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ブラジルナッツ は、サガリバナ科 の高木 (ブラジルナットノキ 、ブラジルナット [2] 、ブラジルナッツノキ:Bertholletia excelsa )、またはナッツ として食用にされるその種子 である。
樹木
ブラジルナッツの果実を割ったところ
ブラジルナッツノキはブラジル、ベネズエラ、ギアナなどアマゾン川 流域周辺の熱帯雨林 原産の高木である。ブラジルナッツ属(Bertholletia )の唯一種。属名はフランスの化学者クロード・ルイ・ベルトレー に献名されている。
非常に大きく、高さ50m(超高木)、幹の直径2mに及ぶ。葉 は長さ20-50cm、幅9-15cmほどの楕円形で、互生し、乾季には落葉する。
花 は白色で径3cmほど、多数が円錐花序をなす。ブラジルナッツの授粉 は特殊な蜂 (Euglossa spp. など)によって行われ、またこれらの蜂は特定の蘭 (Coryanthes vasquezii )において繁殖する。従ってブラジルナッツはこれらの生物と共生 していると言うことができる。
果実 は成熟に14ヶ月を要する。果実は直径10-15cmの球形の蒴果で、厚い殻の中に、10-20個ほどの長さ4-5cmの三角錘状の種子が放射状に詰まっている。先端に穴があるが、自然に割れることはない。自然界ではアグーチ など大型齧歯類 がかじって破り、中の種子を食べ、一部の種子を埋めるなどの行動によりブラジルナッツは繁殖する。
果実・種子の利用
殻を取り除いたブラジルナッツの種子
ブラジルナッツの種子はマカダミアナッツ と同様に味が濃く、先住民により古くから食用にされてきた。油脂 分が70%と油を多量に含むため燃料用にもされ、果実の殻は容器として用いられた。
成熟した実の長さは2.5センチメートルに及び、ナッツ類の中では特に大きくアーモンド の2倍の重さとなる。カロリーが高く、大きめのブラジルナッツの実は卵 1個分のカロリーに匹敵する。脂質のうち約25%が飽和脂肪酸 、約40%が一価不飽和脂肪酸 で、残りがω-6脂肪酸 などの多価不飽和脂肪酸 である。多価不飽和脂肪酸が多いため酸敗しやすい。食物繊維も多く、ビタミン類はチアミン とビタミンE が特に多い。マグネシウム や亜鉛 も多く、セレン に至っては1粒 (4g) で75µgほどになり、1日の推奨摂取量25-30µgを大きく超えている。セレンの1日あたり上限摂取量は350-450µgで、800µg以上摂取すると中毒を起こす可能性があるため摂取量には注意が必要。
殻に肝臓癌の原因となるアフラトキシン を高濃度に含むため、欧州連合 ではブラジル産の殻付きブラジルナッツの輸入を規制している[3] 。
殻の重さは約5キログラムあり、落下した殻が頭に直撃すると致命傷を負う危険がある。そのため、収穫作業中は保護用の盾 を使用し身を守る[4] 。
上記の共生関係により、ブラジルナッツは生育場所が限られるため、栽培による生産は困難であり、多くを採集に頼っているが[5] 、アマゾンの開発とともに伐採が進み、生産量が急激に落ち込んできている[6] 。現在はボリビアの生産量が第一位となっている。
画像
ブラジルナッツの種子
ブラジルナッツの殻を用いた工芸品
脚注
関連
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