GSX-R1000 (ジーエスエックスアールせん)は、スズキ が製造しているスーパースポーツ タイプのオートバイ (大型自動二輪車 )である。GSX-R シリーズにおけるフラグシップモデル として位置付けられており、スズキは「The Top Performer」をスローガンに掲げ、「走る」「曲がる」「止まる」の二輪車としての基本性能を極限にまで突き詰めたモデルになっている。略称は『R1000』。
概要
2015年GSX-R 1000Rを駆りル・マン24時間 総合優勝を果たしたSERT(スズキ・エンデュランス・レーシング・チーム)
GSX-R1000のエンジンのルーツは1996年型GSX-R750の3分割クランクケースエンジンまで遡るが、これは元来、排気量アップを念頭に置いていない750 cc に最適化して開発されたエンジンであった[1] [2] 。そのためシリンダピッチにあまり余裕がなく、1,000 cc化にあたり、当初は72 mm から73 mmと、1気筒あたり1 mmしかボアを広げることができなかった[2] 。エンジンを一から新造するには膨大なコストと時間がかかるため、シリンダヘッドを2000年型GSX-R750と共通とし、ストロークを46 mmから59 mmへと13 mmも伸ばすことで、1,000 ccフルスケールにわずかに足らない987.8 ccまで拡大され、最高出力は160 PS を発生[2] 。ボアストローク比 0.808と高出力スーパースポーツ車のエンジンとしては異例のロングストローク型エンジンとなった[2] が、これが扱いやすい出力特性を得る結果に繋がった。
登場時において、ライバル車のCBR929RR やYZF-R1 とはエンジンパワーで勝っており、世界中のサーキットで大活躍した。特に、改造範囲の狭いプロダクションレースではノーマル状態でのパワー差がそのまま順位に現れやすいため、R1000ワンメイク の様相を呈するほどであった。CBR900RRが興し、YZF-R1の登場によってライバルを得たスーパースポーツの分野は、GSX-R1000(K1)の登場によって新たな局面を迎え、国内4社による開発競争を加速させる事となった。
モデル一覧
2001年型(K1、K2)
基本情報 排気量クラス
大型自動二輪車 メーカー
スズキ エンジン
988 cm3 4ストローク 内径×行程 / 圧縮比
73.0 mm × 59.0 mm / 12.0:1 最高出力
120 kW(163 PS)/10,800 rpm 乾燥重量
170 kg
詳細情報
製造国 日本
製造期間 2001年 -
タイプ スーパースポーツ
設計統括
デザイン
フレーム アルミ製ツインスパー
全長×全幅×全高 2,045 mm × 715 mm × 1,135 mm
ホイールベース 1,410 mm
最低地上高 130 mm
シート高 830 mm
燃料供給装置 燃料噴射装置
始動方式 セルフ式
潤滑方式 ウェットサンプ
駆動方式 チェーンドライブ
変速機 常時噛合式6段リターン
サスペンション 前 ⌀43 倒立テレスコピック式 後 スイング・アーム式
キャスター / トレール 23.5° / 98 mm
ブレーキ 前 ⌀320 油圧式ダブルディスク 後 ⌀220 油圧式シングルディスク
タイヤサイズ 前 120/70 ZR17M/C (58W) 後 190/50 ZR17M/C (73W)
最高速度
乗車定員 2人
燃料タンク容量 18 L
燃費
カラーバリエーション
█ █ パールスズキディープブルー×パールスティールホワイト[4]
█ █ パールノベルティーブラック×メタリックソニックシルバー[4]
█ █ メタリックサターンブラック×パールヘリオスレッド[4]
本体価格
備考
先代
後継
姉妹車 / OEM
同クラスの車
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2001年仕様(K1)
2000年型GSX-R750 のエンジンを987.8 ccに排気量アップし、フレームやスイングアームを若干強化した車体に搭載して2001年 に登場した。キャッチコピーは「Own The Racetrack」(サーキットの覇者)。
以下のカラーバリエーションで発売された[4] 。
█ █ パールスズキディープブルー×パールスティールホワイト
█ █ パールノベルティーブラック×メタリックソニックシルバー
█ █ メタリックサターンブラック×パールヘリオスレッド
2002年仕様(K2)
