ランサーフィオーレ(LANCER FIORE )は、三菱自動車工業がかつて製造・販売していたセダン型の乗用車である。
本項では派生車種のランサーワゴン(初代)についても記述する。ライトバン仕様のランサーバンは当該項目を参照。
概要
ランサーシリーズは1979年に2代目・ランサーEXが登場していたが、それとは異なる派生車種として1982年に登場したのがランサーフィオーレである。ミラージュの内外装を一部変更した姉妹車であり、ギャラン店のラインナップにミラージュと同格のベーシックモデルが存在しなかったことから、その穴を埋めるために投入された。「フィオーレ」はイタリア語で花の意[1][2]。
ランサーEXとは併売されていたが、コンベンショナルなFRのランサーEXに対し、先進的なFF車として登場したフィオーレは人気を集め、ランサーシリーズの主力は次第にフィオーレへとシフトしていった。EXはフィオーレとの統合後継車となる3代目ランサーの登場を待たずして、1987年にフィオーレに吸収統合される形で販売を終了している。
初代(1982年 - 1983年)
- 1982年2月
- ミラージュIIと同時に発売。エンジンは1,200 ccと1,400 cc。
- 1982年8月
- 1,400 ccターボ車追加。
2代目(1983年 - 1992年)
ランサーフィオーレ: 1983年 - 1988年
ランサーワゴン: 1985年 - 1992年
- 1983年10月
- ミラージュと同時にフルモデルチェンジ。エンジンは1,300 cc、1,500 cc、1,600 ccターボのほか、1,800 ccディーゼルを用意。上級グレードではデジタルメーターも選択できた。
- 1985年2月
- 派生車種としてランサーワゴンが発売され、同時にランサーバンもフルモデルチェンジ。
- 前部固定式・後部電動開閉式のサンルーフが装備されていたグレードも存在。エンブレムの書体はフィオーレとは異なり、カタログなどに使用されているものではなくランサーEXのものが採用されていた。なお、ディーゼルエンジン搭載車のみ注文生産であった(CG・5MTのみのラインナップ)。
- 1986年8月
- ワゴンがマイナーチェンジ。フロントグリルおよびサイドターンシグナルランプの意匠変更。ガソリンエンジンはサイクロンエンジンに変更。後にスリーダイヤがフロントグリル中央に配置される。4WDモデル追加(フルタイム4WD)。
- 1986年10月
- フィオーレがミラージュと共にマイナーチェンジ。
- 1988年3月
- フィオーレがオーダーストップに伴い生産中止。以後は在庫のみの対応となる。ワゴンは生産を継続。
- 1988年6月
- 3代目ランサーの登場に伴い、フィオーレが販売終了。
- 1989年10月
- ワゴンが再度マイナーチェンジ。フロントグリルおよびサイドターンシグナルランプの意匠変更。ガソリンエンジンはサイクロンエンジンに変更。後にスリーダイヤがフロントグリル中央に配置される。4WDモデル追加(フルタイム4WD)。
- 1992年3月
- ワゴンがオーダーストップに伴い生産中止。以後は在庫のみの対応となる。
- 1992年5月
- リベロの登場に伴い、ワゴンが販売終了。
脚注
注釈
- ^ 3代目ランサーは日本国内では5ドアセダンのみで、4ドアセダンはミラージュに集約されたため、ギャラン店から小型4ドアセダンのラインナップが一時消滅した。
出典
関連項目
外部リンク