徳島県立城東高等学校(とくしまけんりつじょうとうこうとうがっこう、英語: Tokushima Prefectural Joto High School)は、徳島県徳島市中徳島町一丁目にある公立高等学校である。前身は1902年(明治35年)創立の徳島県立高等女学校(略称は徳女)。
徳島県立城東高等学校は1902年(明治35年)徳島県徳島市に徳島県立高等女学校として創立、徳島県の進学高校群である旧総合選抜六校(徳島市立・城南・城北・城ノ内・徳島北、城東 )のうちの一校である。
2014年度よりSGH(スーパーグローバルハイスクール)に指定された[1]。
徳島城東高等学校の前身である徳島高等女学校は創立時から校訓を持たず、徳島県立城東高等学校と名称が変更したあとは生徒会によって作詞された現校歌『雄々しき渭山』(作曲 長谷川良夫)を校訓の代わりとしている。卒業式時に生徒全員が大声で合唱することが恒例となっており、学期始めの際には全校集会で必ず歌唱練習が行われ、またその際の伴奏演奏はオーケストラ部が行う。
旧校舎の老朽化と創立100周年にあわせ2001年から改築工事が行われていたが、埋蔵文化財の発掘や県の公共事業の見直しなどにより大幅に工期が遅れ2004年に新校舎が完成した。徳島県の県立高校としてははじめて全館空調が整備されている。西側に体育館棟、北側に本館棟、南側に生徒館棟が三角形に配置され、中庭はウッドデッキになっている。体育館棟には2階4階に体育館(小アリーナ及び大アリーナ)があり、他には剣道場、柔道場、トレーニングスペース、食堂、図書館、多目的ホールがある。この多目的ホールは最大収容人数が300名であり徳島県内の高校の中では有数の規模である。
本館棟には職員室、保健室、事務室、理科室、被服室、調理室、書道教室などがある。生徒館棟には各クラスごとの教室があり各教室は互いに段違いになるように配置されている。そのため各教室の前は広めにスペースがとられており各教室前には備え付けのベンチがある。
旧校舎周辺にはかつて赤レンガで建造された塀が存在していたが、全体工事の完了の際に取り壊された。本校の同窓生を中心に保存の声が大きかったために、現在では戦災・震災を乗り越えた記念として一部分がモニュメントとして保存されている。
本校の制服はブレザータイプで特徴として男子は青色のシャツ、女子はチェックのスカートである。旧制服では男子は学生服、女子はジャンパースカートだった。2004年までは入学時期の関係から旧制服の生徒と新制服の生徒が混在していたが現在は新制服で統一されている。男子制服はネクタイ着用のため一見サラリーマンスーツ姿のように見えることが特徴的である。なお新制服は本校創立100周年事業の一環として生徒および徳島市民の公募アンケートにより採用された。
普通科の全日制のみ設置している。令和2年に徳島県が行った通学区域制の見直しに伴い同校のクラス制度が新しく変更された。令和2年度以降の入学生は、1年生は全員が同じ教育課程で学習する。そして2年進級時に希望を執り、学力選抜により数理、理系、文系の中からそれぞれのクラスに分かれる。徳島県では高校入試の段階で学科が区別されている高校がほとんどである。しかし、城東高校は普通科のみを設置し、入学後にクラスを分かれさせる制度である点が特徴的であり、人気の要因の一つとなっている。なお平成31年度までの入学生は、入学した段階で希望を執り、学力選抜により数理、文理、人文社会の中からそれぞれのクラスに分かれていた。令和2年に徳島県が行った通学区域制の見直しに伴い同校の制度が新しく変更された。
本校で実施されている総合学習の「ドリカムセミナー」は、生徒の夢実現に向けての手助けとなっている。これは元来福岡県立城南高等学校で行われていたドリカムプランをモデルにしたもので、2000年度に開始された。令和3年度からは廃止が決定した。
その他学校非公認クラブも少数存在する。なお、過去には水泳部などの水中競技の体育部が存在したが、現行校舎および旧校舎時代にプールが存在しなかったせいか、廃止されている。現在でも希望が多い場合でない限りは体育の授業でも水泳は行われていない。過去存在した能楽部は資料写真こそ残っているものの、部員減の為に廃止されたが、現在和楽器という部類だけで邦楽部に継続されている。なお、かつては津軽三味線の同好会が存在したが、これも邦楽部に統合され、尺八、琴と同等の扱いとなり、前述の能楽部に存在した鼓の技術を応用し、現在同校の邦楽部は全国でも珍しい和楽器版フルオーケストラ編成が可能なグループとなっている。また校内にあるグラウンドが小さいため、硬式野球をはじめとする一部の体育部は近くにある吉野川の河川敷で練習を行っている。
部活動が盛んな学校でもありバスケットボール部やラグビー部、バレーボール部、バドミントン部、陸上競技部など全国大会出場レベルの部活動も多数存在する。
野球部は1996年に軟式から硬式へ移行。第95回記念選抜高等学校野球大会に21世紀枠で選出。
徳島城東高等学校同窓会の愛称であり新校舎の各教室の空調設備は徳島城東高等学校同窓会からの寄附により設置された。また『君の夢に100万円』という在校生の夢(目標)に対して資金援助する奨学金制度(返還義務はなし)を同窓会組織の寄附金を財源として実施している。なお東京都千代田区には都内および首都圏の本校卒業生を対象とした城東渭山同窓会東京支部が活動している。
JR徳島駅より徒歩約15分