カラーバリエーションが以下のように改められた[4] 。
█ █ パールスズキディープブルー×パールスティールホワイト
█ █ キャンディーグランブルー×パールノベルティーブラック
█ █ メタリックサターンブラック×パールヘリオスレッド
2003年型(K3、K4)
基本情報 排気量クラス
大型自動二輪車 メーカー
スズキ エンジン
988 cm3 4ストローク 内径×行程 / 圧縮比
73.0 mm × 59.0 mm / 12.0:1 最高出力
121 kW(164.5 PS) / 10,800 rpm 乾燥重量
168 kg
詳細情報
製造国 日本
製造期間 2001年 -
タイプ スーパースポーツ
設計統括
デザイン
フレーム アルミ製ツインスパー
全長×全幅×全高 2,070 mm × 715 mm × 1,145 mm
ホイールベース 1,410 mm
最低地上高 130 mm
シート高 830 mm
燃料供給装置 燃料噴射装置
始動方式 セルフ式
潤滑方式 ウェットサンプ
駆動方式 チェーンドライブ
変速機 常時噛合式6段リターン
サスペンション 前 ⌀43 倒立テレスコピック式 後 スイング・アーム式
キャスター / トレール 23.5° / 98 mm
ブレーキ 前 ⌀300 油圧式ダブルディスク 後 ⌀220 油圧式シングルディスク
タイヤサイズ 前 120/70 ZR17M/C (58W) 後 190/50 ZR17M/C (73W)
最高速度
乗車定員 2人
燃料タンク容量 18 L
燃費
カラーバリエーション
█ █ パールスズキディープブルー×グラススプラッシュホワイト[6]
█ █ メタリックフリントグレイ×オーピメントイエロー[6]
█ █ ソリッドブラック×メタリックフリントグレイ[6]
本体価格
備考
先代
後継
姉妹車 / OEM
同クラスの車
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2003年 に初のフルモデルチェンジ を受けた。
エンジンはポンピングロスの低減やラムエア効率の向上
ECU の32ビット化
最高出力164 PS
フレームは押し出し材に変更のうえ可変式スイングアームピボットを採用し新設計
乾燥重量の2 kg 軽量化
公称数値によるパワーウエイトレシオ は1.02 kg/PS
フロントブレーキにラジアルマウント式の4ポットキャリパー
テールランプにLED を採用
レースでは、北川圭一 が2003年全日本ロードレース選手権 のJSB1000クラスにおいてシリーズチャンピオンを獲得した。2004年 には他社から相次いで新モデルが投入され、JSB1000では前年覇者の北川もシリーズ10位という結果であった(R1000の最高位は渡辺篤 の6位)。
2003年仕様(K3)
以下のカラーバリエーションで発売された[4] 。
█ █ パールスズキディープブルーNo2×グラススプラッシュホワイト
█ メタリックソニックシルバー
█ █ キャンディバーニングクーパー×ソリッドブラック
2004年仕様(K4)
カラーバリエーションが以下のように改められた[6] 。
█ █ パールスズキディープブルー×グラススプラッシュホワイト
█ █ メタリックフリントグレイ×オーピメントイエロー
█ █ ソリッドブラック×メタリックフリントグレイ
2005年型(K5、K6)
基本情報 排気量クラス
大型自動二輪車 メーカー
スズキ エンジン
999 cm3 4ストローク 内径×行程 / 圧縮比
73.4 mm × 59.0 mm / 12.5:1 最高出力
131 kW(178 PS) / 11,000 rpm 乾燥重量
166 kg
詳細情報
製造国 日本
製造期間 2001年 -
タイプ スーパースポーツ
設計統括
デザイン
フレーム アルミ製ツインスパー
全長×全幅×全高 2,030 mm × 710 mm × 1,130 mm
ホイールベース 1,405 mm
最低地上高 130 mm
シート高 810 mm
燃料供給装置 燃料噴射装置
始動方式 セルフ式
潤滑方式 ウェットサンプ
駆動方式 チェーンドライブ
変速機 常時噛合式6段リターン
サスペンション 前 倒立テレスコピック式 後 スイング・アーム式
キャスター / トレール 23.45° / 96 mm
ブレーキ 前 油圧式ダブルディスク 後 油圧式シングルディスク
タイヤサイズ 前 120/70 ZR17M/C (58W) 後 190/50 ZR17M/C (73W)
