第五十五号哨戒特務艇[注釈 2](だいごじゅうごごうしょうかいとくむてい)は、日本海軍の未成特務艇(哨戒特務艇)。第一号型哨戒特務艇の25番艇[注釈 3]。
艇歴
マル戦計画の特務艇、第2121号艦型の55番艇、仮称艦名第2175号艦として計画。1944年11月5日、第五十五号哨戒特務艇と命名されて第一号型哨戒特務艇の22番艇に定められ、本籍を舞鶴鎮守府と仮定。1945年3月29日、株式会社小柳造船所で起工。
終戦時未成。8月17日、工事中止が発令され船体工程95%で工事中止[注釈 1]。
1947年2月1日現在、下田に所在。同日行動不能艦艇(特)に定められる。2月19日現在、稲取に所在。11月22日、在東京アメリカ極東海軍司令部から、本艇の漁船への改造許可が出された。その後の消息は不明。
脚注
- 注釈
- ^ a b 進捗率は昭和22年2月1日付 二復総第49号による。福井静夫『昭和軍艦概史III』p. 66でも95%としている。
- ^ 本来の艇名表記は第五十五號哨戒特務艇。
- ^ 本艇が特務艇類別等級別表に登載された1944年11月5日時点で第27号哨戒特務艇、第33号哨戒特務艇、第34号哨戒特務艇が同表未登載のため、1944年11月5日時点で法令上は22番艇、これら3隻を含めると通算で25番艇となる。
- 脚注
参考文献
- 海軍省、復員庁
- 昭和19年11月5日付 達第363号、内令第1234号、内令第1236号。
- 昭和22年2月1日付 復員庁第二復員局総務部 二復総第49号。
- 昭和22年2月19日付 横須賀地方復員局管船部 横管修第753号。
- 在東京アメリカ極東海軍司令部
- 1947年11月22日付 残存舊日本海軍行動不能艦艇(第二復員局保管)ニ關スル件。
- (a) 解撤スベキ艦船ノリスト。
- (b) 民需用トシテ内務省ヘ引渡スベキ艦艇ノリスト。
- 世界の艦船 No. 507 増刊第45集 『日本海軍護衛艦艇史』、海人社、1996年。
- 福井静夫 『昭和軍艦概史III 終戦と帝国艦艇 -わが海軍の終焉と艦艇の帰趨-』、出版共同社、1961年。
- 防衛研修所戦史室 戦史叢書 第88巻 『海軍軍戦備(2) -開戦以後-』、朝雲新聞社、1975年。
- 丸スペシャル No. 49 日本海軍艦艇シリーズ 『駆潜艇・哨戒艇』、潮書房、1981年。