頭脳警察(ずのうけいさつ)は、日本のロックバンド。基本メンバーはPANTA(中村治雄)とTOSHI(石塚俊明)。バンドには二人以外のメンバー(山崎隆史、松本恒夫、増尾光治、鈴木健一、鈴木良輔、悲露詩、勝呂和夫、石井正夫など)もいたが、常に流動的で人数も固定されることはなかった。TOSHIですら脱退していた時期がある。
頭脳警察は、新左翼・全共闘・全学連などによる政治運動が激化した時期の最後、1972年にレコード・デビューした[1]。タブーに挑戦する政治的に過激な歌詞とラディカルなライブパフォーマンスによって、発禁や放送禁止、コンサート会場への出入り禁止などのエピソードを持つ。
赤軍派の拠点校であった関東学院大学にて音楽活動に取り組んでいたPANTAが上野勝輝の『世界革命戦争宣言』を読んでインスピレーションを受け、翌日のコンサートにアジテーション調のシャウトを取り入れたことから、「左翼のアイドル」として祭り上げられた[2]。
軽快なロックンロール調からアコースティックなフォーク調まで多彩な日本語ロックを演奏していた。TOSHIが離脱していた時期の音楽性や、PANTAによる文学的・知的な歌詞と説得力ある歌唱は、一部のロック・ファンから熱心に支持された。
1969年 - 12月にPANTA(中村治雄:ボーカル&ギター)、TOSHI(石塚俊明:ドラム&パーカッション)、左右栄一(ギター)、粟野仁(ベース)で結成。[3]「ダサくてもいいからオリジナリティに満ち、自信をもって人前で演奏できる」ことを目指す。
バンド名は、フランク・ザッパが率いるザ・マザーズ・オブ・インヴェンションの「頭脳警察ってのはどいつらなんだよ? (原題:Who Are The Brain Police?)」(『フリーク・アウト!』収録)という題名の曲からとられた。この曲は、頭脳警察のライブの出囃子にも使われた。
1971年8月 - 三里塚闘争が行われていた成田市三里塚で開催された日本幻野祭に出演する。この時の様子は記録されており、LPレコードとフィルム映像がその年のうちに発売・公開された。
政治的に過激な歌詞により、1972年3月発売の予定だった1stアルバム『頭脳警察1』は発売中止となり(ジャケットは3億円事件犯人のモンタージュ写真で、バンド解散直後に自主製作盤として数百枚が通信販売され、21世紀に入って復刻販売もされた)、問題となった箇所を差し替えて急遽作成した『頭脳警察セカンド』は一旦発売したもののすぐにレコ倫から発売禁止処分が下り回収されることになった(1981年に突如再発売された)。
ライブでマスターベーションをしたことも話題になった[4]。
1975年12月31日 - 解散[5]。PANTAはソロを経てPANTA & HAL、TOSHIは奇矯やトシ・ライブ・バンド・シノラマなどで活動。
1990年 - 1年間だけ再結成[5]。復活作『頭脳警察7』にはマルコシアス・バンプやザ・グルーヴァーズなどがゲストで参加。1991年発表の『歓喜の歌』にもコーラスで荻野目洋子などの名前がクレジットされている。旧作『セカンド』から『悪たれ小僧』までがCDで再発された。
2005年
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