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この項目では、韓国の電子マネーについて説明しています。カルチュア・コンビニエンス・クラブが日本国内で展開している「Tマネー」については「Tポイント#Tマネー」をご覧ください。 |
Tマネー(ティーマネー 朝: 티머니、英: T-money) とは、大韓民国・ソウル特別市が出資・設立した株式会社韓国スマートカードが発行しているストアードフェアシステムカードである。またTマネー加盟店では電子マネーとして使用できる。
概要
2004年7月にソウル特別市が大衆交通運賃体系改編に伴う新交通カード切り替えを行うこととなり、この時に最初に投入されたカードである。運用開始当初は首都圏電鉄と路線バスの乗車カードのみの利用しかできなかったが、2004年12月電子マネーに対応した「スマートTマネー」を投入して、コンビニなどの加盟店で電子マネーとして使用できるようになった。
2005年5月には「モバイルTマネー」が開始された。モバイルTマネーとは、NFCを利用して携帯電話に従来のSIMカードの代わりに、Tマネーに対応するSIMカード(以下チップ)を差し込み、対応プログラムをダウンロードして使用する。このSIMカードは、自身の利用する携帯電話キャリアから提供を受ける。日本のモバイルSuica等(おサイフケータイ)は、事前に携帯電話内にFeliCaチップが内蔵されており、それに対応したアプリケーションをインストールして使う方式であり、韓国のモバイルTマネーとは仕様が異なっている。
技術
2005年まではオランダフィリップス社の「Mifare(マイフェア)」という技術[1]。「Mifare」はロンドン、北京、モスクワの公共交通システムでも採用されている[2]、日本のFelica技術とは直接的な互換性はない。
2005年以後からICカードを採用している。
歴史
- 2003年
- 2004年
- 2005年4月15日 - 地下鉄定期券システム運用開始。
- 2005年
- 2006年
- 2007年
- 2008年
- 2009年
- 2010年
- 2月1日 - 全羅北道市内バスでTマネーサービス開始。
- 5月1日 - 栄州市市内バス、市外バスでTマネーサービス開始。
- 10月1日 - 順天市市内バスでTマネーサービス開始。
- 12月1日 - 昌原市市内バスでTマネーサービス開始。
- 2011年
- 2012年
- 5月11日 - 晋州市内バスでTマネーサービス開始。
- 7月1日 - 醴泉郡の農漁村バスでTマネーサービス開始
- 8月1日 - 全羅南道高興郡の農漁村バスでTマネーサービス開始。
- 12月11日 - 慶尚北道義城郡の農漁村バスでTマネーサービス開始。
- 2014年
- 1月1日 - 慶尚北道蔚珍郡、全羅南道康津郡・求礼郡・咸平郡の農漁村バスでTマネーサービス開始。
- 6月21日 - 国土交通部が推進する全国交通カード互換政策(One card, All pass)により、全国互換Tマネーカード発売。
- 6月21日 - 釜山交通公社駅舎内のチャージ機でTマネーのチャージサービス開始。
- 12月30日 - 従来のTマネーと全国互換Tマネーで韓国道路公社の高速道路通行料を支払うことが可能に[3]。
- 12月30日 - 従来のTマネーと全国互換Tマネーで韓国鉄道公社の駅舎で乗車券を購入することが可能に。
Tマネーの利用方法
- 韓国鉄道公社(広域電鉄)/地下鉄
- 乗車・降車の際、自動改札機のカードリーダーにタッチする。地下鉄の場合、Tマネーを使うと乗車料金が割引される。
- バス
- 乗車・降車の際、運転席横及び中扉付近に設置されたカードリーダーにタッチする。降車の際にタッチを忘れると次回乗車時に反則金(初乗り運賃の2倍)が引かれてしまう。空港リムジンバスの場合、乗車時にのみタッチする。
- タクシー
- 降車時、カードリーダーにタッチする。
- Tマネー加盟店(オンライン・オフライン)
- ロッテワールド、教保文庫やコンビニエンスストア等
- ロッカー
- ロッカーに荷物を保管する前、画面の操作でTマネーによる決済を選択し、Tマネーをタッチした後、荷物を保管する。ロッカーから荷物を取り出す前、画面の操作を行いTマネーをタッチすると、ロッカーが解錠される。
購入とチャージ方法
地下鉄駅窓口、カード自動販売機、加盟店のコンビニエンスストア、バス停付近の売店にて販売されている。
購入時にはTマネーカード本体の代金のみなので、希望チャージ金額を1000ウォン単位以上で支払う必要がある。Tマネーカードには1回1,000ウォン~9万ウォンまでチャージでき、上限は50万ウォンである。
青少年、子供用カードの場合、カード購入後10日以内にTマネーサイトで登録手続きをしないと、割引運賃が適用されない。チャージ金額を使い切った際には、上記販売所にて1,000ウォン単位でチャージ(朝鮮語では「充填(チュンジョン、충전)」)し、引き続き使用することができる。また、駅の自動券売機でも窓口と同じく再チャージが可能である。