最高速度
乗車定員 2人
燃料タンク容量 18 L
燃費
カラーバリエーション
█ █ パールスズキディープブルー×グラススプラッシュホワイト
█ █ パールフラッシュイエロー×ソリッドブラック
█ █ ソリッドブラック×メタリックオートグレー
本体価格
備考
先代
後継
姉妹車 / OEM
同クラスの車
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2005年 には、1,000 ccレースレギュレーション内でのさらなる出力増を主目的として2回目のフルモデルチェンジを受けた。エンジンはボアを1気筒あたり0.4 mm広げた73.4 mmとし、総排気量はほぼフルスケールの998.6 ccとなった。最高出力は178 PSに上昇し、乾燥重量166 kgという軽量な車体と相まって、パワーウエイトレシオ はF1 に匹敵する0.93 kg/PSを、あくまでカタログ数値上ではあるが達成した。前年登場のライバル各車がセンターアップマフラーを採用していた中で、R1000はオーソドックスな右出しマフラー を採用し続けた。スズキによれば、センターアップを採用しないことによりマスの集中化が図られ(マフラーという重量物をセンターアップより重心に近づける事ができる)、さらに軽量化にも有利とされた。また増大した出力に対応する為にバックトルクリミッターを採用した。
この2005年モデルでスズキはスーパーバイク世界選手権 にワークス体制 で参戦し、それまでドゥカティ の独擅場であった(過去18回のうちメーカータイトル13回、ライダータイトル11回をそれぞれ獲得していた)本シリーズのタイトル奪取に成功した。
英の自動車専門誌であるAUTOCAR誌恒例の0-100-0 mph テストに飛び入り参加したGSX-R1000は、0-100 mph加速においてポルシェやランボルギーニに加え、ケーターハム、アリエルアトムなどの特殊スポーツカーをも含め、参加した全ての超高性能車を大差で破り「本気で加速する大型バイクには、最速のロードカーでさえ付いていくことは不可能だ」との評価を受けた。なお、テストライダーのニール・マッケンジー は圧倒的な勝利にもかかわらず、1速で155 km/hまでしか出ないことに不満をもらしたと記されている。
(翌年号のテストにおいてレーシングフォーミュラーマシン(A1グランプリカー )に破られた。)
2005年仕様(K5)
以下のカラーバリエーションで発売された[8] 。
█ █ パールスズキディープブルー×グラススプラッシュホワイト
█ █ パールフラッシュイエロー×ソリッドブラック
█ █ ソリッドブラック×メタリックオートグレー
2006年仕様(K6)
限定仕様としてヨーロッパ限定色ソリッドブラック×マットブラックNo.2が発売され、カラーバリエーションが以下のように改められた[9] 。
█ █ ソリッドブラック×マットブラックNo.2(限定仕様)
█ █ パールスズキディープブルー×グラススプラッシュホワイト
█ █ メタリックオートグレーメタリック×メタリックファントムグレー
█ █ マーブルエラクルスレッド×ソリッドブラック
2007年型(K7、K8)
基本情報 排気量クラス
大型自動二輪車 メーカー
スズキ エンジン
999 cm3 4ストローク 内径×行程 / 圧縮比
73.4 mm × 59.0 mm / 12.5:1 最高出力
136 kW(185 PS) / 12,000 rpm 乾燥重量
172 kg
詳細情報
製造国 日本
製造期間 2001年 -
タイプ スーパースポーツ
設計統括
デザイン
フレーム アルミ製ツインスパー
全長×全幅×全高 2,045 mm × 720 mm × 1,130 mm
ホイールベース 1,415 mm
最低地上高 130 mm
シート高 810 mm
燃料供給装置 燃料噴射装置
始動方式 セルフ式
潤滑方式 ウェットサンプ
駆動方式 チェーンドライブ
変速機 常時噛合式6段リターン
サスペンション 前 倒立テレスコピック式 後 スイング・アーム式
キャスター / トレール 23.45° / 98.4 mm
ブレーキ 前 ⌀310 油圧式ダブルディスク 後 ⌀220 油圧式シングルディスク
タイヤサイズ 前 120/70 ZR17M/C (58W) 後 190/50 ZR17M/C (73W)
最高速度
乗車定員 2人
燃料タンク容量 18 L
燃費
カラーバリエーション
█ █ パールビガーブルー×グラススプラッシュホワイト
