SD戦国伝 天下統一編(エスディーせんごくでん てんかとういつへん)は、武者ガンダムシリーズの第3作である。
プラモデルBB戦士の組立説明書に掲載されている漫画『コミックワールド』と、『デラックスボンボン』誌(1991年5月号~1992年1月号)上で掲載された『SD武者ガンダム風雲録』で展開された。
物語は、正規武者頑駄無シリーズの中で最も古い時代の出来事であり、未来からタイムスリップをした荒烈駆主を主人公に、過去と現在が複雑に絡み合う物語を描く。
物語は未来の人物が、結果として過去を変える物語である。タイムパラドックスの作用により、過去が変わった為後の未来がどのように変貌したのかは詳しくは書かれていない。
風林火山編にて光の玉を揃え、真の力に目覚めた三代目大将軍や新生武者五人衆と共に、復活した闇皇帝に挑んだ荒烈駆主であったが、八紘の陣に飛び込んだ瞬間見知らぬ土地へと吹き飛ばされてしまう。
目覚めた荒烈駆主は鳳凰・雷の兄弟に出会い、その際二人の持っていた「地の鎧」に選ばれそれを継承、新荒烈駆主<ネオアレックス>へと進化を遂げる。
事態を把握しきれないまま頑駄無軍団の天地雷の鎧を装備する「頑駄無三武将」の一人として暗黒軍団との戦いに参加する新荒烈駆主だったが、次第に自分が過去の世界に飛ばされたという事実に気付き始めた。
天宮<アーク>の地を襲う、黒魔神率いる暗黒軍団と頑駄無軍団の戦いは熾烈を極めた。鳳凰頑駄無は予言の書のままに初代大将軍となり、黒魔神を倒す。そして新荒烈駆主は超時空戦闘機・璽威武装で元の時代へと帰っていく。全ては終わったかに見えた。
しかし時空を超えて飛来した闇皇帝が黒魔神を復活させ、黒魔神闇皇帝へと合体していたのだ。光の巻の予言に従い、闇の再来に備え四獣王の力を求める初代大将軍。だが、元の時代に戻った荒烈駆主を待っていたのは、崩壊した天地城とただ独り生き残り頑駄無軍団の全滅を伝える彼の影武者・影荒烈駆主だった。この歴史では黒魔神は倒したものの、黒魔神闇皇帝の手によって初代大将軍は倒され、続く二代目、三代目もまた闇皇帝に敗れていたのだ。
八紘の光輪に8つの力を宿し、頑駄無結晶の力を完全なものとして黒魔神闇皇帝に挑む初代大将軍。しかし暗黒と闇の力を宿した黒魔神闇皇帝には太刀打ちできない。そこへ二代目大将軍、三代目大将軍を伴い、自身も四代目大将軍に出世変化した荒烈駆主が飛来する。時空を超えて四人の大将軍が集結したのだ。
百ノ進の持つ謎の巻物。内容は時折変化し、様々な啓示を与える。
天下統一編は結末に至るまでの間に何度かの歴史改変が発生している。
括弧内はモチーフとなった兵器・キャラクター。ただし、モチーフについて公式には発表されていないので諸説ある。
正規武者頑駄無シリーズにおいて最初に作られた頑駄無軍団。対闇将軍との戦いの為組織され、以降風林火山編に至るまで存続する(それ以降の頑駄無軍団は名称のみの流用につき別組織)。
この天下統一編で登場するのは武者七人衆編・風林火山編に登場する武者達の父親の若き姿。本来の歴史では、黒魔神との戦いにおいてそのほとんどが命を落とす結果となっていた。
この時代は武者七人衆編の30年前である為、時期的に次作の主要人物の多くが既に生まれている。
「天」「雷」「地」の天空三武将の鎧を受け継いだ武将。頑駄無軍団の主要人物たち。どのようにして神器を手に入れたのかは不明。
最終的には3名中2名が大将軍に出世する。
獣の心と一体化する事で、獣の力を己の者とする者達4人の総称。天空四天王の力を受け継いだと言われる。彼らは後の風林火山四天王の父でもある。息子から狩人(摩亜屈)や高貴な家柄(仁宇)として認識されていた事から、普段は別に暮らしていた模様。
なお、BB戦士のキットでは武者の定番だったメッキパーツを廃し、全員に新機軸の素材が使われているという特徴がある。
頑駄無軍団と共に暗黒軍団と戦う武家ないし武士の一族。
この時代においては完全な協調関係であり、後の世で闇軍団として敵対する事となるのは本来の歴史において黒魔神が勝利した事が原因である。
黒魔神を首領とする軍団。黒魔神の側近、龍将と飛将を中心に電撃部隊、機動爆撃部隊、飛忍、下忍などから構成される。生き残った者の一部は、闇軍団にも加わっている。
モチーフはティターンズ、ネオ・ジオンなど。