アイラ・ブラウン(Ira Brown、1982年8月3日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州コンロー出身[2]の男子プロバスケットボール選手である。ポジションはフォワード[1]。B.LEAGUEの千葉ジェッツふなばしに所属している。身長193cm、体重105kgで、日本国籍。
2011-12シーズンより富山グラウジーズに所属し、2013-14シーズンのベスト5。2014-15シーズンより日立(現・サンロッカーズ渋谷)に、2019-2020シーズンより大阪エヴェッサに、2023-2024シーズンより千葉ジェッツふなばしに所属している。元野球選手であり、メジャーリーグベースボールのドラフト会議にて指名された経験を持つ。
来歴
野球選手として
投手であったブラウンは高校卒業後の2001年のMLBドラフト8巡目(全体の235位)でカンザスシティ・ロイヤルズから指名された[3]。2004年にはマイナーリーグクラスAまで昇格したものの、肩の故障のため2005年に引退した[2][4]。
バスケットボール選手として
高校時代からバスケットボールをプレイしていたが、MLBでドラフトされたのを期にバスケを引退していた。野球選手としての最後のシーズンを終えた2005年5月にフェニックス・カレッジ(英語版)(コミュニティ・カレッジ)に入学し、バスケットボールを再開した[2]。2007年からはゴンザガ大学に編入し、2008-09シーズンには34試合に出場、一試合平均2.6得点を記録した[2][5]。
ゴンザガ大学を卒業後、2009年に行われたNBAデベロップメント・リーグのドラフト会議では4巡目にオースティン・トロスに指名されたものの、その後のキャンプに参加しなかった[5]。プロ選手としてメキシコやアルゼンチン、フィリピンのチームに所属した。
2011-12シーズンは日本プロバスケットボールリーグ(bjリーグ)の富山グラウジーズと契約。レギュラーシーズン全52試合にスターターで出場してプレーオフ進出に貢献した。シーズン終了後には3on3バスケットボールのアメリカ合衆国ナショナルチームメンバーに選出された[6]。
bjリーグ 2012-13シーズンも富山と契約。有明コロシアムで開催されたbjリーグオールスターゲームのダンクコンテストに初出場[7]。レギュラーシーズンは50試合に出場して、チームトップの1試合平均16.48得点とリバウンド9.14本、リーグ5位のスティール2.0本を記録。2013年1月26-27日開催の群馬クレインサンダーズ戦の活躍で週間MVPを受賞[8]。富山はチーム史上最高の勝率を記録し、プレイオフでも初めてファーストラウンドの突破に成功した。
bjリーグ 2013-14シーズンは2シーズンぶりにレギュラーシーズン全52試合にスターターで出場し、16.8得点、10リバウンド(リーグ10位)、3.3アシストを記録。チーム初のイースタン1位に貢献し、ベスト5に初選出された。
2014年オフ、NBLの日立サンロッカーズ東京(現在のサンロッカーズ渋谷)に移籍。
2016年8月、日本国籍を取得。
2017年6月にSR渋谷から契約満了となるも、翌シーズンからは琉球ゴールデンキングスへ移籍する。
2019年オフ、大阪エヴェッサへ移籍。
2023年5月12日に大阪エヴェッサとの契約が満了となり、同年6月23日に千葉ジェッツふなばしへ移籍した[9]
[10]。
日本代表歴
2016年8月に日本に帰化した後、バスケットボール日本代表に選出された。2016年FIBAアジアチャレンジに出場。2017年は東アジア選手権で3位となった。ナショナルチームの帰化選手枠は1であるため、ニック・ファジーカスが2018年4月に日本に帰化した後にブラウンは日本代表から外れたが、ファジーカスが故障で欠場した同年9月のW杯予選・カザフスタン戦とイラン戦では日本代表に復帰し、ゴンザガ大学の後輩八村塁らとともに2連勝に貢献した[11]。八村とはブラウンが富山に在籍していたころから親交がある[12]。
3x3
2012年、3x3アメリカ合衆国代表チームに選出され、アテネで開催されたFIBA 3x3世界選手権に出場している[13]。
2019年8月、3x3男子日本代表候補に選出され、強化合宿に参加。2021年7月、東京オリンピック3x3日本代表に内定した[14]。
個人成績
シーズン
|
チーム
|
GP
|
GS
|
MPG
|
FG%
|
3P%
|
FT%
|
RPG
|
APG
|
SPG
|
BPG
|
TO
|
PPG
|
bjリーグ 2011-12
|
富山
|
52 |
52 |
30.6 |
.475 |
.323 |
.625 |
6.3 |
1.9 |
1.4 |
0.9 |
2.3 |
12.7
|
bjリーグ 2012-13
|
富山
|
50 |
48 |
31.8 |
.537 |
.254 |
.658 |
9.1 |
3.2 |
2.0 |
1.2 |
2.9 |
16.5
|
bjリーグ 2013-14
