DB9は、イギリスの自動車メーカーであるアストンマーティンが製造した、クーペまたはオープンカータイプのスポーツカーである。
概要
2003年のフランクフルトモーターショーで発表、2004年からクーペの「DB9」が発売された。同年、オープンカーの「DB9 ヴォランテ」を追加。
「DB7」の後継車種であり、車両サイズでは「V8ヴァンテージ」と「ヴァンキッシュ」の中間に位置する。
2008年にマイナーチェンジを実施。また2013年にもマイナーチェンジを行い「ヴィラージュ」が年次アップデートした上で、「DB9」を名乗ることとなった。
メカニズム
アストンマーティン独自のボンド接着アルミスペースフレームたるVHプラットフォーム(=Vertical Horizontal Platform:ボディサイズを問わずグループ各社で幅広く活用できる汎用ボディ構造の意)を採用したことにより、車体の軽量化と高いボディ剛性を実現した。
搭載されているZF製6速ATは「タッチトロニック2」と呼ばれる。変速はセンターコンソール上部のボタンかステアリングのパドルで行い、シフトレバーは存在しない。0-100km/h加速は4.5秒(タッチトロニック2-2009年モデル)。
内装には、革、木、金属などをふんだんに使っており、竹をスライスして造られたウッドパネルをセンターコンソールに装着することもできる。また、アストンマーティンの伝統である針が逆周り(反時計回り)のタコメーターも備える。
「DB9 ヴォランテ」の幌はソフトトップであり、開閉時間は17秒である。
日本での価格は2,265.5-2,310万円(2015年モデル)。右ハンドルと左ハンドルが選択できる。
ラインナップ
- DB9/DB9 ヴォランテ(2004年-2008年)
- 5.9リットル V型12気筒 DOHCエンジン(456PS/570Nm)、6速ATまたは6速MT、駆動方式はFR。
- DB9/DB9 ヴォランテ(2009年-2012年)
- 5.9リットル V型12気筒 DOHCエンジン(477PS/600Nm)、6速ATまたは6速MT、駆動方式はFR。
- DB9/DB9 ヴォランテ(2013年-2016年)
- 5.9リットル V型12気筒 DOHCエンジン(517PS/620Nm)、6速AT、駆動方式はFR。
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DB9の5.9ℓV12エンジン
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AT車の運転席
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DB9ヴォランテ
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マイナーチェンジ後のDB9
モータースポーツ
2004年からアストンマーティン・レーシングがDB9をベースとしたレーシングマシンDBR9で、ル・マン24時間レースとアメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)、FIA GT選手権に参戦、2009年にはSUPER GTのGT500クラスにも参戦している。2010年から開催されているFIA GT1世界選手権では2年連続でメーカーズチャンピオンを獲得している。
関連項目
外部リンク