、以前はプレマ・パワーチームの名称)は、イタリアのレーシングチームである。主にフォーミュラ2、フォーミュラ3、フォーミュラ4など多くのカテゴリに参戦。イタリアではF1に参戦するスクーデリア・フェラーリ、スクーデリア・アルファタウリに次ぐフォーミュラカーの有力チームとして数えられる[1]。2022年からはFIA 世界耐久選手権、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズなどのスポーツカーレースへの取り組みも開始した[2]。
チームは1983年に設立され、多くのジュニアカテゴリに関わっている。以前はトヨタ・ヤングドライバーズ・プログラム(TDP)のパートナーに選ばれ、平中克幸、平手晃平、小林可夢偉らが在籍した[1]。最近ではメルセデスやフェラーリと強い関わりがあり、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)のドライバーを多く受け入れている。またFDA所属ドライバーに限らず、世界各地から有望ドライバーとスポンサーが集うこととなった。
その結果、2011年、2012年にはF3・ユーロシリーズを2連覇、さらに同シリーズが発展したFIA ヨーロッパ・F3では、2013年から2018年までチームタイトル6連覇。そのうち5回でドライバーズタイトルを獲得するという驚異的な成功を収める。さらに2019年には、FIA F3においてドライバーズ、チームタイトルを獲得した。「プレマでなければF3で勝てない」と評されるまでに欧州F3を支配する[1]。2016年よりGP2に参戦を開始。参戦初年度にピエール・ガスリーがドライバーズタイトルを獲得。アントニオ・ジョヴィナッツィがランキング2位に続き、チームタイトルも手にするという完勝でデビューイヤーを飾った。さらに、FIA F2へと名称が変わった2017年にはFDAのシャルル・ルクレールがドライバーズタイトルを獲得。2020年にはFDAのミック・シューマッハがドライバーズ、チームタイトルを獲得。両ドライバーの翌年からのF1昇格を支えた。また、2021年には当時アルピーヌ育成だったオスカー・ピアストリと共にドライバーズ、チームタイトル連覇を果たし、チーム力の高さを見せつけた[1]。
1 F4チャンピオン