Armstrong Junior College (1935–1948), Armstrong College of Savannah (1948–1964), Armstrong State College (1964–1996), Armstrong Atlantic State University (1996–2014), Armstrong State University (2014–2018)
アームストロング校は、1935年に、当時のサバンナ市長であったトマス・ギャンブル(英語版)によってアームストロング・ジュニア・カレッジ (Armstrong Junior College) として開設された[3]。ギャンブル市長は、世界恐慌の只中にあって、サバンナの若者やコミュニティにとって利益となるよう、また、地元経済への刺激となるよう、開設を推し進めた[4]。このカレッジは当初、サバンナの中心市街地のフォーシス公演(英語版)に近い、歴史的な建物であるアームストロング・ケスラー・ハウス(英語版)に設置された[3]。この大邸宅は、海運業に携わっていた地元の実業家ジョージ・F・アームストロング (George F. Armstrong) の一族から、市に寄贈されたものであった[4]。カレッジは成長を続け、フォーシスや、モンタレー・スクエア(英語版)一帯の6棟の建物に広がるほどになった[4]。
1959年、サバンナのアームストロング・カレッジは、コミュニティ・カレッジとしてジョージア大学システム(英語版)の一部となり、1964年には、理事会が4年生大学への移行を認めアームストロング州立カレッジ (Armstrong State College) となった[3]。ドナルド・リヴィングストン(英語版)とミルズ・B・レイン財団 (the Mills B. Lane Foundation) が、サバンナの南西郊におよそ250-エーカー (1.0 km2)の土地をカレッジに提供した[3]。この敷地に、8棟の建物が建設され、1966年1月に、カレッジは中心市街地のアームストロング・ハウスから、郊外のキャンパスへと移転した[3]。
その後、年を経るに従ってカレッジは規模を拡大し、建物も増設され、学術プログラムも拡充された。1993年には、全面的なキャンパスの改修がおこなわれ、キャンパスは樹木園の様相を呈するようになった[3]。1996年には、州立大学としての地位を獲得し、アームストロング・アトランティック州立大学 (Armstrong Atlantic State University) と改称した。翌1997年. 大学はハインズビルにリバティ・センター (the Liberty Center) を開設した[3]。2010年には、開学75周年を祝い、リンダ・M・ブレイケン博士
(Dr. Linda M. Bleicken) が第7代の学長に就任した[3]。
2014年、大学名称は正式にアームストロング州立大学 (Armstrong State University) と改称したが、これは大学の所在地についての誤解を避け、より呼びやすくして、より強力なブランドを確立することが目的であった。新しい名称は、2014年7月1日から用いられた[2]。
科学センター (the Science Center) は2棟からなる複合施設で、ふたつの建物はガラス張りの通路によって繋がれている。科学センターには、科学技術カレッジ (the College of Science and Technology) の課程の大部分が置かれており、生物学、化学、物理学、コンピュータ科学、物理科学、心理学などがおこなわれている[7]。ここには教室や大講義室、教員の研究室、実験室などがある。126,056-平方フート (11,711.0 m2)の面積に及ぶこの施設は、2001年に、このキャンパスが開設されて以来最大規模の教育施設の拡張策として建設された[8]。
2010年には、2400万ドルをかけて建設された61,000-平方フート (5,700 m2)の面積に及ぶ学生ユニオン (Student Union) の建物が開館した[9]。この建物は、大学における最初の緑の建築であり、再生可能な素材や、リサイクル利用された素材を使い、冷水を用いた高効率の空冷システムを備えている[10]。この建物には、300席のフードコート(「ギャレー (the Galley)」)、200席の映画館、舞踏場(英語版)、書店、コーヒー・ハウス、コンビニエンスストア、外部に張り出したポーチやラウンジなどが設けられている[9]。学生ユニオンの隣には、メモリアル・カレッジ・センター (the Memorial College Center) がある。MCC と通称されるこの建物には、学生課や学生活動関係の事務所が入っている[7]。
アームストロング校の運動施設は、キャンパスの南東側に配置されている。学生リクリエーション・水泳センター (the Student Recreation and Aquatic Center) は、38,000-平方フート (3,500 m2) の面積に及ぶ運動施設には、5,200-平方フート (480 m2)のフィットネス・センター、バスケットボール・コート2面が入っている[7]。この施設は、予備役将校訓練課程 (ROTC Program) の拠点となっており、かつては、バレーボール・チームのアームストロング・パイレーツ (the Armstrong Pirate) がホームとしていた[7]。レク・センターに隣接して設けられているアラムナイ・アリーナ (the Alumni Arena) には、屋内の陸上競技走路、ウエイトトレーニング室、コーチ室、教室のほか、男女のバスケットボール・チームのホームとなっている 4,000席のアリーナが設けられている[7]。ジョージアサザン大学との統合以降、このキャンパスを単位とした独自の競技スポーツは維持されていないため、これら運動施設の将来は不確実なものとなっている[11]。2017年/2018年の学年度の末期には、キャンパスの運動施設の更新に関する議論があり、新しいリクリエーション用や汎用のフィールドを設けることに加え、大学のテニスとサッカーのチームがアームストロング・キャンパスで練習と競技ができるようにすることが検討された[12]。こうした提案は、仮に採用されれば、完成まで十年ほどを要し、ディビジョンが求める基準に合わせてインフラストラクチャーを更新することを含め、現行の運動施設のアップグレードに、少なくとも4000万ドル以上の予算が必要になる[12]。
2013年4月24日、アームストロング州立大学は、メモリアル・カレッジ・センターの改修を終え、ラーニング・コモンズ (the Learning Commons) を開設した。14,000-平方フート (1,300 m2)の空間がレイン図書館の拡張として開発された。追加された設備には、各種のパソコン、2台のマルチタッチ・テーブル、グループ・スタディ室などがあった[14]。
学術教育
アームストロング校では、教育学部 (College of Education)、医療科学部 (College of Health Professions)、教養学部 (College of Liberal Arts)、科学技術学部 (College of Science and Technology)、大学院 (Graduate Studies) の、学士、修士、博士などを通して、100以上の教育課程が提供されている。加えて、アームストロング校では、理学療法の博士号 (Doctorate of Physical Therapy) も提供されている。アームストロング・キャンパスは、カーネギー高等教育機関分類により、修士課程大学(英語版)と認定されている[15]。2010年/2011年の学年度において、当時のアームストロング・アトランティック州立大学は、『USニューズ&ワールド・レポート』紙の大学ランキング(上位40大学)には入っておらず、「第2層 (Tier 2)」の大学と目されていた[16]。同大学は南部大学学校協会(英語版)の大学委員会 (the Commission on Colleges) から全面的な認証を受けていた[17]。同大学では、大学院生に学部の授業を担当させることはなく、すべての授業は教員によっておこなわれていた。アームストロング・アトランティック州立大学には、300名ほどの教員がおり、学生と教員の比率は、19:1 となっていた[18]。大学は、学部生に、海外留学の機会や特待生の制度も設けており、多様な学問分野をまたいで研究に参加できるようにしている。
アームストロング校における競技スポーツの始まりは、1930年代の開学直後に遡り、当時のチーム名はギーチーズ (the Geechees) と称していた。1938年には男子のバスケットボールと、男子のテニスで、ジュニア・カレッジとして州チャンピオンになった[29]。第二次世界大戦中は、競技スポーツは中断となった。戦争終結の翌年、カレッジは新しい競技スポーツのプログラムを組み、1948年には男子のバスケットボールが、2回目の州チャンピオンに輝いた[29]。