█ █ マーブルデイトナイエロー×メタリックミスティックシルバー
█ █ キャンディマックスオレンジ×ソリッドブラック
本体価格
備考
先代
後継
姉妹車 / OEM
同クラスの車
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2007年 にシリーズ3回目となるフルモデルチェンジを受けた。EU の自動車排出ガス規制 に対応するため、今回もセンターアップマフラーは採用せず両側出しマフラーとした。この結果、乾燥重量は172 kgと先代から6 kg増加しているが、エンジンも185 PSまでパワーアップされ、パワーウエイトレシオは0.93 kg/PSと、先代とほぼ同値をキープしている。また、走行場面に応じエンジン出力特性を3つのモードに切り替え可能な機構(S-DMS)を搭載した。
2007年7月29日、2007年モデルは鈴鹿8時間耐久ロードレース で加賀山就臣 /秋吉耕佑 組により、750 ccレギュレーション時代を含め、GSX-Rシリーズ初の優勝を飾った。また、この年のJSB1000では渡辺篤がシリーズチャンピオンを獲得した。
2007年仕様(K7)
以下のカラーバリエーションで発売された[11] 。
█ █ パールビガーブルー×グラススプラッシュホワイト
█ █ マーブルデイトナイエロー×メタリックミスティックシルバー
█ █ キャンディマックスオレンジ×ソリッドブラック
2008年仕様(K8)
カラーバリエーションが以下のように改められた[12] 。
█ █ パールビガーブルー×グラススプラッシュホワイト
█ █ ソリッドブラック×メタリックマジェスティックゴールド
█ █ ソリッドブラック×メタリックマットブラックNo.2
█ █ グラススプラッシュホワイト×メタリックミスティックシルバー
2009年型(K9、L0、L1)
基本情報 排気量クラス
大型自動二輪車 メーカー
スズキ エンジン
999 cm3 4ストローク 内径×行程 / 圧縮比
74.5 mm × 57.3 mm / 12.8:1 最高出力
133 kW(185 PS) / 12,000 rpm 最大トルク
95 N·m(9.7 kgf·m) / 8,250 rpm 車両重量
205 kg
詳細情報
製造国 日本
製造期間 2001年 -
タイプ スーパースポーツ
設計統括
デザイン
フレーム アルミ製ツインスパー
全長×全幅×全高 2,045 mm × 720 mm × 1,130 mm
ホイールベース 1,405 mm
最低地上高 130 mm
シート高 810 mm
燃料供給装置 燃料噴射装置
始動方式 セルフ式
潤滑方式 ウェットサンプ
駆動方式 チェーンドライブ
変速機 常時噛合式6段リターン
サスペンション 前 倒立テレスコピック式 後 スイング・アーム式
キャスター / トレール 23.5° / 98 mm
ブレーキ 前 ⌀310 油圧式ダブルディスク 後 ⌀220 油圧式シングルディスク
タイヤサイズ 前 120/70 ZR17M/C (58W) 後 190/50 ZR17M/C (73W)
最高速度
乗車定員 2人
燃料タンク容量 17.5 L
燃費
カラーバリエーション
█ █ メタリックトリトンブルー×グラススプラッシュホワイト
█ █ ソリッドブラック×メタリックマットブラックNo.2
█ █ グラススプラッシュホワイト×メタリックミスティックシルバー
█ █ キャンディダークチェリー×ソリッドブラック
本体価格
備考
先代
後継
姉妹車 / OEM
同クラスの車
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シリーズ4回目となるフルモデルチェンジを受ける。プロダクト・コンセプトは『The Top Performer』主な変更点として下記があげられる。
エンジン、フレームを新設計とし、軽量化とコンパクト化
フロントサスペンションにBPF(ビッグピストンフロントフォーク)を採用
フロントのブレーキキャリパーには、トキコ 製モノブロックキャリパーを装備
エンジンは前モデルまでは、2000年型GSX-R750のストロークを延長したものを改良し使用してきたが、新設計となったことによりショートストローク化している。エンジン出力は前モデルと同様の185 PSとなっている。前モデルと同様の両側出しマフラー、S-DMSを引き続き搭載しており、3つの出力特性に切り替えが可能。