運賃
一般(カード:1,050ウォン,現金:1,150ウォン)
青少年(カード:720ウォン,現金:1,000ウォン)
児童(カード:450ウォン,現金:450ウォン)
一般(カード:850ウォン,現金:950ウォン)
青少年(カード:560ウォン,現金:800ウォン)
児童(カード:350ウォン,現金:350ウォン)
一般(カード:1,850ウォン,現金:1,950ウォン)
青少年(カード:1,360ウォン,現金:1,800ウォン)
児童(カード:1,200ウォン,現金:1,200ウォン)
一般(カード:750ウォン,現金:850ウォン)
青少年(カード:480ウォン,現金:550ウォン)
児童(カード,現金:300ウォン)
- 地下鉄+バス、バス+バスを30分以内に乗り換える際には、乗り継ぎ割引が適用され、運賃は始発点からの通算乗車キロにより算出される。10kmまで900ウォン。10kmをこえて5kmごとに100ウォン加算。ただし広域バスとの乗り換えの場合、30kmまで1,700ウォン、30kmを超過した場合、5kmにつき100ウォン加算。
- 青少年カード利用の場合、上記運賃からさらに2割引、子供用カードの場合、上記運賃の半額となる(ただし、広域バス(Red Bus)は1,200ウォン)。
種類とデザイン
普及型Tマネーカード
運用開始当初販売されたカードで、既存の交通カードとサービスが同じであった。現在は販売していない。なお、首都圏以外の互換他地域での利用は出来ない。
スマートTマネーカード
ICを搭載したカードで電子マネーとして加盟店で使用できる。現在販売されているのはこの種類のカードである。Tマネーの番号をホームページで登録しておくと、Tマイレージサービスとインターネットチャージのサービスを受けられる。大人・青少年・子供用があり、普通のカード型の他に、チップの小型性を生かした携帯ストラップ型・腕時計など多様な種類の形状がある。
- 形状
- カード型(大人・青少年・子供)
- ミニカード型(子供)
- ネックレス型(子供)
- 携帯ストラップ型(大人・青少年)
- I型
- T型
- 円型
- ハート型
- HUMANIMAL
- T-STRAP
- ハンドコーン
- T-Sleek
- T-Glass
- バンド型(大人・青少年・子供)
- Tウォッチ(大人・青少年)
Tマネープラスカード
スマートTマネーカードのサービスの他、国税庁のホームページにカード番号を登録をすると領収書カードとして使用することができる。
大人・青少年用がある。
Tマネーマイナスカード(廃止)
Tマネープラスカードの機能に加え、カード残額が不足している場合、1回に限り乗車できるカード。大人・青少年用がある。2015年4月30日をもって廃止された。
インターネットTマネー
USBが搭載されているTマネーで、それをコンピュータに接続しインターネットを通じて、チャージやオンラインゲーム・音楽ダウンロードなど決済ができる。
モバイルTマネー
Tマネー対応のSIMカードを携帯電話に装着して使う。携帯電話を通じて、チャージやオンライン決済が可能。
形状
- カード型(大人・青少年・子供)
- ミニカード型(子供)
- ネックレス型(子供)
- 携帯ストラップ型(大人・青少年)
- I型
- T型
- 円型
- ハート型
- HUMANIMAL
- T-STRAP
- ハンドコーン
- T-Sleek
- T-Glass
- バンド型(大人・青少年・子供)
このほかに、後払い方式のクレジットカード一体型カードや、学生証と一体となったカードなどがある。
セキュリティ・不正利用
2008年前後に発覚していたMIFAREクラシックの脆弱性を突いた偽造(無限チャージ)方法がネット上で出回っており、[4]クラシック版は2007年以降新規発行が停止されたが、回収されず市中に出回っているものが相当数あるとされている。[5]しかし当局の対応が遅れている。
導入事業者・加盟店など
交通
電子マネー加盟店
など
参考資料・脚注
- ^
1枚で地下鉄から美術館まで~ソウル市交通カード「T-money」 ITmediモバイル 2005年1月24日
- ^ を採用していたがMifare【まいふぇあ】 ITmediモバイル 2004年5月18日
- ^ 但し、ハイパスのように、カードを車両端末機に挿入して使用することはできず(ハイパス専用レーンは利用不可)、有人レーンにてカードをタッチする方式で利用する
- ^ (朝鮮語)MBCニュース|2010年3月15日 해킹 무방비 '교통카드'(偽造に無防備な「交通カード」)
- ^ (朝鮮語)中央日報|2012年8月4日 나 몰래 16억 충전된 교통카드 썼다가…헉!
関連項目
外部リンク