船戸 順(ふなと じゅん[1][2]、(1938年〈昭和13年〉11月26日[1][3] - 2021年〈令和3年〉5月26日[出典 1])は、日本の俳優である。本名は岩井 常隆(いわい つねたか 旧姓・山野井[8])[出典 1][注釈 1]。血液型はB型[4]。株式会社フジプランニング所属。
最初の妻は女優の香取環。2人目の妻は女優で日本舞踊家の岩井友見(十一代目岩井半四郎)[1]。岳父は歌舞伎俳優の十代目岩井半四郎、岳母は女優の月城彰子。仁科亜季子・仁科幸子は義妹。
和歌山県那賀郡岩出町(現・岩出市)字船戸出身[1]。和歌山県立和歌山工業高等学校を卒業後、下津町役場の土木課に勤務していた。
1959年のミスター平凡コンテストへの入賞をきっかけとして東宝へ入社し[1]、1960年の映画『地の涯に生きるもの』(監督:久松静児)でデビュー[4][5][注釈 2]。1960年代は東宝の専属俳優として数々の大作映画に出演した。初主演作の『背広三四郎』シリーズでは、特技の柔道が活かされた[1]。映画産業が斜陽化した1970年代からはテレビドラマに活路を広げ、昼ドラマに主演女優の相手役として出演する一方、時代劇や刑事ドラマでは主に悪役として活躍した。悪代官、悪徳刑事、ヤクザの親分、刺客役などで凄みのある演技を見せた。
1963年の『阿蘭陀物語』以降は舞台にも進出し[1]、舞台を中心に活動していた。
2人目の妻の岩井友見とは芸能界でも有数のおしどり夫婦として知られ、胃腸薬「キャベジンコーワ」(興和)などのCM[5][7]やテレビ東京系列で放送の旅番組『いい旅・夢気分』のレポーターなど、夫婦で出演する機会も多かった。
2013年に脳梗塞で倒れて以降は入退院を繰り返し、2021年1月15日に進行期肺がんであると診断されてからは入院生活を続けていた[6][7]。
2021年5月26日、進行期肺がんによる呼吸器不全のために東京都内の病院で死去、82歳没[出典 1]。訃報は6月21日に所属事務所から公表された[6]。妻の友見は「45年連れ添う間、私の最も深い理解者であり、心の支えでございました」とコメントした[7][9]。