AFCチャンピオンズリーグ2018 決勝(エーエフシーチャンピオンズリーグ2018 けっしょう、英語: AFC Champions League 2018 Final)は、2018年11月3日および11月10日に開催された、アジアサッカー連盟(AFC)により開催されたAFCチャンピオンズリーグ2018の決勝戦であり、16回目のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝戦である(AFCアジアクラブ選手権時代を含めると37回目)。
出場チーム
出場チームは東地区を勝ち上がった鹿島アントラーズ(日本)と、西地区を勝ち上がったペルセポリスFC(イラン)の2チーム[1]。両チームともACLの決勝に進出するのは前身大会を含めて初めてであり、共に初優勝を目指す。
日本勢がACL決勝に進出するのは古河電工/読売クラブ/日産自動車/ジュビロ磐田/浦和レッズ/ガンバ大阪に次ぐ7クラブ目で、日本勢として前回大会に続く7回目の優勝を目指す。
一方、イラン勢がACL決勝に進むのはエステグラルFC/パース・テヘランFC(英語版)/セパハンFC/ゾブ・アハンに次ぐ5クラブ目で、イラン勢としてAFCアジアクラブ選手権時代の1992-93年大会以来の優勝を目指す。
会場
ACLの決勝は2013年以降ホーム・アンド・アウェー方式で開催されており、第1戦が鹿島のホームである茨城県立カシマサッカースタジアム(茨城県鹿嶋市)、第2戦がペルセポリスのホームであるアザディ・スタジアム(テヘラン州テヘラン)で開催された。
AFCの決勝会場として使用されるのは、カシマスタジアムは初めてであるが、アザディ・スタジアムはAFCアジアクラブ選手権時代の1998-99年大会および2001-02年大会の決勝戦として使用された経歴がある。
決勝までの道のり
注: 以下の試合結果の得点においては、決勝進出クラブを左に記している(H:ホーム、A:アウェイ)。
試合
第1戦
序盤からアウェーのペルセポリスが攻勢に出る。前半4分、MFシアマク・ネマティ(英語版)の放ったクロスがゴール正面のFWアリ・アリプールに渡るが、アリプールのシュートは鹿島DFチョン・スンヒョンが顔面でブロック。さらにその2分後には鹿島ゴール左からのアハマド・ヌーロラヒのフリーキックがゴールに向かうが、鹿島GKクォン・スンテが掻き出して事なきを得る[2]。その後鹿島も落ち着きを取り戻し、前半25分にはMFレオ・シルバのフリーキックをMF西大伍が頭で落としたボールにFW鈴木優磨がボレーシュートを放つもわずかに枠の外[2]。その6分後にはMF土居聖真からのスルーパスに抜け出したFWセルジーニョが決定機を迎えるが、ペルセポリスDFショジャー・ハリルザデーのブロックに阻まれ得点ならず[2]。前半はスコアレスで折り返す。
後半に入り、立ち上がりから鹿島が攻勢に出て、ついに後半13分、レオ・シルバが土居とのワンツーからペナルティーエリア手前正面からミドルシュートを放つと、相手DFの股間を抜けてゴールして先制点を挙げる。2分後には縦パスからFW鈴木の折り返しをFWセルジーニョが流し込むが、オフサイドの判定でノーゴールに[3]。しかし後半25分、相手クリアボールのこぼれ球を拾ったMF三竿健斗が放った浮き球のパスに反応したFWセルジーニョが左足ボレーでACL5試合連続となる追加点を挙げる。後半アディショナルタイムにはペルセポリスMFシアマク・ネマティが2枚目のイエローカードで退場となり、鹿島が2-0で勝利して敵地での第2戦に臨むことになった。
第2戦
ペルセポリスのホーム・アザディ・スタジアムには、公式の最大収容人数の7万8116人を大きく上回る10万人の大観衆が詰めかけ、そのほとんどはホーム・ペルセポリスを応援するサポーターだった。また、宗教上の理由から認められていなかった女性の入場が許可され、約1000人の女性サポーターが観戦に訪れた[4]。
第1戦で2失点したペルセポリスは最初から攻勢に出るが、鹿島は圧倒的アウェイの中でも冷静に対処し、全北現代モータース時代にアジア制覇を経験したGKクォン・スンテを中心に粘り強い守備を見せる[5]。
後半に入ってもバックパスに反応したMFバッシャール・ラサンがシュートを放つも鹿島DFのブロックに遭うなど、ペルセポリスの猛攻は続くが、鹿島はうまく試合をコントロールして危険なシーンを多く作らせず、冷静なボール回しで時計の針をさらに進めていく[5]。ペルセポリスはDFモハンマド・アンサリ(英語版)がアクシデントで途中交代を余儀なくされるなど不運もあり、消耗戦となった試合で最後まで鹿島ゴールをこじ開けることができず、スコアレスで試合終了[5]。鹿島が悲願だったアジア王者のタイトルを獲得した。
脚注
外部リンク