数学C(すうがくシー)は、日本の高等学校における数学の科目の一つである。2012年度の学習指導要領では他科目への統廃合により廃止された[注釈 1]が、2022年度の現行の学習指導要領で、再度新設された。
各項目の括弧は前学習指導要領における科目名を示している。
数学Iを履修した後に履修させ、4項目中2項目以上を選択履修が行われ、ほとんどの学校で、1と2が選択された。数学Cの科目を範囲とする多くの大学では1と2を試験範囲とした。
原則として数学I及び数学Aを履修した後に履修させ、4項目中2項目以上を選択履修させることとされた。主に高等教育で自然科学・社会科学を学ぶことを希望する者が履修するのが望ましいとされた科目である。実際普通科の理系では履修させる学校が多かった。多くの理系学部(特に理・工学部)において入試でも出題範囲として出題された。一方で医学部医学科・歯学部歯学科を除く医療系学部、薬学部の一部、農学部や水産学部の一部などで出題範囲から外される大学もあった。そのため、高等学校で理系であっても数学Cを選択せずに履修することができるようになっていた。
他科目への統廃合により、廃止された。
2022年施行の新学習指導要領において、数学活用の廃止と同時に数学Cが再度設置された。また、数学活用より移行した「数学的な表現の工夫」より、行列が普通科での履修科目として再度追加された。標準単位取得には、3項目中2項目以上を選択履修する必要がある。ただし、1項目のみに絞ることで1単位として設定することも可能。
2025年度大学入試共通テストにおいて「数学ⅡB」が「数学ⅡBC」となるが、このうち数学Bと数学Cは「数列」「統計」「ベクトル」「複素数平面」の4項目のうち3項目を選択する形になる。したがって、文系でも前課程同様に「数列」「ベクトル」を履修することが可能。
数学Cは数学Iの履修を原則としているが、数学Bと数学Cに関しては履修する順番に制約はない。そのため、数学Iの履修後に数学Bと並行して履修したり、数学Cを先行して履修したりすることもできる。