同年7月26日に開催された鈴鹿8時間耐久ロードレースでは、酒井大作 /青木宣篤 /徳留和樹 組により、2007年に続き2度目の優勝を飾った。
2009年仕様(K9)
以下のカラーバリエーションで発売された[14] 。
█ █ メタリックトリトンブルー×グラススプラッシュホワイト
█ █ ソリッドブラック×メタリックマットブラックNo.2
█ █ グラススプラッシュホワイト×メタリックミスティックシルバー
█ █ キャンディダークチェリー×ソリッドブラック
2010年仕様(L0)
GSX-R1000の25周年記念モデルとして1,000台限定でアニバーサリーモデルが発売され、またカラーバリエーションが以下のように改められた[15] 。
█ █ チタンシルバー×ホワイト(25周年記念仕様)
█ █ グラススプラッシュホワイト×メタリックマットステラーブルー
█ █ ソリッドブラック×メタリックマットチタニウムシルバー
█ █ メタリックマットブラックNo.2×メタリックアクアブルー
2011年仕様(L1)
カラーバリエーションが以下のように改められた[16] 。
█ █ メタリックトリトンブルー×グラススプラッシュホワイト
█ █ ソリッドブラック×メタリックマットチタニウムシルバー
2012年型(L2)
Paris - Salon de la moto 2011
基本情報 排気量クラス
大型自動二輪車 メーカー
スズキ エンジン
999 cm3 4ストローク 内径×行程 / 圧縮比
74.5 mm × 57.3 mm / 12.9:1 最高出力
136.1 kW (185 PS) / 11,000 rpm 車両重量
203 kg
詳細情報
製造国 日本
製造期間 2001年 -
タイプ スーパースポーツ
設計統括
デザイン
フレーム アルミ製ツインスパー
全長×全幅×全高 2,045 mm × 705 mm × 1,130 mm
ホイールベース 1,405 mm
最低地上高 130 mm
シート高 810 mm
燃料供給装置 燃料噴射装置
始動方式 セルフ式
潤滑方式 ウェットサンプ
駆動方式 チェーンドライブ
変速機 常時噛合式6段リターン
サスペンション 前 倒立テレスコピック式 後 スイング・アーム式
キャスター / トレール 23.5° / 98 mm
ブレーキ 前 ⌀310 油圧式ダブルディスク 後 ⌀220 油圧式ディスク
タイヤサイズ 前 120/70ZR17 (58W) 後 190/50ZR17 (73W)
最高速度
乗車定員 2人
燃料タンク容量 17.5 L
燃費
カラーバリエーション
█ █ メタリックトリトンブルー×グラススプラッシュホワイト
█ █ ソリッドブラック×メタリックマットチタニックシルバー
本体価格
備考
先代
後継
姉妹車 / OEM
同クラスの車
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2012年 には、5回目のモデルチェンジを敢行。基本的な車体構成は先代と変わらないが、エンジンは新開発の軽量ピストンを採用し、圧縮比が12.8:1から12.9:1へと引き上げられた。
バルブリフト量やカムも改良され、また排気バルブが耐熱性を考慮してスチール製に変更された。また、クランクケース内の圧力を逃がすベンチレーションホールも面積が拡大されポンピングロスが更に軽減されている。
排気系は2007年 以降採用されて来た両側出しマフラーが右1本出し4-2-1集合に変更され、軽量化が図られるとともにピークパワー向上に寄与している。
以上の改良からピーク時のパワー向上はもちろん中速域のレスポンスの向上が図られており、最高出力発生回転数が500 rpm 下げられていることからもそれが分かる。
またフロントブレーキ キャリパーがブレンボ 製のモノブロックキャリパーに変更されるとともにブレーキディスクが耐熱ステンレス化され、ブレーキ系統で130 g の軽量化が図られた。さらに前後ホイールも軽量化が図られており、ハンドリング向上に貢献している。
2012年仕様(L2)
以下のカラーバリエーションで発売された[18] 。
█ █ メタリックトリトンブルー×グラススプラッシュホワイト
█ █ ソリッドブラック×メタリックマットチタニックシルバー
2013年仕様(L3)
累計100万台生産達成を記念する特別仕様車が初代の発売された1985年 にちなんで1985台限定で発売された。
2014年仕様(L4)
カラーバリエーションが以下のように改められた
[19] 。