|
富山
|
52 |
52 |
34.2 |
.523 |
.419 |
.650 |
10.0 |
3.3 |
1.6 |
1.0 |
2.6 |
16.8
|
NBL 2014-15
|
日立
|
54 |
45 |
27.8 |
.503 |
.364 |
.651 |
7.9 |
2.1 |
0.9 |
1.0 |
2.4 |
13.7
|
NBL 2015-16
|
日立
|
54 |
50 |
29.3 |
.506 |
.214 |
.667 |
6.9 |
1.9 |
1.2 |
0.8 |
2.0 |
13.2
|
B1 2016-17
|
渋谷
|
57 |
44 |
29.3 |
.517 |
35.8 |
.597 |
8.3 |
2.5 |
1.3 |
0.9 |
1.9 |
13.7
|
B1 2017-18
|
琉球
|
60 |
58 |
28.7 |
.490 |
.409 |
.614 |
7.0 |
2.9 |
1.3 |
0.8 |
1.6 |
11.2
|
受賞歴
- bjリーグ
- ベスト5 1回(2013-14)
- 週間MVP 1回(2013年1月26-27日)
- Bリーグ
- Bリーグ史上4人目となる200ダンクを達成(2021年3月)
脚注
- ^ a b 『bjリーグ オフィシャルガイドブック 2013-2014』bjリーグ、2013年10月4日。
- ^ a b c d “Ira Brown Bio”. ゴンザガ大学. 2013年12月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年12月8日閲覧。
- ^ “2001 DRAFT TRACKER” (英語). MLB.com. August 18, 2023閲覧。
- ^ “Ira Brown Baseball Statistics”. THE BASEBALL CUBE. 2013年12月8日閲覧。
- ^ a b “Ira Brown Player Profile”. RealGM. 2013年12月8日閲覧。
- ^ “富山グラウジーズ、アイラ・ブラウン、エンジェル・ガルシア選手と契約基本合意へ”. Basketballnavi. 2012年12月1日閲覧。
- ^ ダンクコンテスト レポート
- ^ “『ローソン“Ponta”週間MVP賞』受賞のお知らせ”. 富山グラウジーズ. 2013年4月6日閲覧。
- ^ https://www.evessa.com/news/230512_04/
- ^ https://chibajets.jp/news/detail/id=21939
- ^ イラン戦は俺たちに任せろ、アイラ・ブラウン&八村塁の『ゴンザガ兄弟』に期待!2018年9月16日
- ^ 八村塁の「兄貴分」ブラウンアイラは大リーグが指名した最速154キロ投手…3人制バスケ読売新聞2021年07月24日
- ^ 大リーグが注目した最速154キロ投手、3人制バスケでオリンピックを目指す読売新聞2020年2月27日
- ^ 落合知也に富永啓生、馬瓜ステファニーに山本麻衣など東京オリンピックに挑む3人制バスケの日本代表内定選手が決定!
関連項目
外部リンク
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2005-06 | |
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2006-07 | |
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2007-08 | |
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2008-09 | |
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2009-10 | |
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2010-11 | |
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2011-12 | |
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2012-13 | |
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2013-14 | |
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2014-15 | |
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2015-16 | |
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