1954年のオールスターゲーム (日本プロ野球)

1954年のNPBオールスターゲーム
オールスターゲームでの西村貞朗と中西太
ゲームデータ
セ監督	水原茂
パ監督	山本一人
セ投票最多	川上哲治
パ投票最多	大下弘
第1戦
日程	7月3日
開催地	阪急西宮球場
スコア	セリーグ	2-5	パリーグ
MVP	中西太
第2戦
日程	7月4日
開催地	後楽園球場
スコア	セリーグ	1-2	パリーグ
MVP	山内和弘
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1954年のオールスターゲームは、1954年7月に行われた日本プロ野球のオールスターゲーム。

試合概要

前年、3度目の日本一を達成した読売ジャイアンツの水原茂監督が全セ（オールセントラル・リーグ）を率い、パ・リーグ3連覇を達成した南海ホークスの山本一人監督が全パ（オールパシフィック・リーグ）を率いたオールスターゲーム。前年の3試合から再び2試合に縮小された。

第1戦、全パの捕手チャーリー・ルイス（毎日）が外国人選手として初めて球宴スタメン入りを果たした。ルイスは現在に至るまで球宴唯一の外国人捕手である。試合は山内一弘（全パ・毎日）、藤村富美男（全セ・阪神）、中西太（西鉄）ら強打者の本塁打が飛び出した。第2戦はその山内が延長10回にサヨナラ打を決めている。

選出選手

セントラル・リーグ[1]				パシフィック・リーグ[1]
監督	水原茂	巨人		監督	山本一人	南海
コーチ	天知俊一	中日		コーチ	三原脩	西鉄
	松木謙治郎	大阪			藤本定義	大映
投手	大友工	巨人	3	投手	梶本隆夫	阪急	初
	杉下茂	中日	4		荒巻淳	毎日	3
	別所毅彦	巨人	4		大神武俊	南海	初
	金田正一	国鉄	4		柚木進	南海	4
	長谷川良平	広島	3		西村貞朗	西鉄	初
	権藤正利	洋松	初		河村久文	西鉄	初
	中尾碩志	巨人	3		田中文雄	近鉄	初
	松山昇	広島	初		米川泰夫	東映	3
捕手	広田順	巨人	3	捕手	ルイス	毎日	初
	野口明	中日	4		松井淳	南海	2
	徳網茂	大阪	3		日比野武	西鉄	初
一塁手	川上哲治	巨人	4	一塁手	飯田徳治	南海	4
二塁手	千葉茂	巨人	4	二塁手	森下正夫	南海	初
三塁手	宇野光雄	国鉄	2	三塁手	中西太	西鉄	2
遊撃手	吉田義男	大阪	初	遊撃手	木塚忠助	南海	4
内野手	西沢道夫	中日	4	内野手	レインズ	阪急	2
	藤村富美男	大阪	4		蔭山和夫	南海	4
	広岡達朗	巨人	初		河内卓司	高橋	初
	白坂長栄	大阪	3		飯島滋弥	大映	3
外野手	金田正泰	大阪	2	外野手	大下弘	西鉄	4
	与那嶺要	巨人	3		山内和弘	毎日	初
	南村侑広	巨人	3		別当薫	毎日	4
	渡辺博之	大阪	初		関口清治	西鉄	初
	杉山悟	中日	3		日下隆	近鉄	初
	銭村健四	広島	初		堀井数男	南海	3

• 太字はファン投票で選ばれた選手。
  • 中尾、大神、松井、日比野は2試合とも出場機会がなかった^[2]。

試合結果

第1戦

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	R	H	E
全セ	0	0	0	1	0	1	0	0	0	2	4	1
全パ	0	0	1	0	0	2	0	2	X	5	7	4