█ █ メタリックトリトンブルー×パールグレイシャーホワイト
█ █ グラススパークルブラック×メタリックマットフィブロイングレー
2017年型(L7)
2017年 にK9以来、8年振りとなる6回目のフルモデルチェンジが行われた[20] 。このモデルは通常・ABS・R の3仕様となる。
車体は空気抵抗を抑えるためカウルとともに全面改良され、エンジンは回転の遠心力を利用した可変バルブ機構 であるSR-VVTを採用し圧縮比をさらに13.2:1へと引き上げた。この圧縮比の値は少し前の鈴鹿8耐レーサーマシンやスペシャルチューンのレーシングエンジン並の値である。
電子制御を行なうIMU を搭載しており、ABS・R 仕様はABS と連動して車体をコントロールする機能も追加させている。また全仕様に10段階で選べるトラクションコントロールシステム も搭載している。
また、前モデルに引き続きブレンボ製のモノブロックキャリパーを標準装備している。ブレーキローターは320 mmに大径化し、ブレンボ製フルフローティングローターに変更。制動力と放熱性を高めた。スズキ独自のブレンボTドライブとローターピンを交互に組み合わせた独特なブレーキディスクとなっている。
ミッションも大幅なバージョンアップがなされ、久方振りにカセットトランスミッションに変更された。カセットミッションはエンジンを割らなくてもミッションにアクセスできる為、コース毎のギアレシオ変更を容易にしている。
なお R 仕様にはローンチコントロール スイッチ、クイックシフトシステム、ショーワ 製バランスフリーサスペンションなどが追加装備されている。
日本国内仕様
GSX-R1000R ABS
2017年仕様
基本情報 排気量クラス
大型自動二輪車 メーカー
スズキ 車体型式
2BL-DM11G エンジン
DTA1型 999 cm3 4サイクル水冷直列4気筒DOHC4バルブ
内径×行程 / 圧縮比
76.0 mm × 55.1 mm / 13.2:1 最高出力
145 kW (197 PS) / 13,200 rpm 最大トルク
117 N·m 11.9 kgf·m /10,800 rpm 車両重量
203 kg
詳細情報
製造国 日本
製造期間 2017年 -
タイプ スーパースポーツ
設計統括
デザイン
フレーム ダイヤモンド
全長×全幅×全高 2,075 mm × 705 mm × 1,145 mm
ホイールベース 1,420 mm
最低地上高 130 mm
シート高 825 mm
燃料供給装置 燃料噴射装置
始動方式 セル
潤滑方式 ウエットサンプ
駆動方式 チェーン
変速機 常時噛合式6段リターン
サスペンション 前 倒立式テレスコピック (バランスフリーフロントフォーク) 後 スイングアーム (バランスフリーリアクッションライト)
キャスター / トレール 23.20° / 95 mm
ブレーキ 前 ダブルディスクABS 後 シングルディスクABS
タイヤサイズ 前 120/70ZR17 58W 後 190/55ZR17 75W
最高速度 180 km/h速度リミッター
乗車定員 2人
燃料タンク容量 16 L
燃費 (WMTC)16.6 km/L
カラーバリエーション トリトンブルーメタリック
本体価格 1,890,000円(税抜)
備考 スペックは2017年日本国内仕様[21]
先代
後継
姉妹車 / OEM
同クラスの車 ホンダ・CBR1000RR SP
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2017年 7月28日 より1000シリーズでは初めて国内モデルとしてもラインナップに追加されることになり、日本国内仕様として GSX-R1000R ABS が発売された[22] 。
日本国内仕様は 欧州向けの R 仕様を元に製造されており、エンジン出力は197 PSで日本の型式認定車両としては隼 に並ぶ最大の数値となっている。またETC が標準で装備された。
また車体やエンジンはMotoGPマシンであるGSX-RR譲りであり、硬く高剛性のフレームでは乗り難くなってしまう為、エンジンブロックを強化しメンバーとして使う比率を高めた。
結果、L7はL6よりフレームを10 % 軽量化した上で強度や剛性は先代と同等値を保っており、剛性が最適化されたフレームは増大したパワーを受け止められる事はもちろん、フレームがしなり易くなった事により、車体をより簡単にいなせる様になった。
