浄山寺(じょうざんじ)は、埼玉県越谷市にある曹洞宗の寺院。
歴史
860年(貞観2年)、慈覚大師円仁によって開山された。当初は天台宗の寺院であり、「慈福寺」と称していた。本尊の地蔵菩薩は円仁自ら彫ったものと伝えられている[1][2]。
1591年(天正19年)、関東地方の新領主となった徳川家康より、宗派を曹洞宗に改めて「浄山寺」に改称するように命じた[2]。
家康はその際、寺領300石を与えようとしたが、住職は「多すぎる」として辞退した。そこで家康は、懐から懐紙(鼻紙)を取り出し、「三石」と書き直したという。この朱印状は「鼻紙朱印状」と呼ばれ、当寺が今も所蔵している[1]。
江戸時代は、関東一帯で出開帳を行っていたという[1]。
文化財
- 木造地蔵菩薩立像(重要文化財 平成28年8月17日指定)[3]
- 野島浄山寺の大鰐口(越谷市指定文化財 昭和42年1月11日指定)[4]
- 浄山寺の朱印状(越谷市指定文化財 昭和47年10月25日指定)[4]
交通アクセス
脚注
参考文献
- 敏蔭英三 写真、秋山喜久夫 文『写真紀行 埼玉の寺 Ⅲ』埼玉新聞社、1982年