1. セ：大友（巨）、●長谷川（広）、杉下（中）－広田（巨）、野口明（中）
2. パ：梶本隆（急）、○西村（西）、荒巻（毎）－ルイス（毎）
3. 勝利：西村（1勝）  
4. 敗戦：長谷川（1敗）  
5. 本塁打
   セ：藤村富（神）1号（ソロ・荒巻）
   パ：山内（毎）1号（ソロ・大友）、中西（西）1号（2ラン・長谷川）
6. 審判
   ［球審］二出川（パ）
   ［塁審］金政（セ）・横沢三（パ）・島（セ）
   ［外審］上田（パ）・杉村（セ）
7. 試合時間：2時間3分

オーダー

セントラル 打順 守備 選手 1 [中] 与那嶺要 2 [左] 金田正泰 3 [右] 南村侑広 4 [一] 川上哲治 5 [三] 宇野光雄 6 [二] 千葉茂 7 [遊] 吉田義男 8 [捕] 広田順 9 [投] 大友工

パシフィック 打順 守備 選手 1 [左] 山内和弘 2 [遊] 木塚忠助 3 [三] 中西太 4 [右] 大下弘 5 [中] 別当薫 6 [一] 飯田徳治 7 [捕] ルイス 8 [二] 森下正夫 9 [投] 梶本隆夫

第2戦

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	R	H	E
全セ	0	0	0	0	0	1	0	0	0	0	1	5	0
全パ	0	0	1	0	0	0	0	0	0	1X	2	7	0

1. （延長10回）
2. セ：別所（巨）、権藤（洋）、松山（広）、●金田（国）－広田、徳網
3. パ：柚木（南）、河村（西）、米川（東）、○田中（近）－ルイス
4. 勝利：田中（1勝）  
5. 敗戦：金田（1敗）  
6. 審判
   ［球審］島（セ）
   ［塁審］横沢三（パ）・杉村（セ）・二出川（パ）
   ［外審］金政（セ）・上田（パ）
7. 試合時間：2時間26分

オーダー

セントラル 打順 守備 選手 1 [中] 与那嶺要 2 [左] 金田正泰 3 [右] 南村侑広 4 [一] 川上哲治 5 [三] 宇野光雄 6 [二] 千葉茂 7 [遊] 吉田義男 8 [捕] 広田順 9 [投] 別所毅彦

パシフィック 打順 守備 選手 1 [左] 山内和弘 2 [遊] 木塚忠助 3 [三] 中西太 4 [右] 大下弘 5 [中] 別当薫 6 [一] 飯田徳治 7 [捕] ルイス 8 [二] 森下正夫 9 [投] 柚木進

テレビ・ラジオ中継

テレビ中継

この年からオールスターゲームのテレビ中継が始まった。第1戦を中継したNHKはその後、1994年まで生放送と中継ダイジェストを通して40年に渡ってオールスター中継に関わることになった（1964年を除く）。

• 第1戦:7月3日 NHKテレビ 実況：石田武
• 第2戦:7月4日 日本テレビ 実況：越智正典

ラジオ中継

• 第1戦:7月3日
  • NHKラジオ第2 実況：鈴木文彌、榎本猛、下山博通
  • ラジオ東京（毎日放送製作） 実況：杉本隆平 解説：中澤不二雄
  • 文化放送（朝日放送製作） 実況：村上守 解説：大和球士 ゲスト解説：芥田武夫（近鉄監督）
• 第2戦:7月4日
  • NHKラジオ第2 実況：志村正順
  • ラジオ東京 実況：小坂秀二 解説：中澤不二雄
  • 文化放送 実況：大庭俊司 ゲスト：宇佐美淳、折原啓子

脚注

1. ^ 『オールスターゲームの軌跡 DREAM GAMES HISTORY since 1951』（2001年、ベースボール・マガジン社）、P.67
2. 『オールスターゲームの軌跡 DREAM GAMES HISTORY since 1951』（2001年、ベースボール・マガジン社）、P.68-69

関連項目

• オールスターゲーム (日本プロ野球)
• 日本野球機構
• 日本プロフェッショナル野球組織

外部リンク

• NPB公式記録