見た目も歴代のマシンより華奢な印象になりフレーム幅も細くピボット部分は先代と比べると半分程度の幅になっている。
エンジンパワーは歴代最強の202 PS(欧州仕様)を発揮しており、長らく水をあけられていたライバルとの差を一気に詰めトップに躍り出てきた。当初GSX-RRとの共通化をより図る為、ビッグバンエンジンでの開発が噂されたが、スクリーマーエンジンにもメリットは多く、望みはあるとしスクリーマーでの登場となった。
エンジン開発は国内ライバルメーカーはもちろんの事、ストック状態で最強加速マシンであるBMW S1000RRの加速を超える事を目標にし、実際にベンチの実測値でも全域に渡ってS1000RRのパワーを上回る事に成功した。
これはS-TFIと吸気SR-VVTにF1等と同様のバルブトレインであるフィンガーフォロワーロッカーアームや1・4番可変ファンネル、SET-Aによるものが大きい。エアクリーナー内部のトップに設けられたトップフィードインジェクターは、過去に搭載されたツインインジェクターのSDTVに比べ霧化特性に優れており、トップエンド領域でのパワー向上に貢献している。
インテークカム側に設けられたSR-VVTはカムにラジアルスリットとヘリカルスリットが掘られたスプロケットにスチールボールを埋め込みボールが遠心力でスライドする事でカムの角度を変えるという非常に単純明解な機構となっている。高回転時にインテーク側のバルブタイミングを遅らせることにより充填効率を高め、高回転域でのピークパワー向上に貢献している。
SET-Aは低中速〜全域に渡ってトルクを増幅させる為、過去にも中間パイプ内にコントロールバルブが搭載されていたが、SET-Aはその機構をより昇華させた物になっている。従来通り中間パイプ内のバルブと共に、エキパイ側にもバルブを設けた。1-4と2-3のエグゾーストパイプをバイパスすれば排気管長が長く取れ高回転域でのパワーは向上するが、このレイアウトでは低中速域が苦手な特性になってしまう。
そこでL7は1-4 2-3のバイパスパイプの間に縦に連結パイプとバルブを設け中間パイプ側と複合的に排気脈動コントロールする事により、全域に渡って分厚いトルクを引き出せる機構になっている。L7 GSX-R1000が全域でトルクフルなのはレーシングVVTとこの機構による物が大きい。スズキはS-TFIとSET-A、SR-VVTを纏め「ブロードパワーシステム」と呼称している。
また、GSX-R1000の象徴とも言うべきであったエンジンのボアストローク比も、第二世代までは長らくSSとしては異例のロングストロークを維持してきたが、ここへ来て大幅にショートストローク化され第三世代では、ライバルメーカーと同等値のボアストローク比になり、超高回転型エンジンへと変貌を遂げた。
エンジンのショートストローク化に伴ってエンジンの振動は軽減出来る為、1次バランサーシャフトも排除出来る。バランサーシャフトレスはよりパワーが向上が望めるため(一般的には5〜8 PS程度の馬力損失)、L7からはバランサーシャフトレスとなった。
こういった大幅な全面刷新により、レッドラインが先代から1,000 rpm向上と大幅に高回転化され、静止状態で隼やライバルメーカーを上回るクラストップとなる202 PSの大台を達成した。
レースベース車
かつて日本向け仕様の発売がされていなかった頃は、スズキ子会社の株式会社スズキ二輪はレース向けの「レースベース車」を予約限定で発売していた。これは欧州向けの公道用車両にヨシムラジャパン のレースキットを付属して販売するものである。
なお販売は株式会社スズキビジネスによりスズキ系列のレーシングプロショップ限定で行われ、車両を登録して公道を走行させることはできない[23] 。
画像
ベース車両にGSX-R1000が用いられた車両
ベース車両にGSX-R1000が用いられた車両
ベース車両にGSX-R1000が用いられた車両
ベース車両にGSX-R1000が用いられた車両
ベース車両にGSX-R1000が用いられた車両
脚注
注釈
出典
参考文献
関連項目
外部リンク
カラーバリエーションに関して :スズキ・GSX-R1000で用いられている車体色は、配色の系統を表しているのであって、色を再現しているわけではありません。
50 cc 51 - 125 cc 126 - 250 cc 251 - 400 cc 401 - 750 cc 751 cc - 系列 電動スクーター 競技車両
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