第13空軍 (Thirteenth Air Force)はアメリカ空軍 ・太平洋空軍 (PACAF)に属していた航空軍のひとつである。司令部はハワイ州 ヒッカム空軍基地 に所在していた。
概要
第二次世界大戦 中の1943年 にソロモン諸島の戦い に対応するために設立された。アメリカ陸軍 が侵攻するに伴い、パラオの戦い やフィリピンの戦い にも投入されている。
第二次世界大戦後は移転を繰り返したが、1949年にフィリピン ・ルソン島 のクラーク空軍基地 に所在することとなる。
朝鮮戦争 には投入されなかったが、ベトナム戦争 では前線に近い後方基地所在部隊として積極的に運用され、一部部隊はタイ王国 に展開し、作戦行動を実施した。1991年にクラーク空軍基地が閉鎖され、そこから撤退しグアム島アンダーセン空軍基地 に移転する。
1954年、台湾 と米国 が米華相互防衛条約 に署名した後、第13空軍は台湾に327航空師(327th Aviation Division)を設立し、1979年に米国が台湾との外交関係を断つまで台湾の防空を維持するため駐留した。
1958年9月15日、米空軍第83戦闘飛行隊のF-104A戦闘機 が台湾 桃園空軍基地に配備された(1958年9月15日)
2005年には作戦指揮機構の充実を図るため、ヒッカム空軍基地に移転した。具体的には2005年6月にはケニー司令部が第13空軍に創設され、太平洋空軍全体の戦闘の指揮をとることになった(韓国 の第7空軍 は除く)。第5と第11空軍司令部は部隊の維持管理に責任を持ち、戦時の運用は第13空軍ケニー司令部が、自己の部隊に第5と第11空軍のそれも加え統合的に行うのである。「ケニー司令部」の名称は、アメリカ陸軍航空軍 で第5軍司令を務めたジョージ・ケニー (英語版 ) 中将にちなむ。さらに第13空軍第1分遣隊(Detachment 1, 13 AF 別名ケニー司令部ジャパン)が2007年に日本に設立されており、これは常設の作戦指揮機構として計画立案、作戦実施、613AOCおよび第5空軍 、航空自衛隊 との調整を行なっていた。
2012年9月28日閉隊し、その機能とケニー司令部をはじめとした主要な部隊は太平洋空軍に移管された。
主要部隊
部隊系譜
1942年12月14日:第13空軍(Thirteenth Air Force)設立。
1943年1月13日:実働開始
2012年9月28日:閉隊
所属
極東陸軍(U.S. Army Forces Far East):1942年12月14日-
極東空軍(Far East Air Forces):1944年6月15日-
太平洋空軍/極東空軍:1955年5月17日-
太平洋空軍:1957年7月1日-
司令部所在地
ニューカレドニア:1943年1月
エスピリット・サント島 :1943年1月-1944年1月
ガダルカナル島 :1944年1月-1944年9月
ホーランディア(現ジャヤプラ ):1944年9月
ノエムフフォア:1944年9月-1944年10月
モロタイ島:1944年10月-1945年3月
クラーク飛行場
フォート・ウィリアム・マッキンリー基地:1946年5月-1947年8月
クラーク飛行場:1947年8月15日-1948年11月
嘉手納基地 :1948年12月1日-1949年5月
クラーク空軍基地:1949年5月-1991年11月26日
アンダーセン空軍基地 :1991年12月2日-2005年5月
ヒッカム空軍基地 :2005年5月-2012年9月
アメリカ空軍 United States Air force 主要部隊
主要機関
主要役職 歴史・伝統 その他